SSブログ

「給水塔の幽霊」

※この記事はショートショートのオチをばらしています。そういうのが嫌いな方は読まないようお願いいたします。

 街外れの給水塔に幽霊が出ると聞き、「そんな馬鹿な」と給水塔の付近で一晩を過ごす。蚊が多くて悩まされるが、幽霊なんて出ない。蚊に刺され、「痒い痒い」と街に戻ると――「ほら、出たでしょう、蚊の幽霊」。

 小松左京のショートショート「給水塔の幽霊」――と、思いこんでいました。しかし同時に、給水塔そのものが幽霊だったというオチのショートショートもあったような気がして、なんだか釈然としない思いもあって……。確かめればいいのに、それをしないのが悪い癖です(苦笑)。
 先ほど、ゆえあって『筒井康隆自選短篇集② 怪物たちの夜【ショート・ショート篇】』徳間文庫(02)を手に取り、その目次を眺めていましたら――
 え? 「給水塔の幽霊」? これ、筒井さんのショートショートだったのか。
 読んでみますと――おわ、給水塔自体が幽霊! だったら、蚊の幽霊が出てくるのは? 小松左京?
 で、調べてみたら、すぐに判明しました。蚊の幽霊が出てくるのは小松さんのショートショート「幽霊」なのでした。
 小松さんの「幽霊」と筒井さんの「給水塔の幽霊」がいつの間にやら合体し、小松左京作「給水塔の幽霊」になっちゃっていたんですね。
 すっきりはしましたけれど、同時にショックを受けています。自分の記憶力に。
 情けない……。
怪物たちの夜.jpg 午後のブリッジ.jpg
コメント(1) 

コメント 1

ノグブラック

小松、筒井 両氏の作品はかなり読んだ筈なのですが、蚊に刺される方は知りませんでした (^_^;)

『牛の首』に匹敵する好きな作品です♪
by ノグブラック (2016-09-10 03:07) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。