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映画『エクステ』

 映画『エクステ』を観ました。園子温監督。

 エクステ(ヘア・エクステンション=付け毛)が人間を襲う映画です。恐いというより笑っちゃうようなシーンが頻発し、こういうのを見ると、ホラーとギャグが表裏一体であることがよくわかります。
 一方の主役である大杉漣の怪演は、とーってもいい味。伊藤潤二原作の映画『うずまき』に出演した際と共通するものがあり、園子温監督に伊藤潤二原作の映画を撮ってほしいと思いましたが、それはともかく――
 髪の毛(というかカツラ)が人間の血を吸う、吸血毛の話を書いたことがあるなあ。なんだっけ? と確認すると、「カツラ」(安田均監修『妖魔百物語 妖の巻』スニーカー・G文庫(96)に収録)でした。
 むか~し、掌から毛が生えるアイデアを思いついたなあ。結局、書かなかったなあ。どんなアイデアだっけ? とアイデアノートを確認すると――「掌から毛が生える。頭の毛とつながっていて、引っ張ると……」。そうそう。連通管と関連づけようと思ったんだけど、うまくいかなかったんだよなあ。
 そんなこんな、あれこれ想いながらも、楽しく観られた映画でした。
妖魔百物語.jpg 黒髪に恨みは深く.jpg
 東雅夫編『黒髪に恨みは深く 髪の毛ホラー傑作選』角川ホラー文庫(06)には、園子温・加門七海・東雅夫の鼎談「エクステ怪談」が収録されています。
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