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筒井康隆のショートショート集

アホの壁.jpg 筒井康隆『アホの壁』新潮新書(10)を読みました。
 書き手が筒井康隆でタイトルが『アホの壁』となれば、面白くないわけがなく……。
 期待は裏切られませんでした。ほんと、読んでいる間、実に楽しかったです。わが身を鑑みて、おっ! と思わされる箇所も多々あり……(苦笑)。
 書店に行く機会がありましたら、ぜひ手に取ってみてください。

 さて。
 言うまでもないことでしょうが、筒井康隆は日本でも有数のショートショートの名手でもあります。私がショートショートを読み始めたころ、特によく読んだのは、星新一、眉村卓、豊田有恒、そして筒井康隆のショートショートでした。どれも面白かったですねえ。
 もちろんショートショート集リストを作成していますが、これがいろいろと悩ましくて……。
 純然たるショートショート集は問題なし。しかし、中編とショートショートを収録した作品集、ショートショートを多く収録した短編集などもあり、どこまでをショートショート集と見るのか、この線引きが非常に難しいのです。小説集ではない本――『欠陥大百科』河出書房新社(70)、『発作的作品群』徳間書店(71)にもショートショートが収録されていますし……。
欠陥大百科.jpg 発作的作品群.jpg 幻想の未来.jpg
 今回、悩ましい著作はオミットすることにしました。あくまでも暫定版ということで、ショートショート集リストを掲載します(全集は割愛)。

『にぎやかな未来』三一書房(68)/角川文庫(72)*7編割愛/徳間書店(76)*角川文庫版と同じ
 割愛された7編は『幻想の未来』角川文庫(71)に収録されています。
『笑うな』徳間書店(75)/新潮文庫(80)
 上記『発作的作品群』に収録されていたショートショートを中心に編まれたショートショート集です。
『あるいは酒でいっぱいの海』集英社(77)/集英社文庫(79)
『くたばれPTA』新潮文庫(86)
にぎやかな未来.jpg 笑うな.jpg あるいは酒でいっぱいの海.jpg くたばれPTA.jpg
『ジャズ小説』文藝春秋(96)/文春文庫(99)
『天狗の落し文』新潮社(01)/新潮文庫(04)
筒井康隆自選短篇集②ショート・ショート篇 怪物たちの夜』徳間文庫(02)
『壊れかた指南』文藝春秋(06)
ジャズ小説.jpg 天狗の落し文.jpg 怪物たちの夜.jpg 壊れかた指南.jpg
 21世紀になって、筒井康隆のテーマ別短編集が数多く編まれました。そのなかには、『佇む人 リリカル短篇集』角川文庫(06)や『くさり ホラー短篇集』角川文庫(06)など、ショートショートを多数収録している作品集もあります。う~~ん、悩ましいです。
コメント(2) 

コメント 2

加茂野 建市

昔読んだ本で世界中の国や部族が核兵器を持つショートショートの題名を探しています。よろしくお願いします。

by 加茂野 建市 (2023-01-07 13:40) 

高井 信

 加茂野さん、いらっしゃいませ。
 お尋ねの件、心当たりがないですね。お役に立てず、申しわけありません。
 昔とはいつごろか、翻訳作品か日本人の作品か、読んだのは個人作品集かアンソロジーか雑誌か、など、もう少し情報があれば探せるかもしれません。
by 高井 信 (2023-01-07 17:56) 

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