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『生命のふしぎ』のSF短編

 今年6月16日の記事『生命のふしぎ』の補遺です。
 ゆえあって、『生命のふしぎ』で粗筋が紹介されているSF短編(作者名もタイトルも記載なし)の書誌情報を書いておくことにしました。(ページ数はオンデマンド版に準拠)

◎52ページ:ロバート・シェクリイ「ひる」
 グルフ・コンクリン編『宇宙恐怖物語』東京元々社・宇宙科学小説シリーズ(1957年刊)
 グロフ・コンクリン編『宇宙恐怖物語』早川書房・ハヤカワSFシリーズ(1962年刊)
『無限がいっぱい』早川書房・異色作家短篇集(1963年刊)
 福島正実編『破滅の日』芳賀書店・ハガSFシリーズ(1973年刊)
 福島正実編『破滅の日』講談社文庫(1975年刊)
『無限がいっぱい』早川書房・異色作家短篇集(1976年刊)
 中村融・山岸真編『20世紀SF②1950年代 初めの終わり』河出文庫(2000年刊)
『無限がいっぱい』早川書房・異色作家短篇集(2006年刊)

◎70ページ:ウィリアム・テン「クリスマス・プレゼント」
 ジューディス・メリル編『宇宙の妖怪たち』早川書房・ハヤカワファンタジイ(1958年刊)→のちにハヤカワSFシリーズ
 福島正実・伊藤典夫編『世界のSF(短篇集)現代篇』早川書房・世界SF全集(1969年刊)
 福島正実編『クレージー・ユーモア』芳賀書店・ハガSFシリーズ(1973年刊)
 福島正実編『時と次元の彼方から』講談社文庫(1975年刊)

◎158ページ:ジョン・ウィンダム「同情回路」
「宇宙塵」1959年7月号(№23)
「SFマガジン」1965年9月号(73号)
『時間の種』創元推理文庫(1966年刊)

◎171ページ:ピーター・フィリプス「失われた記憶」
 グルフ・コンクリン編『宇宙恐怖物語』東京元々社・宇宙科学小説シリーズ(1957年刊)
 グロフ・コンクリン編『宇宙恐怖物語』早川書房・ハヤカワSFシリーズ(1962年刊)

◎178ページ:アルフレッド・ベスター「イヴのいないアダム」
 マッコーマース編『時間と空間との冒険』東京元々社・宇宙科学小説シリーズ(1957年刊)
 R・J・ヒーリイ&J・F・マッコーマス編『時間と空間の冒険№1』早川書房・ハヤカワSFシリーズ(1966年刊)
『願い星、叶い星』河出書房新社・奇想コレクション(2004年刊)

『生命のふしぎ』の発行は1959年9月ということで、星新一が読んだのは以下の本や同人誌と思われます。もちろん原書で読んだのかもしれず、推測に過ぎませんが。
宇宙の妖怪たち.jpg 宇宙恐怖物語.jpg 時間と空間の冒険.jpg 宇宙塵.jpg
【註1】『宇宙の妖怪たち』:書影は(私の所有している)ハヤカワSFシリーズ版ですが、星新一が読んだのはハヤカワファンタジイ版と思います。
【註2】「同情回路」:掲載された「宇宙塵」は1959年7月号ですが、この号の編集担当は柴野拓美ではなく、星新一でした。発行される前に読んでいるはずです。

【蛇足】
 この記事でちらと触れた「バンビ・ブック」に星新一は「小説・映画にあらわれた円盤」を寄稿しています。
> シェクレイの考え出した宇宙生物は,エネルギーを吸収して大きくなる性質です。
>攻撃すればするほど成長して手がつけられない,とはこのようなものでしょう。
 お気に入りだったのでしょうね。>「ひる」
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