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訃報:瀬川昌男さん

 私がふだん愛読しているサイトやブログのいくつかで瀬川昌男さんご逝去のことが書かれています。7月10日歿。80歳。
 もちろん私もお名前は存じ上げていますが、はたと思い返せば、作品の思い出は皆無に近く……。覚えていないのではなくて、読んでいないのです。
 今年3月22日の記事「子どもとSF」で――
>いかに自分が児童向けSFについて無知であるのか、あまり読んでこなかったのか、
>それを思い知らされます。
 と書きました。ほんと、児童向けSFは読んでいないですねえ。私がSFに目覚めたのは中学生になってからで、最初から大人向けの小説しか眼中になかったとはいえ……。お恥ずかしい限りです。
 書棚を見回して、ようやく2冊だけ、瀬川昌男さんの著作を発見しました。
『火星への道』小峰書店・少年少女ノンフィクション(71)
『UFOネコ大ぼうけん』旺文社ジュニア図書館(79)
火星への道.jpg UFOネコ大ぼうけん.jpg
 ご冥福をお祈りいたします。
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TVドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』

 10日くらい前でしたか、『勇者ヨシヒコと魔王の城』というTVドラマが放送されているということを知りました。TVゲーム『ドラゴンクエスト』のパロディ的ドラマで、そこそこ話題になっているようです。もちろん、私は『ドラクエ』大好き! どんなドラマなのか、気になりますねえ。
 放送は金曜の深夜で、すでに第2話まで放送済みと判明。私は基本的に早寝早起きの人間ですから、深夜番組なんて観られません。とりあえず第3話(7月22日深夜放送)を録画予約しました。
 といって、すぐに録画した番組を観るわけではなくて、いつでも観られると思うと安心しちゃって、放置してしまうのが私です(苦笑)。
 昨日(7月29日)になって、ようやく――
 あ。今夜、第4話が放送されるんだな。録画しようかな。いや、まずは第3話を観よう。
 というわけで、第3話を観ました。
 うはっ。なんじゃ、こりゃ(笑)。
『ドラクエ』のパロディと脱力系のギャグが満載! まさに私好みのドラマなのでした。毎週録画、決定です。
 今朝、昨夜放送の第4話を観て、満足。と同時に、観られなかった第1話と2話も観たくてたまらなくなりました。
 ひょっとして……と、かすかな希望を持ってネット検索してみましたら――
 おお! 過去の放送分すべてがネットにアップされているではありませんか(嬉)。
 いやあ、何度も書いていますが、便利な時代になったものです。
ドラゴンクエスト.jpg
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『復活の日』

 先ほど、「NHKニュース おはよう日本」を観ていましたら、小松左京逝去のニュースのなかで、「社会現象を引き起こした『日本沈没』の後も『復活の日』や『首都消失』など……」というような紹介がされていました。
 え? 『復活の日』が『日本沈没』のあと? ウソだろ。私、『復活の日』を先に読んだぞ。
復活の日.jpg さっそく確かめてみました。
『復活の日』早川書房・日本SFノヴェルズ(昭和47年10月15日発行)
『日本沈没(上下)』カッパ・ノベルス(昭和48年3月20日発行)
 やはり私の記憶に間違いはありませんでした。わずか半年足らずとはいえ、『復活の日』のほうが先だったんですね。
 もちろん、『復活の日』が抜群に面白くて、それゆえ強く印象に残っているということはありますが、このころの記憶力はすごかったんですよ。えっへん。
 ちゃんと調べてないとダメですよ。>NHKさん
復活の日(リライト版).jpg って、嫌な視聴者ですね(笑)。

 あ、そうそう。あまり知られていないと思いますが、『復活の日』はリライト版が出ています。
 原作:小松左京、文:新井リュウジ『復活の日 人類滅亡の危機との闘い』ポプラ社(09)
 読もうかなと思って買ってはみたものの、放置しちゃっています。

【追記】
 この記事を読んだ方から、『復活の日』の初刊本は日本SFシリーズで、確か昭和39年の刊行だったはず……とのご指摘をいただきました。
復活の日(日本SFシリーズ).jpg ああっ。そうでした、そうでした。「私が読んだ順番」という観点のみで記事を書いてしまい……。これは大失敗!
 ええ、もちろん知っております。持っております。
『復活の日』早川書房・日本SFシリーズ(昭和39年8月31日初版発行)
 私は最初に日本SFノヴェルズ版を買い(=読み)、のちに日本SFシリーズを買ったのでした。
 ご指摘いただき、ありがとうございました。

 ということで……。
 つまり『復活の日』は『日本沈没』の10年近く前の作品なのでありますよ。>NHKさん

シナリオ復活の日.jpg【追記2】
 斎藤肇さんのコメントで、映画『復活の日』のシナリオが出版されていたことを思い出しました。
 原作/小松左京、脚本/高田宏治、深作欣二、グレゴリー・ナップ『シナリオ 復活の日』角川文庫(80)
 映画スチール満載の、実に楽しい1冊です。ぱらぱらと写真を眺めていたら、久しぶりに映画を観たくなってしまいました。

【追記3】7月30日
 NHKのサイト(→ここ)では、以下のように書かれています。

昭和38年の日本SF作家クラブの発足当時から参加し、「日本アパッチ族」や「エスパイ」、「果しなき流れの果に」などの話題作を次々に発表しました。中でも昭和48年に発表した「日本沈没」は、地殻変動で日本列島が海に沈むという壮大な物語を科学的な知見に基づいて克明に描き、その年に400万部を超えるベストセラーになって映画化されるなど、社会現象を起こしました。小松さんは、その後も、新型ウイルスの恐怖を扱った「復活の日」や、ブラックホールに立ち向かう人々を描いた「さよならジュピター」、それに日本SF大賞を受賞した「首都消失」など、人類や文明の未来を描きながら、科学技術の進歩に警鐘を鳴らす多くの話題作を手がけ、長年、日本のSF界をけん引してきました。
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訃報:小松左京さん

 数時間前、小松左京さんの訃報に接しました。7月26日歿。享年80。
 かなり以前から具合がよくないという話は聞いてましたので、大きな驚きはありませんが、それでもやはりショックです。
 この記事にも書きましたが、「『日本沈没』のベストセラーによって、日本におけるSFの認知度がぐんと高まったのではないか」と私は思っています。それくらい、日本SF界にとって巨大な存在でした。
 ご冥福をお祈り申し上げます。

 さて。
 このブログらしく、書影でお別れすることにします。
 処女短編集『地には平和を』の書影はこの記事にアップ済みです。何にしようか考えた末、処女長編『日本アパッチ族』カッパ・ノベルス(64)に決めました。この長編も大好きでしたねえ。
 うちにはカッパ・ノベルス版が3冊あります。左から――
奇想風刺小説 日本アパッチ族』昭和39年3月5日 初版発行〔明泉堂製本〕
SF長編小説 日本アパッチ族』昭和39年3月5日 初版発行〔岩淵製本〕
SF長編小説 日本アパッチ族』昭和39年3月5日 初版発行/昭和39年4月25日 12版発行〔関川製本〕*この本のみ帯付です。
奇想風刺小説.jpg SF長編小説.jpg 帯.jpg
 それにしても……。
「小松左京展」のレポートを書くのをサボっているうちに、このようなことになってしまうとは……。
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映画『七瀬ふたたび』

 誕生日です。54歳になりました。
 ブログを始めてから、ちょうど2年と5ヶ月。この日が来るたびに誕生日報告をしていて、これで3度目です。ちなみに、昨年はこの記事、一昨年はこの記事
 あ、一昨年の記事(2009年7月27日)で――
> 記事数はもうすぐ100件。掲載した書影数は1000枚を超えました。
 なんて書いておりますね。現在、記事数は600件を突破。書影数は3000枚オーバーであります。
 ともあれ、今後ともよろしくお願いいたします。>皆さま

 さて。
 映画『七瀬ふたたび』を観ました。昨年公開で、主演は芦名星。
 言うまでもなく、原作は筒井康隆の傑作小説です。これまでに何度もTVドラマ化されてきた作品ですが、意外なことに映画化は今回が初めてなんですね。
 私、原作が大好きで大好きで……。好きであればあるほど、その映像化作品には失望してしまうケースも多いのですが、この『七瀬ふたたび』に関しては、それは当てはまりません。これまで観てきたTVドラマ版、どれも本当に面白かったんですよね。
 今回の映画版もその例に漏れませんでした。満足満足、大満足!
家族八景.jpg 七瀬ふたたび.jpg エディプスの恋人.jpg
『家族八景』1972年刊
『七瀬ふたたび』1975年刊
『エディプスの恋人』1977年刊
 私が最初に読んだのは、もちろん『家族八景』です。あれから40年近く経つのですか……。
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『和田誠 私家版絵本ボックス』

『和田誠 私家版絵本ボックス』復刊ドットコム(11)が届きました。和田誠が若いころに自費出版した絵本の復刻版セット(全7冊)です。
 お目当ては星新一+和田誠『花とひみつ』です(この記事参照)が、私は和田誠のファンでもありますので、ほかの6冊も嬉しいです。
 復刻版7冊以外に、和田誠が当時の思い出を綴った冊子「ぼくの私家版絵本時代」が同梱されています(16ページ)。これも嬉しいですねえ。
 下の写真は左から、函(表)、函(背)、「ぼくの私家版絵本時代」です。
函.jpg 背.jpg 冊子.JPG
 とりあえず、『花とひみつ』の元版(1964年刊)と復刻版を比較してみました。
 元版(左)のほうが少~しだけ大きいですね。表紙の色がずいぶん違いますが、これは経年のせいでしょうか。内容は、奥付以外は全く同じでした。
花とひみつ.JPG
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ロシア・ソビエト・東欧SFのアンソロジー

 ゆえあって、ロシア・ソビエト・東欧SFのアンソロジーのことが気になりました。
 すぐに脳裡に浮かぶのは以下の4冊です。
◎深見弾訳『ロシア・ソビエトSF傑作集 上』創元推理文庫(79)
◎深見弾訳『ロシア・ソビエトSF傑作集 下』創元推理文庫(79)
◎深見弾他訳『東欧SF傑作集 上』創元推理文庫(80)
◎深見弾他訳『東欧SF傑作集 下』創元推理文庫(80)
ロシア・ソビエトSF傑作集上.jpg ロシア・ソビエトSF傑作集下.jpg 東欧SF傑作集上.jpg 東欧SF傑作集下.jpg
 いずれも素晴らしいアンソロジーでしたね。
 ほかにも、ざっと書棚を見回すと――
◎飯田規和編『世界のSF(短編集)ソ連東欧篇』早川書房・世界SF全集(71)
◎川端香男里編『現代ロシア幻想小説』白水社(71)
◎吉上昭三・直野敦・栗原成郎・田中一生・千野栄一・徳永康元編訳『現代東欧幻想小説』白水社(71)*この本、未入手です。
◎沼野充義編『ロシア怪談集』河出文庫(90)
◎沼野充義編『東欧怪談集』河出文庫(95)
世界のSF・ソ連東欧篇.jpg 現代ロシア幻想小説.jpg ロシア怪談集.jpg 東欧怪談集.jpg
 私の読書範囲のメインではありませんが、けっこう好きなんですよね。
 久しぶりに手にした本をつまみ読みしながら、悦に入っています。

【追記】を読む。


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映画『スペースバンパイア』

 特に理由はないのですが、映画『スペースバンパイア』を観たくなり……。
 いやあ、好きなんですよね、『スペースバンパイア』。

 ビデオ『スペースバンパイア』:劇場公開と同じ102分バージョン。
 DVD『スペースバンパイア』:劇場公開版より12分長いオリジナル無修正版。
 コリン・ウィルソン『宇宙ヴァンパイアー』新潮文庫(77):77年発行の初刷。
 C・ウィルソン『スペース・バンパイア』新潮文庫(77):85年発行の5刷。映画公開に合わせて改題。カバーに映画スチールを使用。
ビデオ.JPG DVD.jpg 宇宙ヴァンパイアー.jpg スペース・バンパイア.jpg
ウィラード.jpg とまあ、こんなものを買ってしまうくらい好きなんです。
 久しぶりに映画を観て、面白さを再確認しました。いいなあ、お金のかかったB級映画(嬉)。
 で、ブログに書こうと書棚に向かって、はたと目についたのが――
 ステフェン・ギルバード『ウィラード』角川文庫(72)
 この映画も好きでしたねえ。大昔、何度かテレビの洋画劇場で観ましたが、おそらく30年以上は観ていないと思います。
 機会があれば観たいものです。その続編『ベン』も。
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吾妻ひでおのホシヅル

 ちょっと確かめたいことができ、奇想天外コミックスの吾妻ひでおを手に取りました。
 残念ながら目的は達成できなかったのですが、嬉しい副産物がありました。
 マンガのなかにホシヅルが登場していることに気がついたのです。――『不条理日記』(79)の26ページ、『メタル・メタフィジーク』(80)の184ページ。前者にはオカッパ頭のホシヅルもいて……(笑)。
 発行当時に読んだはずなのですが、すっかり忘れていました。こういう発見(正確には再発見)は嬉しいですね。
奇想天外コミックス.jpg 不条理日記.jpg メタル・メタフィジーク.jpg サイン.jpg
 右端は『不条理日記』にいただいたサインです。
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『キションのユーモア』

 インターネットでの買い物は便利なのですが、現物を手に取って見られないという難点があります。
 先日、ネットで調べものをしていて――
 え? 『キションのユーモア』(東洋出版)? こんな本、知らないぞ。
 エフライム・キションはショートショートの書き手として要チェックの1人です。
 どんな内容なのか、ネットで調べてみましたが、何の情報もありません。国会図書館の検索ですらヒットしないのです。
 う~~~ん。気になるなあ。安い本だし、買っちゃお。
キションのユーモア.jpg と新刊を注文。
 届いた本を見て、「うぎゃ」と私は声を上げました。薄さ(50ページ弱)と内容に。――本文が日本語ではなくて、ドイツ語なんですよ。で、いくつかの単語には日本語の注釈が付いている……。
 要するに、語学学習の副読本なんですね。
 私はショートショート集のコレクターですが、こういうのは収集の範囲外です。わざわざネット注文して買うような本ではなかったなあ……。
 失敗ですけれど、買わなければ悶々状態が続く――現在も続いているわけで、まあ、仕方ないですね。

『キションのユーモア』東洋出版(1988年9月10日/3版発行)
 尾川浩・編注。初版発行日は不明ですが、まえがき(編者)の末尾に「1986年春」と添えられていますから、1986年の発行と思われます。
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映画『ヴァイス』

ヴァイス.jpg こんなジャケット(→右の画像)を目にしたら、嫌でも映画『デッドリー・スポーン』を思い出してしまいます。観たのは30年近く前かな? いやあ、すさまじい映画でしたねえ。ストーリーなんて覚えていませんが、強烈なインパクトだけは残っています。
 そんな私からすれば、映画『ヴァイス』にも期待してしまうわけですが……。
 う~~~ん。残念ながら、期待を遥かに下回ってしまいました。
『デッドリー・スポーン』って、とんでもない映画だったのでは? いま再鑑賞したら、はたして……?

ザ・グリード.jpg【追記】7月18日
 映画『ヴァイス』のジャケットには「奴は人間を喰って、喰って、喰いまくる!」なんて惹句が躍っています。いやいや、大袈裟ですねえ(苦笑)。
 この惹句にふさわしい映画は、たとえば『ザ・グリード』とか(笑)。
 なんて思って、ビデオを見ると、その惹句は――
「ヤツは人間を喰うために生まれてきた!」
「喰って喰って喰いまくる、怒涛のモンスター・パニック!」
 おおっ! 『ザ・グリード』には、この惹句でも超納得であります。

 人喰い映画ということで、とみさわ昭仁『人喰い映画祭【満腹版】辰巳出版(10)を手に取りました。
『ヴァイス』166ページ:評価、低いですねえ。ま、当然でしょうが。
『デッドリー・スポーン』:採り上げられていません。ちょっぴり不思議。
『ザ・グリード』162ページ:「問答無用の傑作」と高評価。
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映画『リバイヴX』

 映画『リバイヴX 世紀末プロファイル:侵略』を観ました。
 ジャケットの惹句には――
リバイヴX.jpg ストーリー.JPG
 おほほ~。『盗まれた街』のパターンではないですか。
 このブログで何度も書いていますが、ジャック・フィニイの小説『盗まれた街』も、その映画化『SF/ボディ・スナッチャー』も大好物なんですよね。んで、その亜流も大好き!
 こんな惹句を目にしたら、うほほ~い、と観てしまいます。
 ついさっき、観終わって――
 パターン通り、宇宙からの侵略者と思い込んでいましたら、あら、××××(伏字にします)でしたか。こういうのもオーケーですね。
 ええ、楽しませていただきました。万人にお勧めできるような映画ではありませんけれど、私は好きです。
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『本棚探偵の回想』

 え? 読んでなかったの? という声が聞こえてきそうですが……。
 喜国雅彦『本棚探偵の回想』双葉社(04)を読みました。マンガ家である著者が古本に関する悲喜こもごもを綴ったエッセイ集です。『本棚探偵の冒険』双葉社(01)に続く第2弾。
 数ヶ月前に『本棚探偵の冒険』を読み、思い切り楽しませていただきました。いやあ、本で遊びまくっていますねえ(笑)。今回の『本棚探偵の回想』でもその精神は変わらず、読みながら何度も笑みを浮かべてしまいました。
 ちなみに来月、第3弾『本棚探偵の生還』が発売されるそうです。
本棚探偵の冒険.jpg 本棚探偵の回想.jpg 幻影の蔵.jpg 背.jpg
 何となく、新保博久・山前譲編著『江戸川乱歩探偵小説蔵書目録 幻影の蔵』東京書籍(02)を並べてみました(笑)。
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ブラックウッドの短編集

 アルジャーノン・ブラックウッドの新刊が買えず(前の記事参照)、残念至極。
 悶々とした末に、ブラックウッドの短編集をリストアップすることにしました。好きなんですよね。>ブラックウッド

『幽霊島』東京創元社・世界恐怖小説全集(58)
 以前、持っていたと思うんですが、書棚には見当たりませんでした。処分してしまったのかも。
『ブラックウッド傑作集』創土社(72)
『妖怪博士ジョン・サイレンス』国書刊行会・ドラキュラ叢書(76)/角川ホラー文庫(94)/『心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿』創元推理文庫(09)
ブラックウッド傑作集.jpg 妖怪博士ジョン・サイレンス.jpg 妖怪博士ジョン・サイレンス(角川ホラー文庫).jpg 心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿.jpg
『ブラックウッド傑作選』創元推理文庫(78)
『ブラックウッド怪談集』講談社文庫(78)
『悪霊をよぶ島』ポプラ社文庫(86)
『死を告げる白馬』ソノラマ文庫海外シリーズ(86)
ブラックウッド傑作選.jpg ブラックウッド怪談集.jpg 悪霊をよぶ島.jpg 死を告げる白馬.jpg
 連作集であるジョン・サイレンスを除くと、ブラックウッドの短編集が発行されるのは1986年刊『死を告げる白馬』以来なんですね。25年ぶり!(驚)
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『宇宙大密室』ほか

 新刊書店に行ってきました。最大の目的は光文社古典新訳文庫の新刊『ブラックウッド短編集』(7月12日発売予定)だったのですが、見当たらず……。
 店員に尋ねると、入荷していないし近日中に入荷の予定もないとのこと。発売延期になったのでしょうか……。
 まあ、売っていないものは仕方がありません。以下の本を買って帰宅しました。

◎都筑道夫『宇宙大密室』創元SF文庫(11)
『宇宙大密室』ハヤカワ文庫JA(74)、その増補版『フォークロスコープ日本』徳間文庫(82)に、さらに中編「地獄の鐘が鳴っている」を増補。日下三蔵による「都筑道夫インタビュー」は貴重な証言集ですね。
宇宙大密室(創元SF文庫).jpg 宇宙大密室(ハヤカワ文庫JA).jpg フォークロスコープ日本.jpg
◎東雅夫編『文豪怪談傑作選・明治篇 夢魔は蠢く』ちくま文庫(11)
 全3巻の1巻目。解説(東雅夫)には――
>編者はすでに紀田順一郎先生と共編で、創元推理文庫版『日本怪奇小説傑作集』
>全三巻を編んでおり、たんなる編年式の明治・大正・昭和名作アンソロジーでは、
>屋上屋を架するきらいがなきにしもあらず……そこで一計を案じて、全巻を貫くひと
>つの趣向、ひとつの視点を、今回は前面に打ち出すことにした。
 創元推理文庫『日本怪奇小説傑作集』は素晴らしいアンソロジーでしたね。今回の3冊にも期待してしまいます。
夢魔は蠢く.jpg 日本怪奇小説傑作集1.jpg 日本怪奇小説傑作集2.jpg 日本怪奇小説傑作集3.jpg
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シリーズ極楽町一丁目

 またも二階堂正宏です。
『極楽町一丁目 嫁姑地獄篇』『新極楽町一丁目 嫁しゅうと残酷篇』に続き、『シリーズ極楽町一丁目③ 極楽町一丁目界隈』『裏極楽町一丁目 行かないで』朝日ソノラマ(03、04)を読みました。
シリーズ.jpg これで、〈極楽町一丁目〉シリーズの既刊4冊、すべてを読んだことになります。
 巻が進むにつれ、どんどんヴァラエティに富んでいきます。まさに、やりたい放題(笑)。あれよあれよと読み終えてしまいました。
 まだまだ追いかけます。>二階堂正宏
極楽町一丁目界隈.jpg 裏極楽町一丁目.jpg
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『やけくそ天使』

バッヂ.JPG やけくそ天使③.jpg
 こんなバッヂが出てきまして……。
 ふと、吾妻ひでお「阿素湖の肖像」を思い出してしまいました。『やけくそ天使』の1エピソードで、『ジェニーの肖像』(先日、映画を観ました。→ここ)のシモネタ・パロディです。
 感動の名作(原作)もいいけれど、こういうシモネタ・パロディも大好きなのですよね。困ったものであります。
 書棚から『やけくそ天使(全5巻)』秋田漫画文庫(77~80)を取り出し、チェック。「阿素湖の肖像」が収録されているのは『やけくそ天使③』でした。
パロディ漫画大全.jpg 久しぶりに再読し……。ノーコメントです(笑)。

【追記】
 パロディといえば……。
 つい先日、長谷邦夫『パロディ漫画大全』水声社(02)を読みました。
 約900ページ! ただひたすら、圧倒されました。
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実写版『忍たま乱太郎』


 うほほ~。たまりませんねえ(笑)。アニメ『忍たま乱太郎』を知っている方なら、快哉を叫ぶのではないでしょうか。>このキャスト&扮装(笑)
 超期待!
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『兵隊さん物語』ほか

 何度か書きましたように、二階堂正宏のマンガが気になっています。(今年の5月27日には『幸福論』『スーパースター・ババ』『ムーさん』、5月31日には『極楽町一丁目』、6月4日には『ムーさん2』)
 新たに、『兵隊さん物語』サンコミックス(78)、『足軽さん物語』サンコミックス(81)を読みました。前者は二階堂正宏の処女出版とのことです。
 一コマ、二コマ、四コマ、八コマ、長くても数ページのマンガがてんこ盛り!
 このシュール&ナンセンス感覚、いいですねえ。まさに私好みです。
 もうちょっと追いかけます。>二階堂正宏
兵隊さん物語.jpg 足軽さん物語.jpg
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『THE三題話 その10「チュっ!」』

チュっ!.jpg お馴染みの橋本喬木さんから新刊『THE三題話 その10「チュっ!」キスにまつわる17のお話たち』私家版(11)を送っていただきました。
 おほっ、10冊目ですか。この執筆ペースはタダゴトではないですね。(既刊の9冊については、ここここ参照)
 今回、三題噺以外に「はしもとたかき童話集」(全10編)も併録されています。とりあえず、この童話だけ読みました。
 へえ。手馴れたものですね。それにしても――
 どんだけ時計が好きやねん(笑)。

 橋本さん、ありがとうございました。
 今後もご健筆をお祈り申し上げます。
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小松左京展

 毎度、大熊宏俊さんのところからの情報です。
 昨年「SF幼年期と神戸」を開催した神戸文学館で、今度は「歴史を未来へ SF作家 小松左京展」を企画しているとのこと。7月22日~9月25日。
アステロイド10.jpg 私? もちろん、一度は足を運びます。楽しみ~。

 これだけでは淋しいなあ。何か書影を、と考えて……。
〈ワセダ・ミステリ・クラブ〉の会誌「アステロイド」第10号――小松左京の全面特集号を書棚から取り出しました。発行日が記載されておらず、正確なことはわかりませんが、1979年ごろの発行だったと記憶しています。評論のほか、千佳夫編「小松左京小説目録」など。
 いま気がつきましたが、表紙を描いているのは伊沢昭夫(=水見稜)なんですね。評論「戦うことと想うこと」も寄稿しています。

【追記】
 神戸文学館の企画展「SF幼年期と神戸」から、小松左京関連コーナーの写真をアップすることにしました。
 今年の企画展は、この拡大バージョンになるのでしょうね。期待が高まります。

写真を見る。


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眉村卓SFの世界展

 特に理由はないのですが、ふと――
 眉村卓ファンクラブって、なかったのかな。
 と思いました。
 30年以上前のことになりますか。日本SFファンダムでは、SF作家のファンクラブ結成が、一種のブームのようになっていました。星新一、筒井康隆、半村良、光瀬龍、小松左京、平井和正などなど。次から次へとファンクラブが誕生し……。
司政官の世界.jpg 眉村卓にもファンクラブができていて当然と思われるような状況だったのですが、眉村卓ファンクラブって記憶にないんですよね。
 書棚から、1978年に発行されたファンジン『司政官の世界―眉村卓読本―』を取り出しました。
 眉村卓の書き下ろしショートショート、デビュー前(1958年)に発表された詩2編、眉村卓を囲む座談会、作品インデックスなどが掲載されています。眉村卓ファンクラブの会誌といってもいいくらいの内容なのですが、発行したのはSF創作グループ〈星群の会〉です。
 巻末の石坪光司編「作品インデックス」を眺めていて――
 そういえば、このリスト、JDCから出た復刻版『司政官』に再録されたんだよな。
 と思い出しました。さっそく『司政官』JDC(92)を手にして、軽~く読み比べてみたんですが……。
 な、なんだ、これは!
 いやはや、驚きましたね。呆れましたね。とんでもない劣化版だったのですよ。>JDC
 それだけではありません。明らかに『司政官の世界』に掲載されたデータを流用しているのに、どこにもクレジット表記はないのです。いくらファンジン掲載の資料とはいえ、こんな流用――はっきり言えば、盗用が許されるんでしょうか。
 無性に気分が悪くなってしまいました。

眉村卓SFの世界展.jpg司政官.jpg
 いろいろと書いてきましたが、ここまでは前振りでありまして(笑)。
 JDC版『司政官』には1枚のハガキが挟み込まれていました。

 眉村卓SFの世界展

 うわあ。知らなかったなあ。行きたかったなあ。
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『恐怖の館』

 レオノーラ・カリントンが他界されていたと知りました。今年5月25日歿。享年94。
 いやあ、懐かしい名前ですねえ。大昔、長編『耳らっぱ』妖精文庫(78)を読んで、けっこう面白かった印象が残っています。
 訃報を知り、『恐怖の館 世にも不思議な物語』工作舎(97)を思い出しました。ショートショートの資料として購入したものの、放置してあった本です。
 いい機会なので書棚から取り出し、読み始めました。
 本の冒頭から6編、短い作品が続きます。シュールな童話で、ショートショートとは別世界の産物とは思いますけれど、こういうのも好きですね。
 うち2編は読んだ記憶があり、調べてみると――
「デビュタント」――『怪奇小説傑作集4』創元推理文庫(69)に収録されている「最初の舞踏会」
「恋する男」――「別冊奇想天外⑩SFファンタジイ大全集」奇想天外社(80)に掲載されている「愛人」
耳らっぱ.jpg 恐怖の館.jpg 怪奇小説傑作集4.jpg SFファンタジイ大全集.jpg
 ほかに『「美妙な死体」の物語』妖精文庫(81)という作品集も出ているようで、機会があれば読んでみたいと思います。
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団扇ファンジン

 節電の影響で、団扇の生産が追いつかないそうで……。
 そこで思い出したのが、団扇のファンジンです。草上仁公認ファンクラブ〈まぶだちの会〉発行。
 うちにあるのは3種だけですが、もっと作られているかもしれません。いずれも発行日不記載。アップした順序はテキトーです。

団扇を見る。


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映画『ジェニーの肖像』

 映画『ジェニーの肖像』を観ました。
SF・ファンタジー映画の世紀.jpg ムック「別冊宝島 SF・ファンタジー映画の世紀」宝島社(09)の付録DVDです。このムックの発行日は2009年2月27日。――おお、私がブログを始めた日ではありませんか。
 え? ということは、2年以上も前? 実はこのムック、『ジェニーの肖像』を観たくて、発売即購入したんですよね。にもかかわらず、2年以上も放置しちゃっていたとは……。われながら呆れます(苦笑)。
 まあ、そんなことはどうでもいいですね。期待通りに素晴らしい映画でした。このブログでも何度も書いていますように、私は恋愛小説は受けつけない体質ですが、それにタイムトラベルが絡むと、途端に大好物になってしまいます。『ジェニーの肖像』はそういったタイムトラベル・ラブロマンスの先駆けなんですよね。
 原作小説を読んだのは、確か高校生のころでした。映画を観て、あのときの感動が甦りました。小説も映画も傑作と思います。
 以下、うちにある邦訳書です。
 ロバート・ネーサン『ジェニイの肖像』鎌倉書房(50)
 J・カスー、R・ネーサン『ウィーンの調べ ジェニーの肖像』東京創元社・世界大ロマン全集(59)
 ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』ハヤカワ文庫NV(75)
ジェニイの肖像.jpg ウィーンの調べ/ジェニーの肖像.jpg ジェニーの肖像.jpg
 いやはやしかし……。どうして私、タイムトラベルの絡んだラブロマンスに弱いんでしょう。先日最終回を迎えたTVドラマ『JIN―仁―』でもラスト近く、橘咲の手紙のシーンで涙ぐんでしまいました。
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オキ・シローのカクテル・ストーリー集

 今朝の「中日新聞」のコラム「中日春秋」で、オキ・シロー『ヘミングウェイの酒』に触れられていました。
 オキ・シローはカクテルを中心に据えた小説を数多く書いていて、その多くは短く……。当然のことながら、私の収集対象になっています。
 この本、知らないなあ。もしかして、小説集?
 調べてみましたら、『ヘミングウェイの酒』はエッセイ集のようでした。こういうとき、なんだか安堵しちゃいます(笑)。
 いい機会ですから、オキ・シローのカクテル・ストーリー集をまとめておくことにしましょう。

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宮脇俊三のショートショート集

 宮脇俊三のショートショート集リストです。といっても、1冊だけですが。

『殺意の風景』新潮社(85)/新潮文庫(88)/光文社文庫(06)
殺意の風景.jpg 殺意の風景(新潮文庫).jpg 殺意の風景(光文社文庫).jpg
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サンデー新書

宇宙船野郎.jpg ゆえあって、ロバート・H・ゴダード(ロケット研究の先駆者)が気になり、関係書はないかと書棚を物色。野田昌宏『宇宙船野郎 月へ行く夢にかけた男たち』秋田書店・サンデー新書(70)を手に取りました。
 内容は、宇宙ロケットの開発史と月世界旅行をテーマにしたSFの紹介。――このテーマで著者は野田昌宏となれば、面白くないわけがありません。
 この本を読んだのは中学生のときだったかな。当時の私にとって座右の書とも言える『SF英雄群像』早川書房(69)の姉妹編みたいな感覚で楽しく読んだことを覚えています。
 さて。
『宇宙船野郎』はサンデー新書の1冊です。
 うちにあるサンデー新書は5冊だけなのですが、この『宇宙船野郎』以外の4冊はショートショートの資料です。
 戸山一彦『独りでほほえむ本 ショート・ショート』1966年刊
 福島正実編『SFエロチック ミステリ』1966年刊
 福島正実編『SFエロチックの夜』1967年刊
 福島正実編『SFエロチック あらかると』1967年刊
ショート・ショート.jpg SFエロチックミステリ.jpg SFエロチックの夜.jpg SFエロチックあらかると.jpg
『宇宙船野郎』を手にしたついでに、ほかの本の中身も軽く眺めましたところ、『SFエロチック ミステリ』に収録されている星新一「夜の声」の冒頭――
> ノックの音がした。
 あれ? 「夜の声」って、『ノックの音が』に収録されてたっけ?(『ノックの音が』の書誌、書影はこの記事に)
 確認してみますと、「夜の声」が収録されているのは『ちぐはぐな部品』角川文庫(72)でした。さらに初出を調べたりして……。
 ほかのデータも含め、時系列順に整理しておきます。
・『ノックの音が』収録作品(全15編)は、「サンデー毎日」1965年7月11日~10月10日号&「小説新潮」1965年9月号に掲載。
・『ノックの音が』初刊本(毎日新聞社)は1965年10月20日発行。
・「夜の声」が「宇宙塵」1966年2月号(100号)に掲載。
・『SFエロチック ミステリ』は1966年10月30日発行。
・『ちぐはぐな部品』は1972年9月30日発行。
 このデータを見ているだけでも、いろいろな妄想が脳裡に浮かびます(笑)。
ちぐはぐな部品.jpg 宇宙塵№100.jpg

【お詫び】2011年12月26日
 本記事で「夜の声」と書いていますが、これは「夜の音」の間違いです。どうしてこんな勘違いをしてしまったのか、さっぱりわかりません。
 申しわけありませんでした。
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