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TVドラマ『快傑 黒頭巾』

 ちょっと前、お馴染み大熊宏俊さんのところで、懐かしのNHK・少年ドラマシリーズが話題になっていました。本日、はたと――
 だいぶ前、『快傑 黒頭巾』のDVDを買ったけど、そのまま放ってあるなあ。
 と思い出しました。久しぶりにDVDを手に取ります。
快傑黒頭巾.jpg ストーリー.jpg
 おお、面白そう。
 1976年放送。当時、ほとんどテレビを観ておらず、この番組も観ていません。
 このまま片づけたら、また何年も放っておきそうですから、この機会に観ることにしました。
冒頭映像.jpg
 冒頭、なんとも言えないタイトルが流れ、本編が始まります。観始めてすぐに番組に引き込まれました。いま観ても充分に面白いです。
 全8回、本編155分。一気に観るのは難しいので、何回かに分けて、最後まで観たいと思います。
 まだウブだった杉田かおるに乾杯!(笑)
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映画『くノ一忍法』

 ここにもちらと書きましたが、山田風太郎の忍法帖シリーズが好きです。
 10年以上前になるでしょうか、テレビの深夜放送で『くノ一忍法帖』を原作とした、ちょっとエッチな映画シリーズがちょくちょく放映されていました。これがまあバカバカしくも楽しい映画でして、こんなの好きですねえ。
 百聞は一見にしかず。以下の映像をご覧ください。


予告編.jpg この映像の冒頭、解説が流れます(右の画像)。私がテレビで観ていたのは1990年代のオリジナルビデオシリーズです。
 1960年代に製作された2本の映画、観たいなあ。――と思っていましたが、なかなか機会がなく、ようやく昨夜、第1作の『くノ一忍法』(1964年)を観ることができました。
 期待通りに面白く、大満足。半世紀前の映画とはとても思えません。今夜か明日、第2作『くノ一化粧』(1964年)を観る予定です。こちらも楽しみ~。
 ちょっと調べてみましたら、第3作『忍法忠臣蔵』(1965年)も作られているようです。これも観たいですが、もしかしたらソフト化されていないかも。
光文社文庫.jpg ハルキ文庫.jpg
 書影は忍法帖ではなく、「山田風太郎ミステリー傑作選(全10巻)」光文社文庫(01~01)、「山田風太郎奇想コレクション(全5巻)」ハルキ文庫(97)です。忍法帖もいいけど、奇想小説も好きだなあ。
「山田風太郎ミステリー傑作選」の第8巻『怪談部屋』と第10巻『達磨峠の事件』にはショートショートも収録されています。おっと、第2巻『十三角関係』が2冊あるのは……。ま、いっか(笑)。よく見ると、厚さが少し違うことがおわかりいただけると思います。
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訃報:リチャード・マシスン

 リチャード・マシスン逝去の報(→ここ)に接しました。享年87。
 ブログでも何度も書いていますように、大好きな作家でした。楽しい時間をたくさんいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
 ありがとうございました。安らかにお眠りください。

 好きな作品は数あれど、1編を挙げるとしたら、最も思い入れの強い『吸血鬼』(=『地球最後の男』=『アイ・アム・レジェンド』)になってしまいます。いまから40年以上前、この作品でマシスンに魅了されたのですから。
『吸血鬼』ハヤカワ・ファンタジー(58)
『地球最後の男 ―人類SOS―』ハヤカワノヴェルズ(71)*私が読んだのはこの本。
『地球最後の男』ハヤカワ文庫NV(77)*書影は1995年刊の5刷。
『アイ・アム・レジェンド』ハヤカワ文庫NV(07)
吸血鬼.jpg 地球最後の男―人類SOS.jpg 地球最後の男.jpg アイ・アム・レジェンド.jpg

『地球最後の男』(1964年)全編


地球最後の男 オメガマン』(1971年)予告編


『アイ・アム・レジェンド』(2007年)予告編


 ネット検索していて、かの『縮みゆく人間』リメイクの企画があると知りました。
 ここによりますと――
>今月87歳になるマシスンは、映画『激突!』や『ヘルハウス』、『アイ・アム・レジェンド』や
>『リアル・スティール』などの原作も手がけた人気SF作家で、息子のリチャード・クリス
>チャン・マシスンと共にリメイク版の脚本を執筆予定。オリジナルストーリーをベースに、
>今の時代背景を考慮して脚色していくという。
 いったいどうなってしまうのでしょうか。
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映画『ワイルド・パーティー』


 映画『ワイルド・パーティー』を観ました。
 なんと言ってもラスト15分、怒濤の急展開ですね。いきなりホラー映画になっちゃうとは……。ボーゼン! のけぞりました。
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国際SFシンポジウム

 お! 名古屋でも開催されますか。>第2回国際SFシンポジウム
 第1回が行われたのは遙か昔――1970年8月29日~9月3日です。当時、私はSFの魅力に目覚めたばかりの中学1年でした。「SFマガジン」の存在も知らず、もちろん国際SFシンポジウムの開催も知らず……。のちに5日目(9月2日)の会場が名古屋だったと知ったときの悔しさ、いかばかりか(涙)。
 あれから43年が経って第2回は、広島、大阪、名古屋、東京で開催されるそうです。
 名古屋大会は――
 日時:2013年7月25日(木)15:00-18:00予定
 場所:椙山女学園大学
 椙山女学園大学って、どこにあるんだろ? と調べてみたら、あらあら、私の母校(高校)の激近。そんなところに女子大があったっけ? さっぱり覚えておりません。
 ひょいと自転車で行けるような場所でSFのイベントが開かれるなんて嬉しいなあ。

 ちょっと復習をしておこうと思い、「SFマガジン」3冊を手に取りました。
◆1970年11月号(139号)
「速報・国際SFシンポジウム」*詳細なレポート
「参加五カ国(日米英ソ加)共同宣言」
◆1970年12月号(141号)
 レイ・ブラッドベリ「老エイハブの友、そしてノアの友なるもの、その物語を唱う」*ブラッドベリがシンポジウムに寄せた詩
 福島正実「クラークとの10時間――国際SFシンポジウム・エピソード
◆1971年1月号(142号)
 アーサー・C・クラーク/小松左京「対談 未来社会への展望」
SFM139号.jpg SFM141号.jpg SFM142号.jpg
 なんだか盛り上がるなあ(嬉)。
 ん?
 7月25日って、あと1ヶ月ではないですか。楽しみ~。
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古本あれこれ

 古本を買いました。
◎「話の特集」1971年7月号
 ショート・ショート・フェスティバル。26編を掲載!
◎二階堂正宏『極楽町一丁目』新潮社(92)
 このシリーズ、全巻を読んだと思っていました(→この記事)が、こんな本もあったのですね。知りませんでした。
話の特集.jpg 極楽町一丁目.jpg
◎愛川純子・田中圭一『セクシィ仏教』メディアファクトリー新書(12)
 田中貴子・田中圭一『セクシィ古文!』メディアファクトリー(08)/『セクシィ古文』メディアファクトリー新書(10)の姉妹編。
セクシィ仏教.jpg セクシィ古文!.jpg セクシィ古文.jpg
◎『日本名著全集 怪談名作集』日本名著全集刊行會(27)
 ちょくちょく見かける本です。ものすごーく安く売っていたら買おうと思っていました。
◎『現代大衆文學全集2 江見水蔭集 初鱈献上記外卅八篇』平凡社(28)
 同上。
怪談名作集.jpg 江見水蔭集.jpg
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TVドラマ『現代怪奇サスペンス』

 昨日の『奇妙な出来事』に続き、今日は『現代怪奇サスペンス』をDVD化することにしました。
 調べてみますと、1986年7月7日~9月29日の放送、全13話。その後、タイトルをマイナーチェンジし、毎年夏に放送されることになるシリーズの第1弾です。全4シリーズ。作品ラインナップなど、詳細はウィキペディアをご覧ください。
 第2シリーズ以降は選んで録画するようになりましたが、第1シリーズ『現代怪奇サスペンス』は全話を録画してあります。あ、眉村卓・原作「赤いハイヒール」も『現代怪奇サスペンス』の1編ですね。いやあ、実に楽しい番組でした。(ちなみに、第2シリーズ以降で録画が残っているのは、半村良・原作「大吉大凶」、星新一・原作「女難の季節」だけ。両作品ともDVD化済みです)
赤いハイヒール.jpg 大吉大凶.jpg 女難の季節.jpg
『世にも奇妙な物語』や『奇妙な出来事』もそうですが、古いドラマって、ほっと心が安らぎます。出演しているのは見知った顔の俳優たちだし、それに何より、おかしな日本語が横行していないのがいい。「きもい」「むずい」「はずい」「~じゃね?」「ちげーよ」「まぎゃく」「なにげに」「さりげに」なんて、誰も言わないもんなあ(笑)。
 そんなわけで、今日もビデオデッキをフル稼働させます。VHSの120分テープ(3倍速録画)2本。セットして6時間放置、を2回です。

【追記】
『現代怪奇サスペンス』第6話は遠藤周作・原作「蜘蛛」です。原作は言うまでもなく大傑作。原作が面白すぎると映像化作品には失望してしまいがちですけれど、TVドラマもよくできていました。私は記憶力にはからきし自信がなく、読んだ本、観た映画やドラマなど片端から忘れちゃうのですが、このドラマのことは覚えています。
 無性に観たくてたまらなくなり……。
 まだDVD化の途中ですが、いったん中断して、「蜘蛛」を観ることにしました。え~と、放送は1986年8月11日ですか。27年ぶりの再鑑賞ということになります。
蜘蛛(タイトル画面).jpg 蜘蛛.jpg 紅グモ.jpg
 不気味ですねえ。ぞわぞわしてきますねえ。面白いですねえ。――おっ、脚本は石井輝男でしたか。なるほど~。
 楳図かずお『紅グモ』を思い出し、これまた久しぶりに再読。これも面白いなあ。実写映画化してくれないかしらん。

【追記2】
 朝日ソノラマ・楳図かずお恐怖文庫を眺めていて――
 おや、こんなところに「蛇娘と白髪魔」が……。
 映画『蛇娘と白髪魔』の記事に【追記】を書きました。
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TVドラマ『奇妙な出来事』

 ちょくちょく書いていますように、気が向くと、古いビデオテープのDVD化作業をしています。
 数年前から手がけているのが『世にも奇妙な物語』のDVD化です。この番組は大好きで、初回(1990年4月19日)以来ほとんどの放送を録画してあります。何本か、カビが生えてしまったテープは捨てましたが、それでも90パーセントくらいは残っているでしょう。
 すべてのテープをDVDに焼くだけでは芸がありません。好きな原作者の作品だけピックアップし、作者別に編集しようと考えたのですが、これが想像以上に大変。とにかく1編が短いですし、インデックスを作っていないので目当ての作品を探すのも面倒ですし……。それでも少しずつ進め、ようやく先日、まあまあ満足できる形でのDVDができあがりました。
 DVD4枚(6時間モードで録画)。SF作家原作の作品を中心に、どっさり収録。言うまでもありませんが、ショートショート研究の貴重な資料でもあります(嬉)。
 その流れで、『奇妙な出来事』が気になりました。1989年~90年の放送。ご存じの方も多いでしょうが、『世にも奇妙な物語』の前身番組です。関東ローカルの深夜番組でしたが、評判がよく、『世にも奇妙な物語』と装いを新たにしてゴールデンタイムに進出したのです。
 実は私、この番組に強い思い入れがあります。全20回の放送のうち、なんと2作も私の原作を使った作品があるのですよ。
 放送当時、私は名古屋に住んでいました。関東ローカルの番組は観られませんし、そんな番組の存在すら知りませんでした。いきなり原作使用許可の連絡を受けたときは驚きましたねえ。嬉しかったですねえ。何しろTVドラマ化なんて、初体験なんですよ。テレビ局に送ってもらったビデオテープを観て、まさに感動!
電話のある風景.jpg 不幸のコンタクト.jpg
 そのときに観たのは2回分だけですが、のちに再放送に気がつくと録画したり、市販ビデオを買ったり……。ほかの放送回もかなり観ていますが、ちゃんとは覚えていません。きっちりとチェックしておこうと思い立ちました。
 市販ビデオは全部で5本が発売されているようです(各巻に3回放送分、計15回分を収録)。私が所有しているのは、拙作が原作の作品が収録されている2本(これは発売元のポニーキャニオンから送っていただきました)。いつだったか中古で見かけて購入した1本。計3本――9回分です。
 再放送の録画テープでは17回分を確認。3回分が欠けています。その3回が手持ちの市販ビデオにあればよかったのですが、残念なことにすべて重複していました。
 30分番組、17回分。――大した時間でもありませんから、これはピックアップはしないで、全部をDVDに焼こうと思います。これまた、ショートショート研究の貴重な資料でありますね(嬉)。
 そんなわけで現在、ビデオデッキが活躍中です。
サスペンスの巻.jpg 摩訶不思議の巻.jpg 悪夢の巻.jpg
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映画『ゾンビハーレム』


 映画『ゾンビハーレム』を観ました。女性のみに感染するゾンビ・ウイルスに見舞われた町に足を踏み入れた男たちを襲う恐怖! といっても、どちらかと言えばコメディ要素が強く、観客を怖がらせようという意識は希薄に感じます。今日の昼間に観た映画『ゾンビランド』と同様、完全にゾンビをおちょくっているんですね。
 タイトルからお色気を期待する人が多いと思います。私もその1人でしたが、残念! そんなものは皆無に近いです。最大の見所は個性豊かな女ゾンビたちでしょうか。この楽しさは、かの名作『バタリアン』に通じるものがありますね。楽しく観ることができました。

 さて。
 こういうタイトルを見ると、もう20年くらい前かなあ、安田均さんの言葉を思い出します。――「ハーレムとハレム、混同している人が多いんだよね」
 まさしく私は「混同している人」でありまして――へえ、そうなのか。そのとき初めてハーレム(Harlem)とハレム(harem)の違いを知ったのでした。
 この映画の場合、『ゾンビハレム』の意味で付けられた邦題ではないかと思いますが、もしかすると、本来の意味通りに付けられたものなのかも。だとしたら、お色気を期待した私が間違っていたことになります。
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映画『ゾンビランド』



 映画『ゾンビランド』を観ました。昨日の『ピザボーイ 史上最凶のご注文と同じ監督&主演の作品です。
 ゾンビ映画ではありますが、とーってもユーモラス。この監督には観客を怖がらせようという意識は微塵もないのでしょうね(笑)。主要登場人物4人の綾なす人間ドラマが中心で、ややもすればゾンビの存在を忘れてしまいそうになるほどです。まあ、こういうゾンビ映画があってもいいかも。充分に楽しめました。

 映画を観ていて、『ゴーストバスターズ』が懐かしくなりました。ご覧になった方なら、この気持ちがわかりますよね。
 ネット検索してみたら――
 おお、『ゴーストバスターズ3』が今年の公開を目指して制作中!
 第1作は1984年、第2作は1989年の公開。前の2作はどちらも面白く、続編は大歓迎ですが、第2作から20年以上経って、まさか第3弾が作られようとは……。びっくり!
 ともあれ、嬉しいニュースであることに違いはありません。完成を楽しみに待ちましょう。
ゴーストバスターズ.jpg
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映画『ピザボーイ』


 映画『ピザボーイ 史上最凶のご注文』を観ました。2011年のアメリカ映画です。
 いやあ、面白かった~。――アホな登場人物たち、アホな展開。コメディ映画の魅力を久しぶりに満喫しました。
 贅言は弄しません。ご覧になっていない方々は、ぜひ!
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日本語の考察

『問題な日本語 その④』の「半端ない」の項目を読んで以来、おかしいと感じる日本語に対して、なぜ違和感を覚えるのか、なぜ不快なのかを考察することを楽しむようになりました。
 たとえば「何気に」や「さりげに」。――言うまでもなく「何気なく」「さりげなく」の省略形です。しょっちゅう耳にしますが、私にとって違和感ありまくり。それはなぜかと考察すれば、要するに、たとえば「遠慮なく」「遺憾なく」「忌憚なく」を「遠慮に」「遺憾に」「忌憚に」と略して言っているのと同じにしか感じられないからなんですね。「何気に」や「さりげに」を違和感なく使う方々は「遠慮に」「遺憾に」「忌憚に」にも違和感ないのでしょうかねえ。
 例を挙げると――
「遠慮なくいただく」→「遠慮にいただく」
「遺憾なく力を発揮する」→「遺憾に力を発揮する」
「忌憚なく発言する」→「忌憚に発言する」
 オーケーですか?

 さて。
 朝刊のテレビ欄を見ていましたら、『プレバト漢字書き順王』という番組に――
>あ然!正しく使えない日本語7選!!御の字…こだわり…鳥肌が立つ
 と書かれていました。「御の字」って、誤用の余地があるのかしらん。「こだわり」はもはや誤用とも言えないかもなあ。「鳥肌が立つ」には、いつまで経っても慣れないなあ。
 なぜ「感動する」の意味で使われる「鳥肌が立つ」に違和感を覚えるのか。これは以前にも考察したことがあります。要するに、私にとって「鳥肌が立つ」は「総毛立つ」や「身の毛がよだつ」と同じなんですよね。たとえば「昨日の試合、すごかったなあ。身の毛がよだったよ」なんて言葉、受け入れられますか?
 同様に、「耳ざわりのいい音楽」を気にならない人は「目ざわりのいい景色」なんて表現もすんなりと受け入れるのだろうなあ。――とか、あれこれ考察していると、楽しくなってきます。(あ、言うまでもありませんが、「耳ざわり」は本来「耳障り」と書き、「耳に障る」つまり「不快な」音や声のことです。私の学生時代、国語の書き取り問題で「みみざわり」を「耳触り」と書いたら不正解でしたが、いまは正解なのかな?)
 ほかにも、高級な料理店や高尚な趣味に対して「敷居が高い」と言う人がいますが、これにも違和感ありまくりです。現在は使われるようになっているから許容範囲とか、そういうことではなくて、昔からそう思い込んでいた言葉が違う意味で使われると、どうしても違和感を覚えてしまうのです。「ハードルが高い」とか「手を出しかねる」とか「身分不相応」とか、いろいろな言葉があるんですから、わざわざ間違った言葉を使わなくてもいいのになあ、と思います。
 あ。そうそう。
 最近では「ブス」という言葉に驚きました。これは女性限定で使われる言葉と思っていましたが、いやいや、男性に対しても使われるようになっているのですね。私の知る限り、そういう男性に対しては「ブサイク」とか「醜男」だったのですが……。
 はっきり言って、よくわからないです。>最近の日本語

 ということで、『プレバト漢字書き順王』の放送を楽しみに待つことにしましょう。「7選」ということですから、「御の字」「こだわり」「鳥肌が立つ」以外に4つ。どんな言葉が採り上げられるのでしょう。わくわく。
 え~。出演者たち同士の遣り取りには興味ありません。どんな番組でもだいたい同じで、口を揃えて、「知らなかった~」「間違ってるほうしか聞いたことない」。
 番組で正しい意味を知り、それで言葉づかいを改めるかというと、そんなことは決してなく……。ほんと、懲りないというか学習能力がないというか。まあ正確には、その気がないのでしょうけれど(笑)。

【追記】
 番組を観ました。残りの4つは「役不足」「知恵熱」「琴線に触れる」「破天荒」でした。
「役不足」――誤用の定番中の定番。もはや古典ですね。間違えるほうに呆れますが、これを出題しようと考えるほうにも同様に呆れます。
「知恵熱」――「勉強をしすぎたり頭を使いすぎたときに知恵熱が出るなんてよく使いますが」というナレーションが流れて、びっくり。よく使う? ほんと?
「琴線に触れる」――どうしてこんなものが出題されるんだろう、と思っていたら……。あら、間違える人がいるんですね。いやはや、びっくり。
「破天荒」――拙ブログで何度も書いています。もはや諦めの境地に達しております(笑)。
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TVドラマ『火星年代記』

 レイ・ブラッドベリ『火星年代記』のTVドラマシリーズがあるということは以前から知っていました。脚本はリチャード・マシスン。――ブラッドベリとマシスンなんて、夢のような顔合わせではありませんか。
 これは観たいなあ。――しかし、DVDはレンタルショップに置いてないし、購入するには二の足を踏む値段ですし……。何人かに尋ねてみても、所有されている方はおらず……。いつもお世話になっているSさん(怪奇映画マニア)はテレビ放映を録画したビデオをお持ちだそうですが、「どこにあるやら」状態だそうで……。
 まあ、気長に待っていれば、いつかは観られるだろうと思っていたところ、牧眞司くんがDVDを所有されていると判明。貸してもらいました。DVD3枚。計5時間弱。
 私が原作を読んだのは40年近く昔です。はっきり言って、細かいストーリーなんて覚えていなくて、残っているのは印象だけです。
火星年代記.jpg このドラマは、原作(オムニバス長編)を解体し、再構築したものなのでしょうか。曖昧な記憶ですが、全体の流れはおおむね原作に忠実に作られているような気がします。特撮はかなり情けないものの、1979年のTVドラマということを考えれば及第でしょう。決して失望するような出来ではなく、楽しく観たのですが……。
 ストーリーは原作を踏襲していても、印象としては、原作とドラマとでは大きな違いがあります。なんというか、ドラマは世俗的なんですよね。原作の持っている詩情があまり感じられない。――いや別に、世俗的なのが悪いというわけではなくて、ブラッドベリっぽくないな、と思っただけなんですが。
 ただ……。私が高校生のときに読んだ原作の印象と、50代半ばで観たTVドラマの印象を同列に比較するのは無理がありますよね。高校生のころは何もかもが新鮮で、素直に感動していました。あのピュアさは今では……(苦笑)。
 高校生のとき――とは言わないまでも、ドラマが作られたころに観ていたら、印象は全く違ったものになっていたかもしれません。「いつ読んだ(観た)か」「何歳のときに読んだ(観た)か」は非常に重要ですね。
 あ、それと。
 実は私、ブラッドベリはフツーに好き。マシスンはめっちゃ好きなんですよね。ドラマにはマシスン風味も感じられ、まあ、それが世俗的という印象につながる要素になっているのでしょう。ブラッドベリ・ファンには申しわけないけれど、マシスン・ファンとしては嬉しかったです。
 ともあれ念願の作品を観ることができ、満足しています。
 牧くん、ありがとうございました。


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『気まぐれロボット』

 昨年1月22日の記事「星新一レア本番付」で――

 東横綱 花とひみつ     西横綱 生命のふしぎ
 東大関 気まぐれロボット  西大関 殺し屋ですのよ
 東関脇 宇宙の声      西関脇 黒い光
 ―中略―
 この6冊をすべて所有している星ファンは、数えるほどしかいないのではないでしょうか。私? 『花とひみつ』を持っていません(この記事の書影は復刻版)し、『気まぐれロボット』は函が欠けています。

気まぐれロボット.jpg と書きました。
 それからしばらくして、星新一ファンの先輩Wさんが、
「『気まぐれロボット』の函、欠けてるんだっけ?」
「はい」
「うちに余ってるよ」
「え? 函だけ?」
「そう。いらないから進呈する」
 うっひゃあ! てなもんです。
 本日、それが届きました!
 嬉しいなあ。――さっそく本体を函に収め、悦に入っています。

『気まぐれロボット』の函以外に、星新一の小説、エッセイ、対談、座談会などが掲載されている雑誌もどっさり同梱されていました。古くは「別冊小説新潮」(1966年10月/星新一「時の渦」掲載)から、新しくは「2001」創刊号(1983年11月/星新一「救いの声」掲載)まで、計19冊。あ、「救いの声」は星新一1001編目のショートショート(のうちの1本)ですね。
 10冊ほどある「いんなあとりっぷ」には、星新一のみならずSF作家の対談や座談会も数多く掲載されています。ロバート・ブロックの短編「デブを殺せ」なんてのも。
 今日は1日、これらの雑誌を読み耽ってしまいそうです。
 Wさん、ありがとうございました。――と、いちおうイニシャルで書いていますけれど、こんなものを余らせている星新一ファンのWさんといえば……(笑)。
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TVドラマ『日本巌窟王』

 大昔、TVドラマ『日本巌窟王』にハマりました。主演は草刈正雄。言うまでもなく、デュマ『モンテ・クリスト伯』の翻案ドラマです。調べてみたところ、1979年1月~6月の放送とのこと。私が大学2年から3年のときですね。
 当時は学生寮に住んでいて、部屋にはビデオデッキどころかテレビすらなく、放送は食堂のテレビで観ていたのですが、もちろん、私ひとりの希望でチャンネルを決めるわけにはいきません。チャンネル権を得られなかった場合は、寮母さんにお願いして、その部屋のテレビで鑑賞。それくらい好きだったんですよね。
 何年か前、なんとかもう一度観たいものだと思い、あちこち探しましたが、ソフト化はされていないようですし、こういうときに頼りになるネットの動画サイトでもアップされているのはオープニング・シーンやテーマソングだけ。
 諦めていたところに!
 本日、YouTubeに本編がアップされているのを発見しました。全23話中、第18話~20話。物足りませんけれど、贅沢を言ってる場合ではありません。
 さっそく観まして――
 うおーっ! やっぱり面白い! 傑作!
 全話が観たいよ~。観たいよ観たいよ観たいよ~。――身もだえしております。

 YouTubeにはドイツ語吹き替えバージョンも何話かアップされていましたが、それはさすがに……(苦笑)。
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白石加代子の朗読CD

 ラジオドラマ『ミステリーゾーン』以来、ラジオドラマや朗読を聴きたくてたまらない気分になっています。
 お馴染み・山本孝一さんが白石加代子の朗読CDをたくさん貸してくれました。

『白石加代子「百物語」シリーズ其の弐』1998年1月24日発行
 阿刀田高作「干魚と漏電」/和田誠作「おさる日記」
『白石加代子「百物語」シリーズ其の四』1998年4月27日発行
 筒井康隆作「如菩薩団」
『白石加代子「百物語」シリーズ其の十一』1998年11月30日発行
 泉鏡花作「高野聖」/半村良作「簞笥」
『筒井康隆三本立!! 白石加代子VS.筒井康隆』1995年10月1日発行
 その1・おもての行列なんじゃいな
 その2・懲戒の部屋
 その3・五郎八航空
百物語その2.jpg 百物語その4.jpg
百物語その11.jpg 筒井康隆三本立!!.jpg
『筒井康隆三本立!!』のラインナップを見て――
 これ、生で聴いたことがあるぞ。確か、新神戸オリエンタル劇場で。
 と思いました。解説冊子には上演地一覧が記されていて、そのなかに「1995年5月2日(火)、3日(水)――神戸/新神戸オリエンタル劇場」もあります。ああ、これですこれです。(当時、私は新神戸オリエンタル劇場から徒歩5分のあたりに住んでいたのでした)
 いやあ、面白かったですねえ。あれから20年近く経つわけですけれど、いまだにあのときの楽しさを覚えています。
 ほかに、お借りしたCDの演目では、半村良「簞笥」はNHKテレビ『芸術劇場』で放送されたものを聴いた(&観た)ことがあります。これは録画ビデオが残っていて、だいぶ前にDVDに焼きました。
簞笥1.jpg 簞笥2.jpg
 白石加代子の朗読、そんなに数多く聴いたわけではありませんが、いずれも強烈な印象が残っています。まさに名人芸ですよね。
 お借りしたCDで最も嬉しかったのは和田誠「おさる日記」です。ショートショートの大傑作で、私、大好きなんですよ。まず最初に聴きまして……やっぱり抜群に面白かったです。
 一気に聴くのはもったいないので、数日かけて、ゆっくりと聴こうと思います。
 山本さん、ありがとうございました。
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『《捩子》の時代』

捩子の時代.jpg
 チャチャヤング・ショートショートの会編『《捩子》の時代 ――眉村卓詩集――』チャチャヤング・ショートショートの会(13)が刊行されました。
 眉村卓さんの単行本デビュー50周年を祝うべく、大熊宏俊さん(眉村卓応援サイト「とべ、クマゴロー!」管理人)が作られた私家版です。「チャチャヤング・ショートショート・マガジン」創刊準備号と同じく大熊さんの手作り製本ですが、前より明らかにスキルアップしていますね。
 収録されているのは詩が40編、そして小説が1編。
 第一部 《捩子》の時代――眉村さんが18歳から25歳にかけて書かれた詩26編。小説1編。
 第二部 近作詩集――最近10年ほどの間に書かれた詩14編。
 眉村ファンの必須アイテムと思います。大熊さん、お疲れさまでした。
 入手ご希望の方は大熊さんの掲示板「ヘリコニア談話室」――このコメントをご参考に。一部500円(本体420円、送料80円)だそうです。
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『かわいい』

『かわいい』フェリシモ出版(13)を買いました。第16回フェリシモ文学賞の優秀作品集です。全26編。
 フェリシモ文学賞については以前に書きました(→この記事)。あのときはまだ第13回までの作品集しか出ていませんでした。その後に発行された作品集(第14回と第15回)の書影も挙げておきましょう。
『フェリシモ文学賞 万華鏡』フェリシモ出版(11)
『フェリシモ文学賞 ひらく』フェリシモ出版(12)
かわいい.jpg 万華鏡.jpg ひらく.jpg
 今回、慶事がひとつあります。
 拙ブログに何度かコメントを寄せていただいた和田宜久さん(筆名:海野久実)の作品も収録されているのです。
 和田さん――というか海野さんというか、どっちでもいいですが(笑)、おめでとうございます!
 少しでも多くの方々の手に取ってもらえますように。
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『問題な日本語』

 図書館の書架を眺めておりましたら――
 あ。『問題な日本語 その④』だ。
問題な日本語その4.jpg ベストセラーとなったシリーズですから、多くの方はご存じでしょう。もちろん私も愛読していますが、読んだのは3巻までで、この4巻はまだ読んでいません。借りて帰宅。
◎北原保雄編著『問題な日本語 その④』大修館書店(11)
 これまでの3冊同様、数多くの用例&解説があります。いずれも楽しいのですが、今回、個人的に大ヒットだったのは「半端ない」です。
 いつのころからか出現した「半端ない」「半端ねえ」、そして「ぱねえ」。――私が最初に意識したのは「トータルテンボス」の漫才でした。そのときは彼らのギャグと思っていたのですが、そうではなかったのですね。世間一般で、ごく当たり前に耳にするようになり……。
 違和感ありますねえ、この言葉。はっきり言って、耳障りです。
 なぜそう感じるのか、深く考えたことはなかったのですが、『問題な日本語 その④』に――

「半端ない」をさらに略してくずした「ぱねえ」(「マジで、渋滞パねえ」など)もしばしば見かけます。語源としては、「半端ではない」「半端じゃない」の「では」「じゃ」を消去した言い方です。「楽ではない」「普通ではない」「好みじゃない」などを「楽ない」「普通ない」「好みない」と言うのと同じ趣で、とても真っ当な日本語とは言いがたいでしょう。

 おお、そうだったのか~。なるほど~。私が「半端ない」に対して持つ違和感は、まさに「楽ない」などに対する感覚と同じです。すっきりしましたねえ(嬉)。
「半端ない」に違和感のない人は、「楽ない」なども気にならないのかなあ。さらに突き進めて、「ぱねえ」と同様の変化をさせるなら、上記の例は「くねえ」「うねえ」「みねえ」となりますが、それもオーケー?(笑)
問題な日本語.jpg 続弾!問題な日本語.jpg 問題な日本語その3.jpg
◎北原保雄編著『問題な日本語』大修館書店(04)
◎北原保雄編著『続弾! 問題な日本語』大修館書店(05)
◎北原保雄編著『問題な日本語 その③』大修館書店(07)
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映画『惑星アルカナル』

 昨日の記事で、ちらとストルガツキー兄弟に触れました。この、かなり印象的な名前のSF作家を知ったのはいつだったでしょうか。たぶん中学生のころと思います。しばらくの間は「ストルガッキー」と思い込んでいて、「ストルガツキー」だと知ったときは、軽いカルチャーショックを受けました(笑)。
 ロシア(ソ連)関連では「ウオツカ○ ウオッカ×」「カムチャツカ○ カムチャッカ×」、日本語でも「かつて○ かって×」など、そこらじゅうで似たような間違いを目にします。こういうのって、一度間違えて覚えてしまうと、なかなか修正できない――というか、自分が間違っていることにすら気づかないんですよね。「ストルガツキー○ ストルガッキー×」も同様でしょう。早いうちに気がついてよかった~、と思います。
 閑話休題。
 久しぶりにストルガツキー兄弟なんて名前に触れ、ふと――
 ストルガツキー兄弟原作の映画、うちに何かあったな。
 と思い出しました。がさごそして、ビデオ『惑星アルカナル~宇宙からの使者~』を発見。――だいぶ前に買ったまま放置してある映画です。
 原作は『神様はつらい』(『世界SF全集24』早川書房(70)に収録)とのことですが、読んでいなくて、どんな話なのか知りません。
紹介.jpg 惑星アルカナル.jpg
神様はつらい.jpg

 ビデオの紹介文を読むと、面白そうです。
 観てみようかな、と思いつつネット検索してみましたら――
 へえ。『神様はつらい』の新たな映画が制作進行中ですか。
 まずは小説を読むべきかもしれませんが、ストルガツキー兄弟の作品って、今ひとつ私に合わないんですよね。う~む……。
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『掌の幻妖』

 北原尚彦さんに代理購入していただいた本・第3弾――
掌の幻妖・怪.jpg 掌の幻妖・恐.jpg 掌の幻妖・幽.jpg
◎近藤宗臣作品集『掌の幻妖《怪》』私家版(13)
◎近藤宗臣作品集『掌の幻妖《恐》』私家版(13)
◎近藤宗臣作品集『掌の幻妖《幽》』私家版(13)
 近藤宗臣の絵とさまざまな作家たちの怪異掌編のコラボ作品集です。
 各冊、7人の作家が2編ずつ寄稿。3冊で42編。それぞれの作品は原稿用紙2~3枚。
 おお、ショートショート・アンソロジーだ! これはもう手元に置いておかなければ。――って、ほとんどビョーキですな(苦笑)。
 いや、それにしても非商業出版物の多いこと! 驚くほどのペースで、次から次へと。
 完全なアマチュアの作品までは手を伸ばす気はありませんけれど、プロ作家の――特に短編集は可能な限り入手しておきたいと思っています。言わずもがなですが、ショートショート集やそれに類するものは何がなんでも! です。
 こまめに情報をくれる北原さんには感謝、感謝! しかも代理購入までしてくれるんですから、ありがたいなんてものじゃありません。
 これからもよろしくお願いしますね。
 ほかの皆さんも、もし何かマイナー出版物に気がつかれましたら、ぜひぜひお知らせを。
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自主制作映画『鏡の間』など

 古いビデオテープ(TV録画ではないもの)をチェックしていて、『大阪府立大学SF研究会 8㎜映画集 第1集』というタイトルが目に飛び込んできました。いつだったか忘れましたが、友野詳くん(かつて大阪府大SF研に所属)にもらったものです。友野くんが大学生のときの作品ですから、撮られたのは25年以上前ということになりますね。
 どんなんだっけ? と、ビデオテープをデッキにセット。
 いきなり始まったのは『スターアホーズ』(笑)。――言わずと知れた『スターウォーズ』のパロディです。いやあ、すっかり忘れてるなあ。(約7分)
スターアホーズ1.jpg スターアホーズ2.jpg スターアホーズ3.jpg スターアホーズ4.jpg
 続く『鏡の間』はシリアスなSF短編(実写)で、『スターアホーズ』とは全く趣を異にしています。へえ、と思いつつエンディングのクレジットを見ていると、「原作 F・ブラウン」と出て――ああ! そうだった~。いやあ、すっかり忘れてるなあ。(約10分)
鏡の間1.jpg 鏡の間2.jpg
 きっちりと観たのはこの2本だけで、あとは早送りをしてしまいましたが、妖怪ものやら、『スターアホーズ』もう1本やら、ストルガツキー兄弟『ストーカー』の後日譚(なのかな? 私は小説も読んでないし映画も観てないので、よくわからない。85年作品とのクレジットあり)やら、ヴァラエティに富みまくった計7作が収録されています。もちろん友野くんも出演! 当然のことながら、若いです。
スポンサーから一言.jpg スポンサーから一言(創元推理文庫).jpg スポンサーから一言(創元SF文庫).jpg フレドリック・ブラウン傑作集.jpg
 フレドリック・ブラウン「鏡の間」は『スポンサーから一言』東京創元社(61)/創元推理文庫(66/現在は創元SF文庫)、『フレドリック・ブラウン傑作集』サンリオSF文庫(82)に収録されています。サンリオSF文庫版は、本文では「鏡の間」ですが、目次では「鏡の間で」となっています。
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盛林堂ミステリアス文庫

 北原尚彦さんに代理購入していただいた本・第2弾は、盛林堂ミステリアス文庫。――東京の古書店「書肆盛林堂」が発行している文庫シリーズです。
 既刊は4冊。今回送ってもらったのは3冊ですが、全部まとめて――
◎森鴎外・上田敏他訳/小野純一編『アルベール・サマン名訳集成』2012年12月刊
◎小林眞・小野純一編『大阪圭吉作品集成』2013年4月刊
◎蘭郁二郎『少年科學小説 奇巌城』2013年5月刊
◎ロード・ダンセイニ/稲垣博訳『ドワーフのホロボロスとホグバイターの剣』2013年6月刊
アルベール・サマン名訳集成.jpg 大阪圭吉作品集成.jpg 奇巌城.jpg ドワーフのホロボロスとホグバイターの剣.jpg
 いやはや、なんともマニアック(嬉)。
 この調子で、斎藤哲夫の作品集を刊行してくれないかなあ。再評価してほしい作家なんだよなあ。「宝石」に掲載された作品は容易に読めるけど、「宇宙塵」や「科学小説」の掲載作品、それに私家版『都立精神刑務病院』はそう簡単には読めないんだよねえ。
 でも、まだ著作権が生きているからなあ。ご本人と連絡を取るの、難しそうだなあ。だいたい、ご存命なのかすら定かではないし……。

 閑話休題。
 北原さんが送ってくれた荷物のなかには、もう1冊、文庫サイズの私家版がありました。
デッド・ガールズ.jpg◎リチャード・コールダー原作/増田まもる訳『デッド・ガールズ 脚色台本』キタハラ文庫(2013年5月刊)
「S-Fファンジン」全日本中高年SFターミナル(2011年8月13日発行)に掲載された同作品を抜き出し、冊子化したもの。北原さんご自身が作られたファンジンです。
 手作りですから高級感はありませんけれど、しゃれた感じに仕上がっています。こういうのを見せられると、また私も作りたくなる……(笑)。
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『我は四肢の和を超えて』

勝敗表.jpg プロ野球の交流戦を楽しんでいますが、あまりにもパ・リーグが強すぎて……。
 右が今日現在の勝敗表です。6位までパのチーム。セのチームはすべて負け越し。トータルすると、パの58勝35敗。勝率.624。――この数字は尋常ではありません。
 前にもパが上位を独占した年があったと思いますけれど、これほどの差はなかったのでは? 呆れております。

 さて、気を取り直して。
 北原尚彦さんから、代理購入を頼んでおいた本が届きました。ほとんどは私家版やファン出版で、そこらの書店では買えない本です。
 いずれも嬉しいですが、まずは目につく1冊から――
◎ジョー・ホールドマン『我は四肢の和を超えて』ハルコン・SF・シリーズ(13)
 ハルコン・SF・シリーズの4冊目です。おお、今回はビニルカバー付きですか! この凝り具合には脱帽するしかありません。
 既刊3冊は以下の通りです。
◎チャールズ・ストロス『雪玉に地獄で勝算はあるか?』ハルコン・SF・シリーズ(10)
◎ロバート・ソウヤー『見上げてごらん。』ハルコン・SF・シリーズ(11)
◎アレステア・レナルズ『武道館にて。』ハルコン・SF・シリーズ(12)
 再掲になりますが、これらの書影もアップしておきましょう。この装幀、すごすぎますね。
我は四肢の和を超えて.jpg 雪玉に地獄で勝算はあるか?.jpg 見上げてごらん。.jpg 武道館にて。.jpg
 ほかにも、あれこれ届いています。まあ、おいおいと。
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『SF・科学・ファンタジー短歌集』

 天瀬裕康さんから、天瀬裕康編著『SF・科学・ファンタジー短歌集』短詩型SFの会(13)を送っていただきました。ありがとうございます。
「第一部 SF短歌への道」では短歌の歴史をたどりながらSF短歌を考察します。
「第二部 十首十項」は天瀬さんの実作集です。10項目のテーマ(未来、宇宙、ロボットなど)に分け、それぞれに10首を収録(計100首。各作品に短い解説付き)。SF小説やSF作家の名が当たり前のように出てくるのが楽しいです。SFファンなら思わず笑みを浮かべてしまうでしょう。
「第三部 同好の仕事を求めて」は天瀬さん以外の作者によるSF短歌傑作集です(天瀬裕康選)。もちろん解説付き。
 さらに、CDが付録に付いています(朗読:富永芳美)。SF短歌に関する簡単な説明のあと、天瀬作品30首が朗読されます。目で読むのと耳で聴くのとでは、ずいぶん印象が変わりますね。それが女性の声となると、なおさらです。
 あ、そうそう。前著『ロボットたち』近代文藝社(13)もそうですが、本書も天瀬さん本人がカバー画を描かれているんですよね。まったく絵心のない私から見れば羨ましい限りです。
 天瀬さんは1931年生まれですから、今年82歳になります。旺盛な執筆活動には感服するしかありません。
 ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
SF・科学・ファンタジー短歌集.jpg ウルの墓.jpg
 SF短歌集というと、松宮静雄『SF短歌 ウルの墓』短歌新聞社(80)を思い出します。懐かしくなって、書棚から取り出してきました。これ、33年も前の本なんですねえ。遠い目になってしまいます。
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ナイジェル・ニール

トマト・ケイン.jpg 恐怖の雪男.jpg
 怪奇映画マニアSさん(前の記事参照)と話していて、井上雅彦編《予期せぬ結末》シリーズ(扶桑社ミステリー)が話題になりました。むかし懐かし、ミステリーやSFのTVドラマに原作を提供 or 脚本を執筆した作家の短編をふたたび世に問おうという企画です。
「ナイジェル・ニールの短編集も出してくれないかな」とSさん。
「え? 『トマト・ケイン』の? TVドラマに関わっていました?」
「ドラマじゃないけど、映画クォーターマスの脚本を書いたり」
「えー? クォーターマスってナイジェル・ニールだったの?」
 びっくりしましたねえ。
 帰宅して、ナイジェル・ニール『トマト・ケイン』早川書房・世界の短篇(72)を手に取りました。全29編収録のショートショート集です。
「訳者あとがき」を見ますと、クォーターマスのことにも触れられています。
 うわー、まったく覚えてないなあ。
 この本を読んだとき、クォーターマス・シリーズのことは知りませんでしたから、仕方がないとはいえ……。
 ナイジェル・ニールの短編、けっこう好きだよなあ。もっと読めたら嬉しいな。
 と思いましたけれど――
>ここに収められた二十九の短篇は、一九五〇年ごろまでの作品で、おそらくBBCに
>はいる以前のもの。ざんねんながら、ほかにも小説があるのかどうかわからない。
 そ、そうなのか。がっくり。でも、「ない」と書かれているわけではなく「わからない」だから、少しは希望があるかな。もしナイジェル・ニールの短編集が出たら嬉しいな。
 などと思いつつ、パソコンでナイジェル・ニール検索をしてみたら――
 ほお。『恐怖の雪男』(1957年)もナイジェル・ニールが原作・脚本を担当してるのか。この映画、前にDVDを買ったな。観てないけど。
 とDVDを取り出しました。
>BBCのTVシリーズ「クォーターマス」の1エピソードの映画化である。
 へえ。そうなのか。面白そう。
 近いうちに観るつもりです。


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映画『恐怖の吸血美女』

◆カルンシュタイン3部作
恐怖の吸血美女.jpg 第1作『バンパイア・ラヴァーズ』1970年
 第2作『恐怖の吸血美女』1971年
 第3作『ドラキュラ血のしたたり1971年

『バンパイア・ラヴァーズ』は先月6日に、『ドラキュラ血のしたたり』は同8日に観ました。残る『恐怖の吸血美女』のビデオを怪奇映画マニアのSさんに貸していただきまして、さっそく鑑賞。
 うひゃあ。ラブストーリーですか。カーミラが恋に堕ちますか。その相手は人間の男性(!)ですか。――ボーゼン(笑)。
 いやまあ、カーミラと思えばボーゼンとなりますが、それとは無関係と割り切れば、こういう女ヴァンパイアがいてもいいのではないかなあと思います。実際、この映画ではミアカーラと名乗っていますし。
 なんと言うか、私は古めかしい雰囲気の映画が好きなんですねえ。さらに、そこに怪奇趣味があれば、それだけで満足しちゃいます。
 楽しかったです。>カルンシュタイン3部作
 Sさん、ありがとうございました。


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『たんぽぽ娘』など

 新刊書店へ行ってきました。
◎ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』河出書房新社・奇想コレクション(13)
 これを買うために新刊書店に行ったと言っても過言ではありません。〈奇想コレクション〉最終回配本。私、全巻買いましたぞ!
◎岡野薫子『都会の蜃気楼』作品社(13)
 短編8編+ショートショート11編収録。ちょっと前に北原尚彦さんが「こんなん出るそうだっせ」と教えてくれた本です。聞いてなければ、たぶん発行に気づかなかったと思います。北原さんに感謝。
◎小説現代編『10分間の官能小説集2』講談社文庫(13)
『10分間の官能小説集』講談社文庫(12)はここに。
たんぽぽ娘.jpg 都会の蜃気楼.jpg 10分間の官能小説集2.jpg
◎ロアルド・ダール『あなたに似た人Ⅰ』ハヤカワ・ミステリ文庫(13)
◎ロアルド・ダール『あなたに似た人Ⅱ』ハヤカワ・ミステリ文庫(13)
 この記事参照。
◎「BRUTUS」2013年6月15日号
 古本屋特集号。ぱらぱら眺めていたら、あ、坂本健一さんだ!(62ページ)
 買うことにしました。
あなたに似た人Ⅰ.jpg あなたに似た人Ⅱ.jpg BRUTUS.jpg
 新刊書店を出て、古本屋やブックオフに寄りつつ帰途に。
◎ジャック・ヴァンス『ノパルガース』ハヤカワ文庫SF(09)
 ジャック・ヴァンスの訃報記事を書く際に邦訳書を調べてみたら、この本だけ持っていないことが判明したのでした。
 ほかには頼まれものなどを少し買っただけ。新刊はたくさん買いましたが、古本は不作でしたね。
 帰宅すると、本が届いていました。
◎飯野文彦『ハンマーヘッド』TO文庫(13)
 おお! あの『ザ・ハンマー』EXノベルズ(02)の続編か! と思いきや、改題文庫化ですか。書いてあることのほとんどが妄想という「あとがき」が、いかにも飯野さんっぽくて楽しい(笑)。飯野さん、ありがとうございました。
ノパルガース.jpg ハンマーヘッド.jpg ザ・ハンマー.jpg
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