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映画『ジェシカ』ほか

ジェシカ.JPG 紹介.JPG
バイオ・クライシス.jpg 惹句.jpg
 映画『ジェシカ 超次元からの侵略』と『バイオ・クライシス―人類最後の敵―』を観ました。
 拙ブログを以前から読まれている方ならおわかりでしょうが、DVDのジャケットには私を誘惑する単語がてんこ盛り! で、騙されるだろうなと思いつつも、騙されてもいいや、と観てしまうのが私です(笑)。

『ジェシカ 超次元からの侵略』――『SF/ボディ・スナッチャー』の雰囲気がないこともないけれど、根本的に違うなあ(苦笑)。でもまあ、そこそこ楽しめたし、TV映画としては悪くないと思います。あ、『ステップフォードの妻たち』を思い出しました。
『バイオ・クライシス―人類最後の敵―』――勘弁してください、でした(苦笑)。
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映画『炎の少女チャーリー REBORN』

 映画『炎の少女チャーリー REBORN』を観ました。スティーヴン・キング『ファイアスターター』を原作とする映画『炎の少女チャーリー』の続編です。前作から10年後の設定。
炎の少女チャーリー.jpg 炎の少女チャーリーREBORN.jpg
 前作を観たのは、ずいぶん前です。けっこう面白かった記憶が残っていて、この続編が気にはなっていましたけれど、本編169分! 先日の『ワイルドバンチ』(145分)以上の一念発起が必要です(笑)。
 気になったままなのも嫌だし、観てみようかな。つまらなかったら、途中でやめよう。
 観始めてすぐにTV映画と気づき、嫌な予感がしましたが、まあまあ楽しくて、いつの間にやら3時間近くが経っていました。ちょっと間延びするシーンもないことはないですが、TV映画としては充分に及第点と思います。チャーリーvs.超能力少年たち! いいなあ。
 基本的に私、超能力ものが大好きなんですよね。――なんて書いていて、何だか急に横山光輝『地球ナンバーV-7』を読みたくなりました。このマンガ、超大好きなんです。
 さっそく手に取り――
 おっ。『地球ナンバーV-7』用語を使うなら、チャーリーは発火炎人でありますな(笑)。
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『太陽が消えちゃう』

 昨日の記事の続きです。
 SF第2世代のコンビでは、東の横田順彌・鏡明、西の堀晃・かんべむさしが双璧と思います。
 で、はたと思いました。――堀・かんべコンビには2冊の共著があります(→この記事参照)が、横田・鏡コンビには?
 つらつらと考えて、2人だけの共著ではありませんが――
◎川又千秋・横田順彌・岡田英明『気絶悶絶三つ巴リレーSF 太陽が消えちゃう』いんなあとりっぷ社(77)【註】岡田英明=鏡明
 当時の若手SF作家によるリレー小説(長編SF)です。懐かしいですねえ。
 横田・鏡コンビも参加しているリレー小説となりますと、かんべむさし・堀晃・川又千秋・鏡明・横田順彌による「神々の星」「双子宇宙(パラレル・プラネット)」もありましたね。横田順彌『ヨコジュンのわんだあブック』角川文庫(85)に収録です。
太陽が消えちゃう.jpg サイン.jpg ヨコジュンのわんだあブック.jpg
 中央の写真は、『太陽が消えちゃう』にいただいたサインです。実はこの本、表に名前は出ていませんが、かんべむさしが初回を担当しているんですよ。(「あとがき大放談」で暴露)
 何となく「あとがき大放談」を眺めていて、川又千秋が「この小説は俺の処女単行本」と発言しているのに気がつきました。
 そ、そうでしたか!?(驚)
 時の流れを思い切り感じております。

 以下、余談です。
 この4人の処女出版(単独の著作)を調べてみました。

余談を読む。


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「黒い声の謎」

タイトル.JPG 小松左京追悼トーク「巨星、宇宙に逝く」で横田順彌さんと鏡明さんのツーショット映像を目にして――
 つい先日、何気なく手に取った雑誌「少年/少女SFマンガ競作大全集 PART12」東京三世社(81)を思い出しました。巻頭のカラー6ページにショートショート「黒い声の謎」が掲載されていて、その作者は「実験主任 横田順彌/実験助手 鏡明」なんです。主任と助手の役割分担が今ひとつ不明ですが(笑)。
SFマンガ競作大全集.jpg 黒い声の謎.jpg
 このショートショート、何と言えばいいのか……。思いついて、それを作品化するのもすごいし、掲載するためにカラーページを提供する編集部もすごいし……。
「空想科学カラー実験学習たぶん失敗探偵小説」とキャプションが付けられていますが、決して失敗ではないと思います。この作品を読むのは雑誌が発行されたとき以来、つまり30年ぶりなんですが、鮮明に記憶に残っていたくらいですから。
 ちなみに、物語が終わったあとに――
>「いささか、無謀な実験であった」――主任
>「それは、いえてる」――助手
 と添えられています(笑)。

 この号には、「横田順彌 ハチャとメチャ対談 竹沢タカ子」も掲載されています。横田さんの創作法が開陳されていて、実に興味深い内容です。
 また、志賀公江「魔女街」(原作:半村良)も掲載。このマンガのことはすっかり忘れていて、楽しく読みました。
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小松左京追悼トーク「巨星、宇宙に逝く」

小松左京追悼トーク「巨星、宇宙に逝く」
  場所:新宿GEISHA
  日時:2011年8月17日(水)19:30~21:30
  出演:山田正紀、高橋良平、横田順彌、鏡明、とり・みき/司会:大森望

 この模様はネット配信されています。
 第一部は『さよならジュピター』(おもに映画)の話題がメインに進められます。第二部は『エスパイ』と『虚無回廊』でしょうか。『エスパイ』の高評価には激しく納得! 私もこの作品が大好きなんです。(→この記事参照)
シナリオ版さよならジュピター.jpg THE MAKING OF さよならジュピター.jpg 虚無回廊Ⅰ.jpg 虚無回廊Ⅱ.jpg

【追記】9月20日
 昨日、(9月19日)、小松左京追悼トーク「巨星、宇宙に逝く」(大阪編)が催されました。上記イベントの大阪バージョンです。
 こちらで視聴できます。
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映画『ワイルドバンチ』

 大阪は天神橋筋商店街に「ワイルドバンチ」という古本屋があります。いや、単純に古本屋と言っていいのか。昼間はカフェ、夜はスナックでもあり、店内でのライブ・イベント多数。とにかく楽しい空間です。
 私は大阪在住時代、お店の近くに住んでいました。しょっちゅう遊びに行っていて、店主のSさんとは親しく話をする間柄でした。名古屋に転居したあとも、何度かお店に足を運んでいますが、それはともかく――
ワイルドバンチ.jpg 映画『ワイルドバンチ』です。古本屋「ワイルドバンチ」の店名がこの映画に由来するという話は聞いていました。なおかつ、とても面白い映画(西部劇)であるという知識も持っていたのですが、なぜかこれまで映画を観ずに過ごしていたんですね。
 全く理由はありませんが、なぜか一念発起(笑)して、映画を観ることにしました。
 本編145分のディレクターズカット版。ふだんなら、この長さだけで敬遠してしまうところですけれど、なぜだか一念発起しちゃっているんですよね。えいや! とDVDをプレイヤーにセット。
 う~~~む。さすが、名作と言われるだけのことはありますね。私が好んで観るタイプの映画ではないのですが、それでも充分に楽しめました。だいたい、2時間半近くの長尺映画、面白くなければ耐えられないですよ。
 ふと気づくと、小松左京原作ではない映画を観るのは、実に久しぶりなのでした。

 ラストの銃撃戦です。迫力満点!

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眉村卓の商業誌デビュー

 毎度お馴染み、大熊宏俊さんのところで、何やら楽しげな計画がアナウンスされています。
 そこで、眉村卓の商業誌デビューについて、ちょっと調べてみました。

◆「ヒッチコックマガジン」1961年5月号(22号)に「眉村卓ショート・ショート集」が掲載。全5編で、うち4編は「宇宙塵」1961年1月号(40号)からの転載です(下記参照)。その後も6月号に「古都で」、7月号に「お別れ」、8月号に「夜のたのしみ」、10月号に「雑種」……と矢継ぎ早に掲載されます。書影は7月号(24号)です。
◆「別冊宝石107号 ショート・ショートのすべて」(1961年7月)に「くり返し」が掲載。この作品は「宇宙塵」1961年1月号(40号)に掲載(下記参照)されたのち、「ヒッチコックマガジン」1961年5月号(22号)に転載(上記参照)されました。短いスパンで2度も転載されたことになります。
◆「SFマガジン」1961年10月号(22号)に「下級アイデアマン」が掲載。空想科学小説コンテストの佳作第二席に入選した作品です(この記事参照)。同誌への2度目の登場は意外にも間隔があいて、1962年9月号(34号)の「わがパキーネ」です。
ヒッチコックマガジン.jpg 別冊宝石.jpg SFマガジン.jpg
 ついでに、SF同人誌「宇宙塵」と「NULL」への初登場も調べてみました。
◆「宇宙塵」1960年11月号(38号)に「その夜」が掲載。書影は2度目の登場、「眉村卓掌編集」が掲載されている1961年1月号(40号)です(全6編)。
◆「NULL」5号(1961年10月)に「墓地」「傾斜の中で」が掲載。
宇宙塵.jpg NULL.jpg
 実は私、眉村卓は「SFマガジン」のコンテストでデビュー、と思っていましたが、とんでもない思い違いでした。思い込みは危険ですね。反省しています。
 この記事に間違いはないと思うのですが、現物チェックができていないものも多く、あまり自信はありません。はたと気づけば、私が3歳とか4歳のころなんですよね……。

【追記】2022年9月1日
「ヒッチコックマガジン」1961年5月号(22号)、入手しました。→この記事
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『黄土の奔流』

 昨日の続きです。
 私は異世界を舞台にした冒険小説(要するにSFやファンタジー)が大好きで、手当たり次第に読んできましたが、現実世界を舞台にした冒険小説はあまり読んでいません。好き嫌いというより、そこまで読書範囲を広げる余裕がなかったというのが正解でしょう。
 矢野徹『カムイの剣』は後者で、そんな私が読もうと思った理由はただひとつ――星新一が解説で激賞してたからです。
 そういう理由で読み、「うわっ。面白い!」となった冒険小説がもう1冊あることを思い出しました。生島治郎『黄土の奔流』です。
 もともとはカッパ・ノベルスで刊行された本(1965年刊)ですが、私が読んだのは講談社文庫版(77)です。もちろん解説は星新一。
>戦後に書かれたエンターテインメントのベストテンを選ぶことがなされたら、
>まちがいなくそのなかに入ると思う。
 大好きな星新一がここまで推す作品を読まないようでは、星ファン失格です。いや、星新一の鑑賞眼を信じていたというのが大きいですね。それまでに星新一の勧める本を何冊も読み、裏切られたことはありませんでしたから。
 星新一推薦本の多くは「期待通りの面白さ」でしたが、なかには「期待を遥かに上回る面白さ」もあります。『カムイの剣』や『黄土の奔流』は、まさに「期待を遥かに上回る面白さ」なのでした。
 以下の書影は――
 生島治郎『黄土の奔流』カッパ・ノベルス(65)
 生島治郎『黄土の奔流』講談社文庫(77)*解説・星新一
 生島治郎・原作、黒咲一人・作画『黄土の奔流』集英社・ヤングジャンプ・コミックス・ベアーズ(92)
黄土の奔流(カッパノベルス).jpg 黄土の奔流(講談社文庫).jpg 黄土の奔流(集英社).jpg
 ほか、各社の文庫本で読めます。

 以下、余談です。
 生島治郎の自伝的小説『浪漫疾風録』講談社(93)、『星になれるか 浪漫疾風録 第二部』講談社(94)もお勧めです(いずれも、のちに講談社文庫に収録)。『星になれるか』では『黄土の奔流』にも触れられていて、最初の仮題は『豚の毛』だったとか(笑)。
 また、以下のようにも書かれています。

 このタイトルは、はじめ『黄土(おうど)の奔流』と呼ばれていたが、のちに『黄土(こうど)の奔流』と呼ばれるようになった。
『オウドの奔流』じゃ汚いよと星新一に言われてからだった。なるほど、『嘔吐の奔流』と読めば汚らしい。
 そういうことを言った星新一は、しかし、この作品が気に入ってくれたらしく、のちに文庫になるとき、自分に解説を書かせてくれないかと言ってくれた。
浪漫疾風録.jpg 星になれるか.jpg
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『カムイの剣』

カムイの剣(立風書房).jpg 昨日、立風ネオSFシリーズのことを書きました。この叢書の隣に並んでいるのが、矢野徹『カムイの剣』立風書房(70)です。立風ネオSFシリーズではないのですが、体裁がそっくりなんですよね。違いといえば、背に「SF」と書かれていないことくらい。
 発行時期も重なりますし、もともとは立風ネオSFシリーズの1冊として刊行される予定だったのが、ぎりぎりになってシリーズから外すことになったのかも……なんて想像しています。何しろ、SFではないですから。
 SFであろうとなかろうと、私にとって『カムイの剣』は非常に思い出深い作品です。

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立風ネオSFシリーズ

 昨日の日本SFシリーズに続き、今日は立風ネオSFシリーズです。
 この叢書は1969年から1970年にかけて刊行されました。全11冊。
地球0年.jpg アンドロイドお雪.jpg わがセクソイド.jpg 銀河市民.jpg
退魔戦記.jpg 生き残る.jpg 狼男だよ.jpg 狂ったエデン.jpg
寛永無明剣.jpg 地球の汚名.jpg 三本腕の男.jpg

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日本SFシリーズ

01復活の日.jpg 02たそがれに還る.jpg 03夢魔の標的.jpg 04 EXPO'87.jpg 05人間そっくり.jpg
06透明受胎.jpg 07エスパイ.jpg 08 48億の妄想.jpg 09幻影の構成.jpg 10果しなき流れの果に.jpg
11百億の昼と千億の夜.jpg 12モンゴルの残光.jpg 13馬の首風雲録.jpg 14メガロポリスの虎.jpg 15イブの時代.jpg

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映画『首都消失』

 映画『首都消失』を観ました。小松左京の同題長編を原作とする映画です。
 この映画を観るのは20数年ぶりです。原作との落差に愕然とした印象が残っていて、再鑑賞する気持ちにはなれませんでした。原作の記憶も曖昧になった現在なら、もしかしたら楽しめるかも、と思ったのですが……。
首都消失(ビデオ).JPG 首都消失(上).jpg 首都消失(下).jpg
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『宇宙にとって人間とは何か』

『宇宙にとって人間とは何か 小松左京箴言集』PHP新書(11)を読みました。昨秋、星新一・星マリナ著/江坂遊編『スター・ワーズ 星新一の名言160選樹立社(10)が発行され、拙ブログでも採り上げました。その小松左京バージョンです。
 数多くの著作からの抜粋は、まさに含蓄の塊! 改めて、“知の巨人”たる小松左京の凄さを実感させられました。
 読み終え、書棚から『妄想ニッポン紀行』『(続)妄想ニッポン紀行』講談社文庫(73、74)を取り出しました。私が初めて読んだ小松左京のノンフィクションです。いやあ、面白かったですねえ。懐かしい!
宇宙にとって人間とは何か.jpg 妄想ニッポン紀行.jpg (続)妄想ニッポン紀行.jpg
 ちなみに、『妄想ニッポン紀行』は『地図の思想』『探検の思想』講談社(65、66)の合本、『(続)妄想ニッポン紀行』は『日本タイムトラベル 変貌する地域社会』読売新聞社(69)と『日本イメージ紀行』白馬出版(72)の再編集本です。
地図の思想.jpg 探検の思想.jpg 日本タイムトラベル.jpg 日本イメージ紀行.jpg
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マンガ『巌窟王』

 黒岩涙香『巌窟王』が大好きです。原作のアレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』も好きですけれど、涙香『巌窟王』は別格なのであります。
 ということで、漫画・前田真宏/脚本・有原由良『巌窟王(全3巻)』講談社・アフタヌーンKC(05、06、08)を読みました。
 冒頭、いきなりSFになっていて、ありゃりゃ(笑)。原作(デュマ)とは別物であると心を切り換え、読み進みました。
 それなりに楽しく読んでいたのですが……。
 え? ここで終わり?
 中途半端というか尻切れトンボというか……。
 呆然としてしまいました。
巌窟王Ⅰ.jpg 巌窟王Ⅱ.jpg 巌窟王Ⅲ.jpg 5000光年の虎.jpg
 余談ながら――
 この3冊を読み終え、石川賢『5000光年の虎』徳間書店・アニメージュコミックス(82)を思い出しました。といっても、『5000光年の虎』のストーリーは忘却の彼方で、ただ何となく、なのですが……(苦笑)。
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小松左京追悼・映画大会

 昨日、神戸文学館の「小松左京展」で眉村卓の講演がありました。
 残念ながら私は聴講叶わず。その時間帯、名古屋古書会館の古書即売会で古本と戯れていました。
 4冊購入し、そのうちの1冊は眉村卓の傑作ジュブナイル『ねじれた町』すばる書房・SFバックス(74)です。この本、持っていたはずなんですが、いつの間にやら行方不明になっていて、機会があれば買いたいと思っていたのでした。
 以下、SFバックス版(74)、秋元文庫版(76)、角川文庫版(81)です。
ねじれた町(SFバックス).jpg ねじれた町(秋元文庫).jpg ねじれた町(角川文庫).jpg
 今日は急に思い立って、わが家で小松左京追悼・映画大会を催しました。
 鑑賞したのは『復活の日』と『エスパイ』です。
 実は私、小説も映画も『日本沈没』より『復活の日』が好きなんですよね。もちろん『日本沈没』は衝撃的でしたし、私が言うまでもなく大傑作です。これはもう好みの問題ですね。『エスパイ』は、何も考えず文句なしに楽しめるという面で、小松SFのなかでも有数の作品と思います。どちらも映画を観るのは久しぶりですが、うん、心の底から楽しめました。
『復活の日』関連の書影はこちら。下の書影は、『エスパイ』の初刊本である日本SFシリーズ版(65)と、私が読んだハヤカワSF文庫版(71)です。
エスパイ(日本SFシリーズ).jpg エスパイ(ハヤカワSF文庫).jpg 
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マンガ『JIN―仁―』最終巻

 このブログでも何度か書いていますが、TVドラマ『JIN―仁―』にハマっていました。毎週、放送を楽しみにしていて、最終回では不覚にも涙腺が緩み……。
JIN―仁―.jpg で、気になっていたのが原作マンガです。TVドラマではマンガとは別の結末が用意されたらしいんですよね。
 何しろ長大な物語ゆえ、全編を通して読む根性はありません。最後だけ読むことにして、たまたま目についた集英社ジャンプREMIX版(全10巻)の最終巻を購入。
 さっそく読んで――
 うわあ。橘咲さん、南方仁先生のプロポーズを受けちゃうんですか(驚)。んで、ああなって、ほおほお、こうなって、ふむふむ。なるほど~。
 マンガの結末も悪くはないですけれど、TVドラマ版のほうが圧倒的に私好みなのでした。
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岸本佐知子のエッセイ集

なぜ怪談は百年ごとに流行るのか.jpg 東雅夫『なぜ怪談は百年ごとに流行るのか』学研新書(11)を読んでいます。
 短い怪談とショートショートの線引きには悩ましいものがあり、そういう意味でも興味深い内容ですが、それはさておき――
 以前から、「実話怪談」という存在が気になっていました。(「創作怪談」に対する「実話怪談」。「怪談実話」との使い分けについては、同書168ページに)
 今回、この本を読んでいて、ふと思ったんです。――「実話怪談」があるのなら、「実話ショートショート」があってもいいのでは?
 で、つらつら考えていて、気がつきました。――あは。それって、エッセイではないですか。
 福地泡介のダジャレ・エッセイ(リストはここ)なんて、まさに実話ショートショートの傑作と言えると思います。
 最近では、岸本佐知子のエッセイ集も要チェックです。以下、リストアップしておきます。

『気になる部分』白水社(00)/白水uブックス(06)
『ねにもつタイプ』筑摩書房(07)/ちくま文庫(10)
気になる部分.jpg 気になる部分(uブックス).jpg ねにもつタイプ.jpg ねにもつタイプ(ちくま文庫).jpg
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空想科学小説コンテスト

 神戸文学館「小松左京展」では、知っていること知らなかったこと、すべてを楽しめました。
 知っていながら完全に失念。「あ、そうだった」と改めて思ったこともあります。その最たるものが「SFマガジン」の「空想科学小説コンテスト」です。

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ダニイル・ハルムスの作品集

波8月号.jpg 新刊書店で、新潮社のPR誌「波」8月号をもらってきました。星新一公式サイトに「筆蹟(色紙)が再録」と告知があったからです。
 再録されている星新一の色紙は「百異千変」でした。これ、見たことがありますね。この色紙が表紙の「波」、うちのどこかにあるかも。
 ほかにSF作家では、筒井康隆の色紙「食べてください。この料理には毒を入れました。」も再録されています。

 さて。
 書店ではダニイル・ハルムス『ヌイピルシテェート』未知谷(11)を買いました。
 カバー裏に――
>『ズディグル アプルル』『シャルダムサーカス』本作の三部作で
>ハルムス不条理作品のほぼ全容を提示
 と書かれています。この1年あまり、怒涛のようにハルムスが出版されましたが、これで打ち止めなのでしょうか。
 ハルムスの作品集については、これまでに何度も書いていますが、ここでまとめておくことにします。

『ハルムスの小さな船』長崎出版(07)
『ハルムスの世界』ヴィレッジブックス(10)
ハルムスの小さな船.jpg ハルムスの世界.jpg
『ズディグル アプルル』未知谷(10)
『シャルダムサーカス』未知谷(10)
『ヌイピルシテェート』未知谷(11)
ズディグルアプルル.jpg シャルダムサーカス.jpg ヌイピルシテェート.jpg
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小松左京さんを偲んで

 you tubeで「小松左京」検索していて、貴重な映像がアップされているのを見つけました。





 TVドラマ『宇宙人ピピ』についてはかすかに記憶に残っている程度なんですが、『明日泥棒』のことはよく覚えています。面白かったですねえ。
 ゴエモン(笑)。
明日泥棒.jpg ゴエモンのニッポン日記.jpg
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「小松左京展」レポート

 神戸文学館で7月22日に始まった「歴史を未来へ SF作家 小松左京展」。――早々に足を運んだのに、何となくレポートを書かないでいたら、小松さんの訃報が飛び込んできて……。
 ポスターやチラシ(デザイン、文面は同じ)に「小松左京の作家生活50年を記念して、彼の半生を作品の数々から紹介します」とありますが、「半生」ではなくて「生涯」となってしまったんですね。何とも言いがたい心境であります。
入口.JPG 全景.JPG
チラシ.jpg 昨年の企画展「SF幼年期と神戸」では商業出版物の展示が多く、古くからのSFファンであれば「知ってるよん、持ってるよん」だったのですが、今回は違います。デビュー前の同人誌類、創作ノート、ラジオ番組の台本、代表作の生原稿などなど、見たことがないばかりか、存在すら知らないようなアイテムがずらり。
 決して広いとは言えない空間ですが、小松左京がぎっしりと凝縮されていました。これはもうイオ(小松左京事務所)の全面協力があったればこそ、でしょうね。
 これから行かれる方のためにも、詳しいことを書くのはやめておきます。
 拙ブログを読んでいただいている方の多くはSFファンであろうと思います。どうぞ神戸文学館に足を運ばれ、日本SF界の巨人を偲んでください。
 合掌。
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