『物語のルミナリエ』

　井上雅彦監修『物語のルミナリエ』光文社文庫・異形コレクション（11）が届きました。『ひとにぎりの異形』に続く2冊目の「1冊まるごとショートショート」です。全78編。
　う～～む、『物語のルミナリエ』ですか。阪神大震災の経験者（当時、私は三宮に住んでいました）としては胸に込み上げるものがありますねえ。ほんと、人生観が変わるような体験でありました。
　それはともかく。
　とりあえず、（ことに本ブログの読者の方々には）お詫びをしなくてはなりません。今回、私も寄稿させていただきましたが、新作ではないどころか未発表でもなく、すでにネットや同人誌で公開済みの作品なのです。
　理由はいくつかあるのですけれど、そのうちのひとつは――
　このショートショート、大好き！　ネットや同人誌ではなく、ちゃんと仕事として残したい！
　ということです。これまで、この作品で原稿料や印税をいただいたことはありませんので、どうぞご容赦を。
　なお、一般書店に並ぶのは今月8日くらいとのことです。

　さて。
　つい先ほど届いたばかりで、ざっと目を通しただけなのですが、目次を眺めていて、思わず目を見開いてしまいました。
　おお、田丸雅智ではないですか。
　ご存じの方は少ないと思いますし、私も名前と作品を知っているだけで、会ったことはありません。
　作者解説から抜粋しますと――

　江坂遊に師事する。「小説現代」2009年4月号のショートショート・コンテスト（選・阿刀田高）にて、「グラス」が選ばれ、掲載される。
『ヒマワリ遊戯団』『月工場』『花祭り』からなる三冊の自選ショートショート作品集（自費出版）は、その色彩豊かな描写と高いセンスを示している。新世代のショートショート作家として期待されるひとり。

　そうなんですよね。ずいぶん前から江坂遊さんから名前を聞いていて、ご本人からは作品集を送っていただき……。
　ええ。井上雅彦さんが書いている通り、まさに新世代のショートショート作家ですね。今後の活躍に大いに期待したいと思います。
　　

コメント 5

　呼んで貰えなかった。
by 橘まるみ (2011-12-01 23:49) 

＞高井さま。
　拝読しました。
　思わずニヤリ、でした。
　ご馳走さまでした。
by 北原尚彦 (2011-12-02 00:18) 

　北原さんのも読ませてもらいましたよ。
『物語のルミナリエ』にふさわしい、ハートウォーミング・ストーリーですね。
　――って、まだ発売されていない本の話をしちゃって、どうする（笑）。
by 高井　信 (2011-12-02 09:20) 

「物語のルミナリエ」は出たらぜったいに買おうと思っていたのですが、
私もある方のご好意で１冊頂戴し、店頭に並ぶより早く読むことが出来ました。
真っ先に高井さん、北原さん、堀晃さんの作品を読ませていただきました。
高井さんの「女か虎か」、面白いです。笑いました。
北原さんの「ハドスン夫人の内幕」も面白かったです。
シャーロック・ホームズを一編も読んでいない私でも楽しめたのですから
それぞれのキャラクターを知っているファンが読んだらたまらないでしょうなぁ。
堀さんの「崩壊」は大震災からの復興の願いと小松左京さんへの追悼の
思いがこもった作品で感動いたしました。
この３篇を読んだだけでもショートショートの面白さ、楽しさ、すごさがわかります。
定期的に全編ショートショートのアンソロジーが出てほしいものだと思います。

by 山本孝一 (2011-12-04 16:25) 

　おお、山本さんも発売前に（笑）。
　お楽しみいただければ幸いです。
by 高井　信 (2011-12-04 20:44)