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十佐間つくお作品集

 十佐間つくおさんから(各種ペンネームの)ご著書を送っていただきました。

◎左右田ぽっぷ『ユーモアスケッチ傑作展4』私家版(10)
◎左右田ぽっぷ『ユーモアスケッチ傑作展5』私家版(10)
 それぞれ3短編を収録。ご自身も(私宛ての私信に)書かれていましたが、これはユーモアスケッチではありません。ユーモア短編です。中心となるのはパロディとパスティーシュで、ユーモラスな語り口が魅力。とんとんと進むスピード感があり、非常に読みやすい。かなり書き慣れているのがわかります。私の好みでは「惑星に願いを」がベスト。
ユーモアスケッチ傑作展.jpg 足のうら怪談.jpg
◎庵堂ちふう『足のうら怪談 魚の目』私家版(10)
◎庵堂ちふう『足のうら怪談 土踏まず』私家版(12)
『足のうら怪談』というのは『てのひら怪談』のもじりとのこと。なるほど。
 短~い作品を14編&18編収録しています。全体的に見て、あまり怪談っぽくない作品が私好みです。印象に残った作品をいくつか挙げておきます。
「幽霊VSプレデター」面白い。しかし、タイトルでネタバレさせてしまうのは……。
「人類から遠く離れて」この感覚、いいですね。好き。
「幽霊予報」設定はグッド。もう少し話を掘り下げれば……。
「殺人怪談」いいけど、最後の1行、書き方に工夫を。
「墓地に住む」よくできてる。ただ、話を膨らませれば、もっと面白くなるのでは?
余裕の暮らし.jpg「泥鰌掬い」このイメージ、好きです。

◎十佐間つくお『余裕の暮らし』世田谷区・公益財団法人せたがや文化財団(11)
 世田谷区芸術アワード章を受賞した「世田谷一番乗り」を含む4作品を収録した短編集。帯には三田誠広と青野聰の推薦文があります。
 すみません。これは未読です。またあとで読ませていただきます。

 ありがとうございました。
コメント(4) 

コメント 4

十佐間つくお

作品紹介していただきありがとうございます!それもさっそく読んでいただいた上にコメントまでいただいて、恐縮です(『足のうら~』はもちろん差し上げますので、どうかお納めください。言葉不足で失礼しました)。

『足のうら怪談』収録作については、ぼく自身怪談っぽくないものの方が自分らしさが出ると思っているので、気に入っていただけてよかったです。

(ただし、そうしたテイストの掌握を公募に投稿するにあたっては、「怪談」というテーマを勝手に自分に寄せてしまってるので、公募的には、カテエラというんでしょうか、なってしまいますが)

「墓地に住む」は、高井さんも記事で取り上げられていた伊藤潤二を意識しました。伊藤潤二は好きでかなり読んでいますが、特に朝日ソノラマの恐怖漫画コレクションは自分が短い作品を書くときにチューニングを合わせるのに(感覚的な言い方ですいません)、しばしば読み返しています。

by 十佐間つくお (2013-10-26 03:37) 

高井 信

 あ、伊藤潤二ですか。なるほど。>「墓地に住む」
 おそらくまだ試行錯誤の段階と思いますが、このタッチは十佐間さんに向いているかも。
 書き続けていくうちに自分のスタイルが見つかると思います。これからも書き続けてくださいね。
by 高井 信 (2013-10-26 07:39) 

橋本喬木

このブログ記事を読み、十佐間つくおさんに連絡をし、『余裕の暮らし』を送っていただくことができました。
独特の作風で、不思議な雰囲気のお話でした。

ご紹介、ありがとうございました。
by 橋本喬木 (2013-11-26 11:42) 

高井 信

 おお、そのようなことが!
 拙ブログがきっかけで創作仲間の輪が広がるのは嬉しいですね。この縁を大切にしていただければ、と思います。
by 高井 信 (2013-11-26 16:26) 

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