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「ALDEBARAN」

 岡田正哉さんを偲んで……。その2です。
 ということで、広島SF同好会の会誌「ALDEBARAN」を引っ張り出してきました。昨日ご紹介した「MUTANTS」において、私と岡田さんの接点はありませんでしたが、この「ALDEBARAN」は接点ありまくりです。
 高校生のころ、岡田さんの家にしょっちゅう遊びに行っていたということは何度も書きました。
 そんなある日――たぶん1975年の夏と思います。
「こんなファンジンが出たよ」
 と岡田さんが見せてくれたのが「ALDEBARAN」創刊号(1975年7月20日発行)でした。
「創刊の辞」わたなべ しん
〈創刊にあたって〉森美樹和
「会員自己紹介(到着順)」
「FFMの世界 第一回」大滝啓裕
「あとがき」
 私の目を惹いたのは大滝啓裕(=森美樹和)の連載「FFMの世界」でした。FFMとはパルプ雑誌「Famous FANTASTIC Mysteries」のことです。で、連載第1回で採り上げられているのはエイブラム・メリット!
 即座に私は入会を決意し、代表兼編集者の森美樹和さんに連絡をしました。「ALDEBARAN」は月刊で発行されていて、第3号(1975年9月20日発行)には私の自己紹介が掲載されています。
 いま読み返しても、「ALDEBARAN」の面白さは尋常ではありませんね。森美樹和さんはいくつものペンネームを使いまくって、翻訳・創作・研究・エッセイと獅子奮迅の大活躍。渡辺晋さんも毎号のように寄稿。岡田さんも本名やペンネームで、古典SFやパルプ雑誌に関する薀蓄エッセイを数多く執筆。私も本名やペンネームで、翻訳・創作・エッセイなど、何度も掲載していただきました。
 第4号(1975年10月19日発行)には、岡田さんの研究「A.Hyatt Verrillと「失われた種族」」、私の翻訳「PELLUCIDAR その完全なる逆説」が並んで掲載されています。言うまでもないと思いますが、岡田さんとの共演はこれが初めてです。嬉しかったですねえ。
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 第19号(1977年1月16日発行)にて森さん編集の「ALDEBARAN」は終刊。広島SF同好会の若手会員による新生「ALDEBARAN」の発行となりますが、それまでのマニアックな内容とは打って変わって、ごくごく普通のファンジンになってしまいました。
 うちにある新生「ALDEBARAN」は4冊。最も新しいのは第23号(1978年4月16日発行)です。細かいことは覚えていないのですが、会費切れとともに退会になったのではないかと思います。
 ほんの2年足らずの短い期間でしたが、岡田さんと同じ舞台でファン活動ができました。私にとって、いい思い出となっています。
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