SSブログ

「FAR SIGHT」

灰皿.JPG 岡田正哉さんを偲んで……。その3です。
「FAR SIGHT」というファンジンがありました。京都のSF喫茶《ソラリス》の常連だったSFファンたちが出していた月刊のファンジンで、SFに関するエッセイやコラム、それに情報が満載。実に楽しい内容です。
 執筆陣の豪華さにも驚きます。プロやBNF(ビッグネームファン)も数多く寄稿しているんですね。これは《ソラリス》のマスター・川合康雄さんや常連客・山本孝一さんの人脈というか人徳というか。
 で、当然のように岡田さんも寄稿されています。
「愛しのベムは今何処」――第9号(1985年3月号)に掲載。
 ベムに対する愛情と薀蓄の溢れる好エッセイです。あ。この号には山本さんのエッセイ「すべて善きベム」も掲載されていますね。
 もちろん私も、別の号ではありますけれど、寄稿させていただいています。
「つれづれなるままにアンドロイド」――第15号(1985年9月号)に掲載。
 エッセイです。「アンドロイド」というテーマで書きました。同じ号に山本さんのエッセイ「アンドロイド・SEIKO」も。
告白的私小説!? 高井信」前編――第17号(1985年11月号)に掲載。
告白的私小説!? 高井信」後編――第18号(1985年12月号)に掲載。
 小説です。「第二走者」(『ダモクレス幻想』に収録)の原型。第18号には山本さんの「キャプテン・フューチャー ウラ話」も。
 いやあ、山本さん、大活躍ですね。
FAR SIGHT 9号.jpg FAR SIGHT 15号.jpg FAR SIGHT 17号.jpg FAR SIGHT 18号.jpg
「FAR SIGHT」は通常号(月刊)とは別に半年ごとに縮刷版も発行されていました。私がおもに読んでいたのは、この縮刷版です。
 所有しているのは――
 縮刷版1(1984年6月~1984年12月号)1985年3月1日発行
 縮刷版2(1985年1月~1985年6月号)1985年7月1日発行
 縮刷版3(1985年7月~1985年12月号)1986年2月1日発行
 縮刷版4(1986年1月~1986年6月号)1986年9月1日発行
 縮刷版5(1986年7月~1986年12月号)1987年10月1日発行
 縮刷版6(1987年1月~1987年6月号)1987年10月1日発行
 縮刷版7(1987年7月~1987年12月号)1988年6月1日発行
 縮刷版8(1988年1月~1988年6月号)1988年12月10日発行
縮刷版1.jpg 縮刷版2.jpg 縮刷版3.jpg 縮刷版4.jpg
縮刷版5.jpg 縮刷版6.jpg 縮刷版7.jpg 縮刷版8.jpg
 1988年6月号(通巻48号)までです。このあと、いつまで発行が続いたのか不明。
コメント(3) 

コメント 3

山本孝一

「FAR SIGHT」とは懐かしいです。
喫茶「ソラリス」には毎週のように行ってたのでその縁で書いたのですが、どんなことを書いたのかまったく覚えていません。
野田さんがSFMのコラムにSF界の美女について書かれたとき、アメリカのベティ・ジョー・トリンブルという女性SFファンが描いた下手クソなクラリッサ・マクドゥーガル(リンズマン、キンボール・キニスンの恋人)の絵を紹介されたのです。ずっと後に、なんとそのベティ・ジョー・トリンブルさんが京都にこられ会ったのです。そのときに「筆者を絶望のドン底に落しいれた挿絵」なんてキャプションのついたそのSFMを見せたのです。
日本語がわからないとはおそろしいもので、トリンブル女史は、自分の絵がフラゼッタやカーティアと並んで載っているのに大喜びし、その絵の横にサインをしてくれたのです。柴野さんをはじめまわりの人達は複雑な顔をしておられましたが…そんなことを書いていたのでは?
うちにも保存してあると思いますが、つまらない事を書いたと思うので恥ずかしくて確認する気にもなりません。
by 山本孝一 (2011-05-25 21:36) 

高井 信

 読んだ記憶があります。>トリンブル事件(笑)
 トリンブルさんには私もお会いしたことがあります。学生のころ、たぶん東京で。
by 高井 信 (2011-05-26 07:34) 

雫石鉄也

へえー、そんなことがあったのですか。
その野田さんのSFMのコラム
1967年10月臨時増刊号、ちょうど100号目ですね。
私が星群の会ホームページのコラムでこの件について書いたことがあります。
http://homepage2.nifty.com/sfish/seigun/sfm-6.htm

by 雫石鉄也 (2011-05-31 13:27) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。