『星新一の星』
尾川健くんに近江哲史『星新一の星』私家版(83)を貸してもらいました。星新一ファンである著者による評論? エッセイ? いや、ラブレターと言うのが正しいかもしれません。星新一が大好きという著者の心情がダイレクトに伝わってきて、非常に好感が持てます。
なんだか名前に見覚えがあるなあと思ったら、そうそう、著者は〈エヌ氏の会〉会員なのでした。で、これは貸してもらう前、尾川くんに教えてもらったのですが、ペンネームは田川雅一朗。――そう、ショートショート集『殺人予報』私家版(71)の作者なのです。おおおっ!
昭和8年生まれ。星新一がデビューしたころからの愛読者であり、星新一のデビュー年に生まれた私には経験できない読書歴をお持ちです。リアルタイムで経験された方の証言は貴重ですね。細かな間違いがいくつか目につき、その点が残念ですが、全般的には非常に興味深く、楽しく読ませていただきました。
「あとがき」に、
>この後は『星の星新一』というものを用意している。
と書かれています。発行されているのか、気になります。もし発行されているのでしたら、ぜひ読みたい!
それにしても、こんな本を見つけちゃう尾川くん、すごいですね。感謝感謝。
上の画像は現物とレプリカです。
こういった、ショートショート研究の資料となるものは手元に置いておきたい。しかし30年以上も前の私家版となれば、入手困難なのは目に見えていますから。図書館にも所蔵してないでしょうし。
なんだか名前に見覚えがあるなあと思ったら、そうそう、著者は〈エヌ氏の会〉会員なのでした。で、これは貸してもらう前、尾川くんに教えてもらったのですが、ペンネームは田川雅一朗。――そう、ショートショート集『殺人予報』私家版(71)の作者なのです。おおおっ!
昭和8年生まれ。星新一がデビューしたころからの愛読者であり、星新一のデビュー年に生まれた私には経験できない読書歴をお持ちです。リアルタイムで経験された方の証言は貴重ですね。細かな間違いがいくつか目につき、その点が残念ですが、全般的には非常に興味深く、楽しく読ませていただきました。
「あとがき」に、
>この後は『星の星新一』というものを用意している。
と書かれています。発行されているのか、気になります。もし発行されているのでしたら、ぜひ読みたい!
それにしても、こんな本を見つけちゃう尾川くん、すごいですね。感謝感謝。
上の画像は現物とレプリカです。
こういった、ショートショート研究の資料となるものは手元に置いておきたい。しかし30年以上も前の私家版となれば、入手困難なのは目に見えていますから。図書館にも所蔵してないでしょうし。
2014-08-08 23:27
コメント(13)
早く着いて良かったです。目録で気付いた時、ちょっと迷ったのですが、聞いたことないものだったので押さえておきました。
星さんの初講演のことなど貴重な証言もあり、楽しめました。
続編『星の星新一』、出たんでしょうか。気になります。
by 尾川健 (2014-08-10 15:33)
本当にありがとうございます。
>星さんの初講演のことなど貴重な証言もあり、楽しめました。
ほんと。
>続編『星の星新一』、出たんでしょうか。気になります。
どうなんでしょうねえ。ご存じの星ファンも多いのではないかと思うのですが。
なるべく早くお返ししますね。
by 高井 信 (2014-08-10 17:33)
寡聞にして知りませんでした。
著者に興味がわいたので調べてみて、今、近江さんの著書、『図書館に行ってくるよ』を読んでいるところです。
その中で、よく利用している図書館というので名前が挙がっているところに寄贈しているのではと、試しに蔵書検索してみたら、ありました!
書名:星の星新一 著者名:近江 哲史/著
出版年月:1986.11 ページ数:48P 大きさ:15cm
その図書館には、先週、視察研修で行ったばかりでした。
気づいていたら、現物を見てきたのになぁ…。
by 和田信裕 (2014-08-11 08:30)
和田さんもご存じなかったですか! びっくり!
こうなると、ますます貴重な資料ですね。尾川くんに感謝!
図書館に所蔵されているということにも驚きました。自費出版然とした、薄い冊子なんですよ。
ところで。
私が〈大江戸エヌ氏の会〉の会報「サロン・ド・ホシヅル」を編集していたころ(1979年?)、近江哲史さんからエッセイ「にせ星の記」(未完)を受け取っていたことが判明しました。田川雅一朗名義で、12枚。ちょうど私が編集を辞する(=会報を休刊する)ときと重なり、掲載することができませんでしたが。
この原稿、近江さんにお返ししたのかなあ。どなたかに託したのかなあ。うちに残っているのかなあ。
記憶にありません。どこかから、ひょろっと出てくるかも。
by 高井 信 (2014-08-11 11:02)
もしや……と、心当たりのダンボールをごそごそ。お目当ての原稿は見つかりませんでしたが、その代わり、思いがけないものを発見しました。
ジョン・F・ロイのバローズ評論の翻訳+私の露払い的エッセイです。いつ書いたのかなあ。というか、書いたことすら忘れていました。
もちろん未発表のはずです。原稿用紙8枚。こんなものを見つけると、テキスト入力して冊子化したくなるなあ(笑)。
by 高井 信 (2014-08-11 13:00)
和田様、お調べいただきありがとうございます。
三年後に続編『星の星新一』も出ていたのですね。
これでまた一冊、楽しみが出来ました。
by 尾川健 (2014-08-11 21:46)
あ。和田さんが図書館データで発見されたのは『星の星新一』だったのですね。『星新一の星』と勘違いしていました。申しわけありません。
>これでまた一冊、楽しみが出来ました。
私も。
by 高井 信 (2014-08-11 22:54)
> こんなものを見つけると、テキスト入力して冊子化したくなるなあ(笑)。
わくわく(目を輝かせて)。
by 北原尚彦 (2014-08-12 03:46)
>わくわく(目を輝かせて)。
こんなのを喜ぶのは北原さんだけだろうなあと思っていました(笑)。作ったら進呈します。お楽しみに。
「パル・ウル・ドンへの御招待」という私名義のエッセイのなかにジョン・F・ロイの評論(全訳と思います)を挿入するという趣向です。
評論のタイトルは「パル・ウル・ドン―神さまの尻尾」で、「ERB・DOM」35号(1970年6月号)に掲載されたもの。
いやあ、マニアでしたねえ。
by 高井 信 (2014-08-12 07:48)
ほんとうに楽しみにしております。
しかし。……ほんとうにマニアですねえ。
感服しました。
by 北原尚彦 (2014-08-12 12:43)
そんなに大したものではないので、期待しないでくださいね。
たぶん明日、作ります。
by 高井 信 (2014-08-12 23:15)
パル・ウル・ドン、懐かしいです。
ターザンものでは、初期2部作を別格にすれば、『野獣王ターザン』『恐怖王ターザン』はずば抜けて面白い作品でした。
by 長田秀樹 (2014-08-16 11:26)
長田さん。えっと、ここにコメントをいただくのは初めてでしたっけ? とりあえず――
いらっしゃいませ。
>ターザンものでは、初期2部作を別格にすれば、『野獣王ターザン』『恐怖王ターザン』はずば抜けて面白い作品でした。
ほんと、そうですよね。長田さんのような生粋のERBファンにそう言っていただけると、とっても嬉しいです。
by 高井 信 (2014-08-16 12:04)