赤川次郎のショートショート集
かなわんなあ。――赤川次郎に対する、私の率直な思いです。
あんなに長編を書いていながら、こんなにショートショートを書かれちゃ、たまんないですね。作品は面白いし、何より、本人が楽しんで書いているのが伝わってくる……。ほんと、かなわんのであります。
そんなわけで、赤川次郎のショートショート集リストです。
『二人だけの競奏曲』講談社(84)/講談社文庫(87)*横田順彌との共著。
『ショートショート 踊る男』新潮社(86)/新潮文庫(89)
『ショートショート 勝手にしゃべる女』新潮社(86)/新潮文庫(89)
『散歩道 赤川次郎ショートショート王国』光文社(98)/光文社文庫(02)
『間奏曲 赤川次郎ショートショート王国』光文社(03)/光文社文庫(06)
『ショートショート・セレクション―猫の手』ポプラ社・赤川次郎セレクション(08)
最後の『猫の手』は赤木かん子編のショートショート傑作集なんですが……。
その「解説」に――
> で、いま現在“赤川次郎ショートショート集”として“踊る男”(新潮文庫)と“勝手に
>しゃべる女”(新潮文庫)と“散歩道”(光文社文庫)の三冊が出ているはずですが、
なんて書かれていて、唖然呆然。このリストをご覧になればわかるように、『猫の手』刊行時に赤川次郎のショートショート集は、(横田順彌との共著である『二人だけの競奏曲』は別として)4冊出ていました。
つまり編者は『間奏曲』を知らずに赤川次郎のショートショート傑作集を編んだのですね。すべての著作・作品を把握しろ、とは言いませんが、これはひどいと思います。
ちなみに、『猫の手』には19編が収録されていて、その内訳は『踊る男』から6編、『勝手にしゃべる女』から7編、『散歩道』から4編、その他から2編。当然のことながら『間奏曲』からは1編も採録されていません。
もう1冊、赤川次郎の英訳ショートショート集も紹介しておきましょう。
『Jiro Akagawa SHORT SHORT STORIES【赤川次郎 超短編集】』日栄社・キャンパス リーディング シリーズ(87)
ジェイナ・T・タナカ訳。「犬の落としたお年玉」「お年玉」「エレベーター健康法」「代筆」「健ちゃんの贈り物」「花束」「パーティ」「モーニング・コール」の全8編。「健ちゃんの贈り物」は『勝手にしゃべる女』に収録、それ以外は『踊る男』に収録されています。
この本の「はしがき(武田勝彦)」には「アメリカの文学者ではJ・D・サリンジャーがショートショートの名人として知られている」と書かれています。
え? そうなんですか?
【追記】2010年3月10日
この記事を書いたあと、〈赤川次郎ショートショートシリーズ〉の刊行が始まり、先ごろ全3巻が完結しました。
『復讐専用ダイヤル 赤川次郎ショートショートシリーズ1』理論社(09)
『健ちゃんの贈り物 赤川次郎ショートショートシリーズ2』理論社(09)
『幻の恐竜 赤川次郎ショートショートシリーズ3』理論社(10)
【追記2】2010年8月11日
新たなショートショート集『指定席 赤川次郎ショートショート王国』光文社(10)が出ました。奥付を見ると、4月25日の発行です。出版されていたことに全く気がつかず、ようやく入手した次第です。
あんなに長編を書いていながら、こんなにショートショートを書かれちゃ、たまんないですね。作品は面白いし、何より、本人が楽しんで書いているのが伝わってくる……。ほんと、かなわんのであります。
そんなわけで、赤川次郎のショートショート集リストです。
『二人だけの競奏曲』講談社(84)/講談社文庫(87)*横田順彌との共著。
『ショートショート 踊る男』新潮社(86)/新潮文庫(89)
『ショートショート 勝手にしゃべる女』新潮社(86)/新潮文庫(89)
『散歩道 赤川次郎ショートショート王国』光文社(98)/光文社文庫(02)
『間奏曲 赤川次郎ショートショート王国』光文社(03)/光文社文庫(06)
『ショートショート・セレクション―猫の手』ポプラ社・赤川次郎セレクション(08)
最後の『猫の手』は赤木かん子編のショートショート傑作集なんですが……。
その「解説」に――
> で、いま現在“赤川次郎ショートショート集”として“踊る男”(新潮文庫)と“勝手に
>しゃべる女”(新潮文庫)と“散歩道”(光文社文庫)の三冊が出ているはずですが、
なんて書かれていて、唖然呆然。このリストをご覧になればわかるように、『猫の手』刊行時に赤川次郎のショートショート集は、(横田順彌との共著である『二人だけの競奏曲』は別として)4冊出ていました。
つまり編者は『間奏曲』を知らずに赤川次郎のショートショート傑作集を編んだのですね。すべての著作・作品を把握しろ、とは言いませんが、これはひどいと思います。
ちなみに、『猫の手』には19編が収録されていて、その内訳は『踊る男』から6編、『勝手にしゃべる女』から7編、『散歩道』から4編、その他から2編。当然のことながら『間奏曲』からは1編も採録されていません。
もう1冊、赤川次郎の英訳ショートショート集も紹介しておきましょう。
『Jiro Akagawa SHORT SHORT STORIES【赤川次郎 超短編集】』日栄社・キャンパス リーディング シリーズ(87)
ジェイナ・T・タナカ訳。「犬の落としたお年玉」「お年玉」「エレベーター健康法」「代筆」「健ちゃんの贈り物」「花束」「パーティ」「モーニング・コール」の全8編。「健ちゃんの贈り物」は『勝手にしゃべる女』に収録、それ以外は『踊る男』に収録されています。
この本の「はしがき(武田勝彦)」には「アメリカの文学者ではJ・D・サリンジャーがショートショートの名人として知られている」と書かれています。
え? そうなんですか?
【追記】2010年3月10日
この記事を書いたあと、〈赤川次郎ショートショートシリーズ〉の刊行が始まり、先ごろ全3巻が完結しました。
『復讐専用ダイヤル 赤川次郎ショートショートシリーズ1』理論社(09)
『健ちゃんの贈り物 赤川次郎ショートショートシリーズ2』理論社(09)
『幻の恐竜 赤川次郎ショートショートシリーズ3』理論社(10)
【追記2】2010年8月11日
新たなショートショート集『指定席 赤川次郎ショートショート王国』光文社(10)が出ました。奥付を見ると、4月25日の発行です。出版されていたことに全く気がつかず、ようやく入手した次第です。
2009-09-24 17:33
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