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『キションのユーモア』

 インターネットでの買い物は便利なのですが、現物を手に取って見られないという難点があります。
 先日、ネットで調べものをしていて――
 え? 『キションのユーモア』(東洋出版)? こんな本、知らないぞ。
 エフライム・キションはショートショートの書き手として要チェックの1人です。
 どんな内容なのか、ネットで調べてみましたが、何の情報もありません。国会図書館の検索ですらヒットしないのです。
 う~~~ん。気になるなあ。安い本だし、買っちゃお。
キションのユーモア.jpg と新刊を注文。
 届いた本を見て、「うぎゃ」と私は声を上げました。薄さ(50ページ弱)と内容に。――本文が日本語ではなくて、ドイツ語なんですよ。で、いくつかの単語には日本語の注釈が付いている……。
 要するに、語学学習の副読本なんですね。
 私はショートショート集のコレクターですが、こういうのは収集の範囲外です。わざわざネット注文して買うような本ではなかったなあ……。
 失敗ですけれど、買わなければ悶々状態が続く――現在も続いているわけで、まあ、仕方ないですね。

『キションのユーモア』東洋出版(1988年9月10日/3版発行)
 尾川浩・編注。初版発行日は不明ですが、まえがき(編者)の末尾に「1986年春」と添えられていますから、1986年の発行と思われます。
コメント(3) 

コメント 3

雫石鉄也

私は、研究者ではないので気楽です。
しかし、高井さんのような、ショートショートの研究者は、別にショートショートに限らないのですが、ものごとの研究はこういう回り道、失敗、ムダ、の連続ですね。ご苦労がしのばれます。
私たちファンは、そのご苦労の研究の成果だけ享受しているわけですね。
もったいないような、ありがたいような。
by 雫石鉄也 (2011-07-18 16:15) 

山本孝一

都筑 道夫さんのエッセイだったと思うのですが、外国の本屋のカタログで How to hold up the bank という本を見つけ、bank(銀行)から金を hold up(強奪する)方法の本だと思い注文したら、bank(堤防)を hold up(補強する)土木建築の本だったということがあったとか。
こういうハズレもあれば、またとんでもない本がヒットすることもありますから。
ま、今回はこんなネタにできたからということで。



by 山本孝一 (2011-07-18 18:15) 

高井 信

 雫石さん。
 そうなんですよね。覚悟し、納得した上での注文です。
 横田順彌さんの古本エッセイで、「こんな本かと想像して目録注文したら、全然違っていた」なんて書かれていて、当時は他人事だったのですが、今はそうは言ってられません。
 今回、840円の本ですから、被害は少ないです。

 山本さん。
 そのエピソード、読んだことがあります。都筑さんだったかどうか、覚えていないのですが。
>とんでもない本がヒットすることもありますから。
 そうですね。何度か、そういう経験もしています。
by 高井 信 (2011-07-18 19:43) 

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