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ペンネームの話

 昨日、いろいろなものを発掘しました。〈中部皆〉会誌「ん?」京都旅行レポートはすでにブログで紹介しました。
 ほかにも「たいむましんにのって」というタイトルの原稿もありました。今年の8月に手作りした『たいむましんにのって』と同一? いや、それが違うのです。
 冊子『たいむましんにのって』をお持ちの方は、その冒頭をご覧ください。この小説は「一九九五年、地球上に超能力者が出現し始めた。それから四年、超能力者がどんどん増加した。/そして一九九九年、虐げられていた超能力者が反乱を起こし、世界は超能力者のものとなった」で始まります。つまり、超能力者が支配する世界の物語なのですね。
 それに対して発掘された「たいむましんにのって」には超能力者が生まれて世界を支配するようになるまでの物語が(途中まで)書かれています。原稿用紙24枚。
 へえ、こんなの書いていたのか。見てようやく、なんだかうっすらと思い出したような、思い出さないような……。
 原稿用紙には「江戸門戸狂人」と署名されています。これ、私の最初のペンネームです。あのころエドモンド・ハミルトンの小説を読み耽っていて、それでまあ「エドモンドに狂ってる人」と……(笑)。
 アマチュア時代、私はいろいろなペンネームで書き散らしていました。小説を書くときはおもに「風雅誠」、それ以外では「団友太郎」が多かったですね。「江戸門戸狂人」は本当に初期の短い期間(初めて小説を書いた中学3年から高校1年にかけて)だけだったと思います。
 中学3年のとき、最初に書いた小説は今年の5月に発掘しました(→このとき)。「デパート殺人事件」というタイトルで、原稿用紙8枚です。この小説はかなり気に入っていて、何度も何度も改稿。最終的には50枚近くなり、高校2年のとき、ガリ版ファンジンとして発行しました(→これ)。初稿では「江戸門戸狂人」名義でしたが、このときは「風雅誠」です。
「団友太郎」名義の自家製本は2冊――『大々的SF映画総括論』『旧刊和書資料室』を作りました。
 う~~む、「江戸門戸狂人」と「風雅誠」名義の自家製本も作りたくなってきたぞ(笑)。
「江戸門戸狂人」は処女作「デパート殺人事件」で決まりだけど、こんなもの、これまで以上に需要が少ないような気がするなあ。読みたい人、います?

【註】
 私が初めて書いたショートショートは「自殺するには……」で、「デパート殺人事件」は初めて書いた小説です。短いですけれどショートショートではなく、ただ単に力がなくて、この枚数しか書けなかっただけ。最終的には50枚近くになっているわけです。

【追記】
 私の商業誌デビュー作となる「目覚時計」の初稿(下書き?)も発掘しました。この記事に【追記2】として書いています。

【追記2】11月7日
『デパート殺人事件』の書影をアップします。コメント欄参照。
デパート殺人事件.jpg

【追記3】11月20日
 前に発掘した「たいむましんにのって」(発行済み)に新しく発見した「たいむましんにのって」+関連原稿を合わせ、『たいむましんにのって【完全版】』を作っちゃいました。中綴じで、本文60ページ。中綴じではこの厚さが限界に近いような気がします。ゆえあって、今回は付録冊子付きです(8ページ)。
たいむましんにのって【完全版】.jpg たいむましんにのって全集.jpg
【追記4】11月21日
【追記3】の「ゆえあって」とは、実は「【完全版】と銘打ちながら、発行直後、重要なものが抜けていることが発覚した」です。で、慌てて、それを収録した冊子を作り、挟みこんだ次第。
 これはこれで味があるのですが、きっちりとした形で1冊にまとめておきたいなあ、などと思い……作っちゃいました。>『たいむましんにのって全集』
 文庫のくせに2段組、さらに活字も小さくして、本文44ページに収めました。
 ちなみに、どちらも6部発行。前の『たいむましんにのって』は10部発行したのですが、なかなか捌けませんでした。その反省の上に、まあ6部(うち2部は保存用)なら捌けるかな、と。でも結局、ほとんど同じ内容のものを12冊も作ってしまったことになりますね(苦笑)。
 さてさて、在庫が切れるのはいつの日か。あ、そういえば、今月前半に作ったあれこれも、『デパート殺人事件』以外は在庫があるなあ。
コメント(7) 

コメント 7

北原尚彦

> 読みたい人、います?
ハイッ(・ω・)ノ
by 北原尚彦 (2013-11-03 19:37) 

高井 信

 あ、いた(嬉)。
 じゃ、作ろうかな。
by 高井 信 (2013-11-03 20:22) 

高井 信

 ちょちょいと「デパート殺人事件」のテキスト入力をしちゃいました。8枚くらい、あっという間です。
 早ければ今日、遅くても明日には発行します。在庫管理が面倒なので、余分は作らないつもりです。

 しかし、すごいな、中学3年生の私(笑)。
 はっきり言って、アホです。いい意味ではなく、といって悪い意味でもなく、ただひたすらアホです。
 この1年後にはネオ・ヌルに入会し、真剣にショートショートを書き始めるのですね。で、そのうちの1編が眉村卓さんに選ばれ……と思うと感無量です。まさに長足の進歩だなあ。←自画自賛(笑)
by 高井 信 (2013-11-04 19:07) 

橋本喬木

こちらは小説の処女作ですか。すっごく興味があります。
というか、歴史を感じますね。

私が三題話を書きはじめたのは2005年からなので、当然ワード原稿なので、原稿用紙って使ったことがありません。
『シミリ現象』『目覚時計』、手書き原稿って思い出も一入なんでしょうね。

というわけで、もしお願い出来ることでしたら私も
> 読みたい人、います?
はい。
by 橋本喬木 (2013-11-07 07:03) 

高井 信

 最初に小説を書いてから15年くらいは原稿用紙でしたねえ。まあ、出てくる出てくる(笑)。

>というわけで、もしお願い出来ることでしたら私も
>> 読みたい人、います?
>はい。
 おお、おふたりめ!(嬉)
 実はすでに作製済みです。保存用に2部、北原さんに1部、そして、私の発行物はなんでもお送りする方がいますので、その方用に1部。計4部にしようかと思いましたが、さすがに少なすぎると思い、6部作りました。余分を作っておいて、よかったです。
 何かの機会にお送りします。気長にお待ちください。

 記事に書影をアップします。
by 高井 信 (2013-11-07 09:17) 

橋本喬木

ありがとうございました。早速読ませていただきました。
何とも初々しいですね。微笑ましくて、楽しい気分になりました。
中学生の時に、私も何か書いておいたらよかった。昔の自分に会えるタイムマシンを、作りそこねてしまった。あーあ、残念。
by 橋本喬木 (2013-11-18 07:39) 

高井 信

>昔の自分に会えるタイムマシン
 いい表現ですねえ。まさにそんな感じ。
 あんな作品、いまでは絶対に書けませんもの。いや、書きたくもありませんが(笑)。
 石原藤夫さんからは「自分史の第一章になりますね」との言葉をいただきました。確かに、言われてみれば。
 どうしようもない作品とは承知していますが、それでも愛おしいです。
by 高井 信 (2013-11-18 07:55) 

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