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ハル・クレメント

 2010年7月21日の記事『70億の針』や同年8月14日の記事『SF/フェチ・スナッチャー』でも書きましたが、私はハル・クレメントが好きです。といっても、おもに読んでいたのは中学から高校にかけてですから、40年くらい前の話になってしまいますね。
 ゆえあって、ふとクレメントが気になり、邦訳書(児童書を除く)を調べてみました。
 すると――
 へえ。これだけしか出てなかったのか。ほとんど読んでるなあ。
 好きなことは確かですけれど、特に追いかけていたわけではなく、目につくと買って読んでいた程度ですから、この結果は意外でした。
 書棚を見回したところ、文庫による再刊以外、すべてありました。せっかくなので、著作リスト(児童書を除く)とともに書影をご覧に入れます。

『20億の針』創元推理文庫(63)
『重力の使命』ハヤカワSFシリーズ(65)/ハヤカワ文庫SF(85)
『重力への挑戦』創元推理文庫(65)*『重力の使命』の別訳
『テネブラ救援隊』創元推理文庫(70)
20億の針.jpg 重力の使命.jpg 重力への挑戦.jpg テネブラ救援隊.jpg
『アイスワールド』ハヤカワSFシリーズ(71)
『超惑星への使命』ハヤカワSFシリーズ(74)*『重力の使命』の続編
『一千億の針』創元推理文庫(79)*『20億の針』の続編
『窒素固定世界』東京創元社・イラストレイテッドSF(81)/創元推理文庫(84)
アイスワールド.jpg 超惑星への使命.jpg 一千億の針.jpg 窒素固定世界.jpg
 いやあ、懐かしいですね。
 しかし発行年を見ると、最も新しくて1985年のハヤカワ文庫SF版『重力の使命』ですか。
 もしかして、クレメントも“忘れられたSF作家”の仲間入りをしているんでしょうかねえ。だとしたら淋しいです。
コメント(2) 

コメント 2

山本孝一

ハル・クレメントといったらかつてはハードSFの雄でした。
私も「テネブラ救援隊」以外は全部持ってます。もっともハードSFの苦手な私はまったく読んではいないのです。
「アイスワールド」と「超惑星への使命」は訳者のサインまでもらっているのに。
この2冊は文庫にもなっていないのではありませんか。
そういえばクレメントの短編集も出ておりませんね。
クレメントも、マレー・ラインスターみたいに忘れられてしまったのでしょうかねぇ。
いつだったか、「超惑星への使命」を訳された小隅黎さんから、氏がアメリカのSF画家ケリー・フリースさんの自宅に行ったら壁に原画がピンにさして飾ってあり、気に入った絵があったらその場で買っていいことになっていて、眺めていたら自分が訳した「超惑星への使命」の雑誌掲載時の挿絵の原画があったので喜んで購入したという話を聞きました。
うわぁうらやましい話ですね、さっそくに「超惑星への使命」を読みますといったのが三十数年前。
まだその約束を果たしておりません。ああ、それを今思い出しました…。




by 山本孝一 (2013-02-03 16:52) 

高井 信

 私もハードSFは苦手ですけれど、クレメントに苦手意識はないですね。最初に読んだのが『20億の針』で、これが見事に私好みだった、ということもあるかもしれません。
 山本さんも、まずは『20億の針』を読まれては?

>マレー・ラインスターみたいに忘れられてしまったのでしょうかねぇ。
 おわっ。また懐かしい名前を!(嬉)
 言うまでもありませんが、私は通俗的な古典SFが大好物です。思い切り読みましたとも。>ラインスター
by 高井 信 (2013-02-03 20:37) 

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