SSブログ

『かなえられた願い』

 犬木加奈子『かなえられた願い』MF文庫(01)を読んでいます。
かなえられた願い.jpg 2010年8月10日の記事で――
>今回の両作品とも、私好みです。ことに「新・かなえられた願い」はド真ん中のストライク! 何だかハマってしまいそうな予感が……。
 と書きましたけれど、その後、特に探すこともなく……。ほんと、ようやく、という感じです。
「悪魔との契約」をテーマにした連作短編集です。カバーに――
>数年来にわたって描きつづけられた「かなえられた願い」シリーズ全28編を完全収録。通常のマンガ単行本3冊分の大ボリュームでお届けします。
 とあります。なんと500ページ超!
「悪魔との契約」と言っても、「3つの願いを叶える代わりに死後の魂を」というスタイルではなく、叶える願いはひとつだけですし、何かの代償を求めるわけでもありません。願いは確かに叶えてくれるものの、底意地の悪い解釈をしていて……。このあたりは映画『ウィッシュマスター』シリーズに近いですね。
ある夜の物語.jpg 言うまでもなく、私はこういうのが大好きです。このテーマの話、た~くさん読んでいます。過去に似たような話を読んだことがあっても、まあそこは寛容な心で(笑)楽しく読み進み、いま、11番目のエピソード「それが私の願い」を読み終わったところなんですが――
 う~~~ん、これはさすがに……。
 星新一の名作ショートショート「ある夜の物語」そのまんまなんですよね。悪魔とサンタクロースという違いはありますが、私の目には些細な差異としか見えません。
 もちろん犬木加奈子は「ある夜の物語」を読んだことがないのでしょう。知っていたら、こんなマンガは描けませんから。
 複雑な気持ちです。
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。