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『世界SF名作集』

 何を思ったのか、今日は大伴昌司編『世界SF名作集』毎日新聞少年少女シリーズ・シニアー(69)を拾い読みしていました。
 この本には27編のSFが収録されています。――と書くと、ショートショートのアンソロジーと思われる方もいるかもしれませんが、違います。収録されているのは名作SFのリライト(ただし、極限まで短くした)なんですね。長編だろうと短編だろうと、数ページから十数ページに収められています。
 収録されているのは――

世界SF名作集.jpg「宇宙船ビーグル号の冒険」A・E・バン・ボークト
「宇宙狩人カーライル」アーサー・K・バーンズ
「スカイラーク宇宙へ」E・E・スミス
「ほらふきヨンの航星日記」スタニスラフ・レム
「火と霜の惑星」レイ・ブラドベリ
「月世界最初の男」H・G・ウエルズ
「監視」アーサー・C・クラーク
「わたしはロボット」アイザック・アシモフ
「カニの島」A・ドニエプロク
「ほらふきヨンの24回めの大旅行」スタニスラフ・レム
「ドウエル教授の首」アレクサンドル・ベリャーエフ
「カンテラ人間宇宙を行く」ニール・R・ジョーンズ
「星ねずみ」フレドリック・ブラウン
「コムリン博士の六本のマッチ」ストルガツキー兄弟
「ママだけが‥‥」ジュディス・メリル
「ドノバンの脳髄」カート・シオドマク
「新加速剤」H・G・ウエルズ
「砂漠の巨石像」I・ロソホワツキー
「タイム・マシン」H・G・ウエルズ
「ミクロの宇宙圏」エドモンド・ハミルトン
「みんなに光を」ロバート・ハインライン
「犬のお散歩ひきうけます」ロバート・ハインライン
「地底大陸ペルシダー」エドガー・ライス・バローズ
「影が行く」ジョン・W・キャンベル
「宇宙戦争」H・G・ウエルズ
「第三次世界大魔法戦」ポール・アンダースン
「太陽系最後の日」アーサー・C・クラーク

 一般的な邦訳タイトルとは違う作品もありますけれど、ある程度SFを読んでいる方でしたら、作者名から一般的なタイトルが類推できると思います。(たとえば「ミクロの宇宙圏」=「フェッセンデンの宇宙」)
 いやあ、名作SFが目白押しですね。SFファンの一般教養と言ってもいいような作品ばかり。もちろん私、ほとんどの作品は、ちゃんとした翻訳を読んでいます。こういった作品を読み耽っていたのは、おもに中学から高校にかけてのころです。とにかくSFが面白くて、次から次へと手を伸ばし……。SFという麻薬の中毒患者みたいでしたね。SFファンとして、最も幸せな時代だったと思います。
 本書を読み返すのは、おそらく35年ぶりくらいです。拾い読みしていると、すっかり内容を忘れていた作品のことを思い出しますし、それに何より、あのころの興奮が甦ってきて……。う~む、感無量!
 SFというのは、やはり私の原点であると再認識しました。
コメント(5) 

コメント 5

大熊宏俊

以前、この本について語ったことがある筈だと、拙掲示板の過去ログを漁っていたのですが、なぜか見つからず、おかしいなあと思っていたら、なんと土田さんの掲示板でした(^^; ここです→ http://www.02.246.ne.jp/~pooh/guestbook_old10.html (の2002年2月16日~)
このとき探求していた作品は、いまだに分かりません(^^ゞ
by 大熊宏俊 (2010-11-11 18:25) 

高井 信

 あは。こんなところで話題になってましたか。
 懐かしいですね、土田さんのサイト。思わず読み耽ってしまいました。
 土田さん、まだ超人的に本を買いまくっているのかしらん(笑)。

 ――と、ほとんどの方には意味不明だろうと思われるレス、申しわけありません。
by 高井 信 (2010-11-11 20:57) 

高井 信

 もうちょっと、続き。
>このとき探求していた作品は、いまだに分かりません(^^ゞ
 え~と、これですね。
      ↓
>ともあれ、主人公(?)は金星へ行きます。金星人がいます。それから
>火星へ行きます。火星人がいます。順序は逆かも知れません。覚えて
>いるのは以上です(^^;ゞ。
>この話、すごくよかったという記憶があって、あれはなんという作品だった
>のかなあ、と思い出すたびに気になっていたのです。
 金星の話はあります。>アーサー・K・バーンズ「宇宙狩人カーライル」
 火星の話もあります。>H・G・ウエルズ「宇宙戦争」
 しかし、お探しの作品はないですねえ。
by 高井 信 (2010-11-11 21:13) 

大熊宏俊

土田板で話題にしてから既に8年経っていて、いっそう記憶はぼんやりしてきているのですが、どうも30年代スペースオペラぽい作品だったような気がするんですけどねえ。

ところで、いまとんでもないことに気づいたのですけど、土田掲示板2月19日の日下三蔵さんの書き込みに

>『世界SF名作集』は「毎日小学生新聞」S43年4月7日から
>44年3月30まで連載されたリライト翻訳「SF名作ダイジェスト」の
>単行本化で、未収録が7篇ある、とのことです。

とあります。S43~44は、私はもう中学生になっています。小学生新聞も中学生新聞も継続購読してはいましたが、「毎日中学生新聞」だったように記憶しています。ひょっとして両紙同時連載だったのかしら。その辺の初出情報は書かれていませんか? 
by 大熊宏俊 (2010-11-11 22:23) 

高井 信

 初出情報は記載されていません。残念。
 私も、ごく短期間ですが、「毎日小学生新聞」を読んでいたことがあります。「SF名作ダイジェスト」の連載期間と重なっている可能性もあるのですけれど……。まるっきり覚えてないです。
by 高井 信 (2010-11-12 07:19) 

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