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ふしぎ文学館

 昨日の記事にも書きましたように、出版芸術社の〈ふしぎ文学館〉シリーズが刊行50冊という節目を迎えました。最初の1冊は小松左京『石』で、これは1993年2月の発行でした。あれから約20年……。20年も続く叢書というだけでもすごいんですが、いまだに絶版や品切れが1冊もないというのは、これはもはや奇跡ですね。
石.jpg 好きな作家の傑作選とかテーマ別作品集も嬉しいですけれど、なんと言ってもこの叢書の魅力は「わーい、単行本未収録だあ」「おおっ、この作家の作品をまとめてくれたか」「うひゃあ、こんな本を出してくれたか」と思います。ほんと、まさに感涙なのです。
 数えてみましたら、うちにあるのは43冊。かなりのファンと言っていいのではないでしょうか。そんな私がマイ感涙トップ5を選んでみました。内容云々ではなく、手にした瞬間、単純に心から「嬉しい!」と思った本たちです。

①星新一『気まぐれスターダスト』2000年
②今日泊亜蘭『まぼろし綺譚』2003年
③香山滋『月ぞ悪魔』1993年
④渡辺啓助『クムラン洞窟』1993年
⑤朝山蜻一『白昼艶夢』1995年
気まぐれスターダスト.jpg まぼろし綺譚.jpg 月ぞ悪魔.jpg
クムラン洞窟.jpg 白昼艶夢.jpg
 うわあ。5冊に絞るのがこんなに大変とは……。僅差の次点、目白押しです。ぜひとも新しいショートショート・ファンに読んでほしい山川方夫『歪んだ窓』とか、個人的に思い入れの深い式貴士『鉄輪の舞』とか……。鮎川哲也・芦辺拓編のアンソロジー『妖異百物語(全2巻)』も嬉しかったなあ。
 ほんと、いつまでも続いてほしいものです。
 あ。
 もし斎藤哲夫作品集が出たら、感涙トップ1に躍り出ます。
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