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映画『ボディ・クッキング』

 映画『ボディ・クッキング ―母体蘇生―』を観ました。
ボディ・クッキング.JPG 最愛の母親を失って悲しみに暮れる青年の前に、「母親を生き返らせてあげよう」という男が現われる。もちろん青年は蘇生を依頼したが、生き返った母親はまるっきり性格が変わっていて、奇矯な行動しまくり。挙句、生命を維持するためにゴキブリ食らうわ犬食らうわ……。最後は結局、「母を墓に戻してくれ」。
 あは。ジェイコブス「猿の手」ではないですか(笑)。あっちは純然たる恐怖小説で、こっちはホラー・コメディ映画。いや、ホラー風味は少なくて、私の感覚ではほとんどコメディ映画ですね。テイストは全く違うんですが、非常に楽しく観ることができました。

ウィッシュマスター.JPG ふと、ウェス・クレイヴンの『ウィッシュマスター』にも「猿の手」を想起させるエピソード(金が欲しいと願ったら、母親が飛行機事故で死に、保険金が手にはいる)があったことを思い出しました。ウェス・クレイヴンと言えば、何と言っても『エルム街の悪夢』です。初めて観たときには度肝を抜かれたものですが、『ウィッシュマスター』もそれに劣らない傑作と思います。
 この作品はシリーズ化されています。
『ウィッシュマスター』1997年
『WISHMASTER スーペリア』1999年
『WISHMASTER リダックス』2001年
『ブラッドシェッド』2002年
 第3作『WISHMASTER リダックス』は未鑑賞。ほかの3作、どれも面白かったです。

【追記】
『ウィッシュマスター』は、出てくるのは悪魔ではなくてジンですが、一種の〈悪魔との契約〉テーマと言えるでしょう。悪魔と人間の知恵比べ、好きですねえ。
 デビューして間もなく、〈悪魔との契約〉小説を続けざまに書いていた時期があります。
 私の〈悪魔との契約〉リストを掲載しちゃいましょう。

インプリンティングの妙薬.JPG◎最後の願い――「SFアドベンチャー」1981年8月号
◎最後の賭け――「SFアドベンチャー」1981年9月号
◎最後の望み――「SFアドベンチャー」1981年11月号
  以上3編、『インプリンティングの妙薬』ソノラマ文庫(91)に収録。
◎美しい悪魔――「小説推理」1981年11月号
  『スプラッタ・ラブ』ケイブンシャ文庫(88)に収録。「よけいなお世話」と改題。
◎おくゆかしい願い――「SFマガジン」1982年1月号
スプラッタ・ラブ.JPG  『うるさい宇宙船』集英社文庫コバルトシリーズ(83)に収録
◎回収の日――『銀河の夢』集英社文庫コバルトシリーズ(83)
  『超能力パニック』講談社Jノベルス(87)に収録
◎空白の契約――「小説春秋」1984年3月号
  『夢中の人生』講談社(88)に収録。
◎ハッピーエンドの妙薬――「獅子王」1990年11月号
  連作〈インプリンティングの妙薬〉の最終話。『インプリンティングの妙薬』ソノラマ文庫(91)に収録。
超能力パニック.JPG◎幸運ホテル――「小説CLUB」1999年5月号
  『ダブル・ディケイド』私家版(99)に収録。

 以下、亜流作品ですが――
◎記憶喪失の男――「奇想天外」1981年2月号
  単行本未収録。
◎春を買う女――「小説CLUB」1989年3月号
  『ショートショートで日本語をあそぼう』ちくま文庫(03)に収録。
魔法の豚足.JPG
【追記2】12月22日
〈悪魔との契約〉ではありませんけれども、「魔法の豚足」という作品もあります(『ソード・ワールド・ノベル 魔法の豚足』富士見ファンタジア文庫(94)に収録)。
 3つの願いを叶えるという魔力が封じ込められた豚足の話です。
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