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『一人三人集』

 11月3日の記事「ペンネームの話」で――
>「団友太郎」名義の自家製本は2冊――『大々的SF映画総括論』と『旧刊和書資料室』を作りました。
> う~~む、「江戸門戸狂人」と「風雅誠」名義の自家製本も作りたくなってきたぞ(笑)。
 と書きました。んで、ちょいちょいと作ってしまったのが下の3冊です。右端のは勢いで(笑)。うちのパソコンでは白く見えますが、実際にはクリーム色です。
デパート殺人事件.jpg 陰毛宇宙.jpg ベムたちの襲った夜.jpg
 その数日後です。
 これらを眺めていて、ふと長谷川海太郎を思い出しました。林不忘、牧逸馬、谷譲次という3つのペンネームを使い分け、そのそれぞれで大活躍していた作家です。最も知られているのは林不忘『丹下左膳』でしょうか。続いては牧逸馬『世界怪奇実話』かな。しかし私のなかで最も印象に残っているのは谷譲次『新巌窟王』ですね。もちろん私が『モンテクリスト伯』の大ファンだから、という理由が大きいでしょうけれど、夢中になって読んだことを思い出します。
 それらの作品群は『一人三人全集』として新潮社(全16巻)や河出書房新社(全6巻)から刊行され……。
 おお、そうだ!
一人三人集.jpg と閃きまして、さっそく作業開始。こんなの作っちゃいました。
 収録したのは上記3冊と、以前に作った『大々的SF映画総括論』です。テキスト原稿あり。書式設定の必要なし。文庫サイズの中綴じ冊子。発行部数僅少。――これだけの条件が揃えば、あっという間に完成しちゃいます。集中して作業をすれば1時間かからないでしょうね。
 作り終えてから、まだ冊子化していないもので作ればよかった、と思いましたけれど、まあそれは『一人三人集2』ということで……。いや、『一人四人集』とか『一人五人集』もできるな。ひょっとしたら、『一人十人集』も可能かも(笑)。
 ともあれ、すべて私が10代後半に書いたものです。いやあ、まさしく過去恥部作品集(笑)。めっちゃ恥ずかしいけれど、めっちゃ愛おしい。
 ちなみに、それぞれの残部は『デパート殺人事件』1冊、『陰毛宇宙』5冊、『ベムたちの襲った夜』2冊、『一人三人集』6冊となっています。

 以下、余談です。――というか、ブログ本来の趣旨からすれば、こちらが本題か(笑)。
 私が『新巌窟王』を読んだのは教養文庫版(全2冊/1975年刊)です。久しぶりに教養文庫の牧逸馬や谷譲次を手に取り、パラパラ。なんとなく牧逸馬『第七の天 ミステリーⅠ』『白仙境 ミステリーⅡ』の目次を見ると――おや、短い作品がどっさり!
 これは……。ショートショートの作家としても要チェック?
新巌窟王.jpg ミステリー.jpg

【追記】11月16日
旧刊和書資料室.jpg 団友太郎『旧刊和書資料室』を増刷しました。といっても、3部だけですが(笑)。初刷は8部発行でしたから、計11部となります。
 表紙の色がピンクから黄緑に変わっています。これは単純な理由でありまして……。
 増刷はするけど、たくさん作る気はないな。お、黄緑の紙が3冊分余ってるぞ。3冊じゃ、新たな本には使えないな。増刷なら3冊で充分だろ。
 とまあ、そんなわけです。
 私の保存用に1部、昨夜メールをくれた方(コメント欄参照)に1部。残る1部は在庫となります。
コメント(1) 

コメント 1

高井 信

 起床したら、「読みたいよ~」メールが届いていました。というわけで、それぞれの残部はマイナス1。『デパート殺人事件』は在庫なしになりました(嬉)。
by 高井 信 (2013-11-16 07:13) 

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