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訃報:山本弘さん

 山本弘さんが亡くなられました。享年68。
 私は先月末、友野詳くんから電話で知らせてもらいました。一瞬、絶句。すぐにそれは溜め息に変わりました。何度でも書きますが、同世代の訃報はこたえます。それが長きにわたって一緒に仕事をした仲間となれば、なおさらです。
 山本さんの名前は「NULL」6号(1976年4月)に掲載された短編「シルフィラ症候群」で知りました。これがまあ、とんでもない傑作で、「うわあ。プロでもないのに、こんなにすごいのを書く人がいるのか」と驚愕。さらに、のちに山本さんが私の1歳年上ということを知り、またまた驚愕。敵わんわ、ですよ、ほんと。
 その後、私は安田均さんに誘われてグループSNEに参加しました。山本さんはグループSNEの中心メンバーです。一緒に仕事をする機会も多く、ここでまたもや――敵わんわ。
 私がゲームの仕事から離れてからは疎遠になりましたが、それでも気になる存在でした。何年か前から、体調がよろしくないとは聞いていました。しかし、まさか! です。
 友野くんの電話のあと、心が千々に乱れ、何時間かは何も手につきませんでした。
 山本さん、お疲れさまでした。どうぞゆっくり休んでくださいね。
 ご冥福をお祈り申し上げます。
コメント(2) 

コメント 2

山本孝一

私は山本弘さんとは面識もないのですが、間違えられたことはあります。
昔、ある雑誌(SF雑誌ではなかった)にちょっと配慮に欠けた、もしかしたらアメリカの本屋に迷惑がかかるなという文章が載ったのです。大阪のファン仲間のKさんも、これはちょっと……と言っていたので、その雑誌のアンケートはがきにそのことを書いたら、執筆者から「文句を言われるとは心外だ」とたいそうお怒りのハガキが届きました。
本を一冊出したからと言って偉そうなことを言うなとか、今度SF大会で会ったらぶん殴ってやるとも書いてあり、あっこれは人違いをしているなと思いました。
山本弘さんが「時の果てのフェブラリー」を出された頃で、私とは同姓でどちらも京都の人間、年も私が少し上です。どうも私を山本弘さんと思っていたらしい。
その執筆者とはニアミスはしましたが直接に会う機会もなく殴られませんでした。
アメリカの本屋ですが、心配した通り迷惑がかかり、私もその影響を受けました。
ま、それも今となっては盛んにSFファン活動をしていたころのいい思い出です。
私は山本弘さんの熱心なファンではありませんでしたが、それでも「神は沈黙せず」など何冊かは楽しく読ませてもらいました。
山本弘さん、本当にお疲れさまでした。
by 山本孝一 (2024-04-05 20:55) 

高井 信

 それは災難でしたね。殴られることなく、よかったです。
 それにしても、山本さんが山本さんと面識がない(ややこしい)というのは意外でした。おふたりとも拠点は関西ファンダムで、世代的にも近いですから。
 おふたりのSFの趣味は近いんではないかなあ。会えば、きっと話が合ったと思います。残念。
by 高井 信 (2024-04-05 21:06) 

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