SSブログ

眉村卓のエッセイ集

 しばらく更新が滞っていました。
 師走なんです。何かと慌しく……。
「師走だなあ。ぼくはきみといると、いつも師走なんだ」などと、わけのわからないフレーズを思い出しつつ――

 拙ブログとほとんどリンク関係にある「ヘリコニア談話室」(眉村卓応援サイトの掲示板)を読んだら、管理人の大熊さんが眉村卓のエッセイ集について書かれていました。
 言わずもがなですが、私も眉村さんのエッセイが大好きです。さまざまな示唆に富んでいて、それが面白いのはもちろんのこと、読んでいて、ほんわかした気分になるんですね。
 何だか読み返したくなって、書庫を漁ってきました。
 せっかく手元に本を集めましたので、眉村卓エッセイ集リストを掲載したいと思います。

出たとこまかせON AIR.JPG ぎやまんと機械.JPG おしゃべり迷路.JPG 照りかげりの風景.JPG
『出たとこまかせ ON AIR』立風書房(76)/角川文庫(79)
『ぎやまんと機械』PHP研究所(77)/角川文庫(81)
 全5章で、各章の最後にはショートショートも。
『おしゃべり迷路』角川書店(79)/角川文庫(81)
『ぼくたちのポケット』角川文庫(80)
 帯や袖の紹介文には“エッセイ&ショートショート”と書かれています。確かに、各編の前に短い文章が添えられていますが、これに関して眉村卓は「あとがき」で、「ディレクターはエッセイと称するが、エッセイではないし、まして詩ではなし……はて、何であろう」と書いています。私もエッセイではないと思います。
 なお、この本の続編である『最後のポケット』角川文庫(85)も“名作エッセイ&ショートショート満載”と紹介されていますが、こちらには『ぼくたちのポケット』に添えられていたような短い文章はなく、はて?
『おしゃべり各駅停車』角川書店(81)/角川文庫(84)
 ショートショート集ですが、各作品の冒頭に前説(エッセイ)がつけられています。
『照りかげりの風景』廣済堂(81)
『こんにちは、花子さん』勁文社(89)/ケイブンシャ文庫(91)
 ショートショート+連作エッセイ。
『頑張って、太郎さん』勁文社(89)/ケイブンシャ文庫(92)
 ショートショート+エッセイ。
大阪の街角.JPG眉村卓SEMBAエッセイ 大阪の街角』三一書房(95)
 帯に“大阪在住のSF作家・眉村卓が、その風景の変貌に目を瞠りながら、街への想いを身辺雑記に托して書きつづけられた最初の好エッセイ集である”と書かれています。言いたいこと、わからないではないですけれど……。
 ついでに書いておくと、この本に収録されている「アイデアの成立」は『ショートショートの世界』に引用させていただいています(142~143ページ)。
『妻に捧げた1778話』新潮選書(04)
 エッセイ+ショートショート。

 以上。
 抜けはないと思いますが、自信はありません。
 こうして眺めてみると、眉村さんのエッセイって、見事にショートショートとクロスオーバーしているんですね。
 ショートショート集に関しては5月27日の記事「眉村卓のショートショート集」でまとめてありますので、ご参考に。ここに掲載していない書影も見られます。
コメント(3) 

コメント 3

大熊宏俊

角川文庫版『出たとこまかせON AIR』には、本文に数枚挿絵というかカットが入っているんですが、画家名が明記されていません。表紙は木村光佑なんですが、絵柄からしてカットは同氏ではなさそうに思います。おそらく立風版をそのまま(芸もなく?)再刊したものと思うのですが、高井さん心当たりはありませんか?
by 大熊宏俊 (2009-12-13 15:07) 

高井 信

 立風書房版は「装幀・挿画 真鍋博」です。挿絵は各章の扉ページにあるだけです。
 角川文庫版、確かに挿画家名が記されていませんね。確認したところ、立風書房版とは全く別の挿絵でした。
 正確なことはわかりませんけれど、イラストレーターって、絵柄を描き分けることがありますから、カバー画と同じく木村光佑の手によるものと考えてもいいのではないでしょうか。
 明確な回答ができず、申しわけありません。
by 高井 信 (2009-12-13 18:10) 

大熊宏俊

や、早速確認して頂きありがとうございました。絵の、影のくちゃくちゃっとした線がサインになっているのかと目を凝らしましたが、そんなこともなさそうです(笑)。やはり木村光佑と考えるのが妥当な感じですねえ。
by 大熊宏俊 (2009-12-13 18:24) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。