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眉村卓SFの世界展

 特に理由はないのですが、ふと――
 眉村卓ファンクラブって、なかったのかな。
 と思いました。
 30年以上前のことになりますか。日本SFファンダムでは、SF作家のファンクラブ結成が、一種のブームのようになっていました。星新一、筒井康隆、半村良、光瀬龍、小松左京、平井和正などなど。次から次へとファンクラブが誕生し……。
司政官の世界.jpg 眉村卓にもファンクラブができていて当然と思われるような状況だったのですが、眉村卓ファンクラブって記憶にないんですよね。
 書棚から、1978年に発行されたファンジン『司政官の世界―眉村卓読本―』を取り出しました。
 眉村卓の書き下ろしショートショート、デビュー前(1958年)に発表された詩2編、眉村卓を囲む座談会、作品インデックスなどが掲載されています。眉村卓ファンクラブの会誌といってもいいくらいの内容なのですが、発行したのはSF創作グループ〈星群の会〉です。
 巻末の石坪光司編「作品インデックス」を眺めていて――
 そういえば、このリスト、JDCから出た復刻版『司政官』に再録されたんだよな。
 と思い出しました。さっそく『司政官』JDC(92)を手にして、軽~く読み比べてみたんですが……。
 な、なんだ、これは!
 いやはや、驚きましたね。呆れましたね。とんでもない劣化版だったのですよ。>JDC
 それだけではありません。明らかに『司政官の世界』に掲載されたデータを流用しているのに、どこにもクレジット表記はないのです。いくらファンジン掲載の資料とはいえ、こんな流用――はっきり言えば、盗用が許されるんでしょうか。
 無性に気分が悪くなってしまいました。

眉村卓SFの世界展.jpg司政官.jpg
 いろいろと書いてきましたが、ここまでは前振りでありまして(笑)。
 JDC版『司政官』には1枚のハガキが挟み込まれていました。

 眉村卓SFの世界展

 うわあ。知らなかったなあ。行きたかったなあ。
コメント(3) 

コメント 3

大熊宏俊

え? と思ってJDC版を引っ張り出してきましたが、ハガキは入ってませんでした。
で、気がついた。この本は高井さんに見つけてもらったのでしたね。すっかり忘れていました(汗)。
いまや、30年前のことは憶えちゃいるが、最近のことだとチト思い出せないんだよなあ、状態です(ーー;
ところでこのファクトリーパオのトークショーの録音を、私、所持しています。聴きに行った人が録音してくださったのです。
by 大熊宏俊 (2011-07-06 22:11) 

雫石鉄也

この件は覚えております。私たち星群としてもハラを立てました。
ところで2007年に東京創元社から出た、司政官全短編の巻末に掲載されている児島冬樹の「司政官制度概要」のオリジナルはこの本に載っていたのがSFマガジンに転載されたのです。
しかし、よくこんな本を持っていましたね。星群の会員でも古い人しか持っていなくて、小浜さんの手元にもなく、私のをコピーして東京創元社に送りました。
by 雫石鉄也 (2011-07-06 22:15) 

高井 信

 大熊さん。
>で、気がついた。この本は高井さんに見つけてもらったのでしたね。
>すっかり忘れていました(汗)。
 難波か心斎橋のブックオフで見たよ~と、お知らせしたんでしたね。私は、そのちょっと前に梅田の古本屋で買ったのでした。

 雫石さん。
>しかし、よくこんな本を持っていましたね。
 発行された1978年ごろ、私はファンダムどっぷりでして、面白そうなファンジンは片端から買い求めていました。もちろん眉村ファンですから、発行を知った瞬間に注文したのでした。>『司政官の世界』
by 高井 信 (2011-07-06 22:35) 

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