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『カラスなぜ啼く、なぜ集う』

 今年になって、マンガしか読んでないなあ。
 え~と、横山光輝『宇宙船レッドシャーク(全2巻)』講談社漫画文庫(05)、手塚治虫『W(ワンダースリー)3(全2巻)』講談社・手塚治虫文庫全集(09)、『手塚治虫恐怖リミックスセレクション 悪夢の戦慄編』講談社・KPC(13)などを読んで……。現在は『手塚治虫スペースアドベンチャーショートストーリーズ①』講談社・KCDX(12)を読んでいて……。
 と。そこへ、天瀬裕康さんから新著を送っていただきました。
◎天瀬裕康・渡辺玲子『カラスなぜ啼く、なぜ集う 探偵作家クラブ渡辺啓助会長のSF的生涯』文芸社(14)
 うわー! こんなの、大好物です(嬉)。マンガはあと回しにして、さっそく読み始めました。
 渡辺啓助は日本探偵作家クラブの4代目会長であるとともに、SFの先駆者でもあります。SFファンの方は、とりあえず「SFとのスタンス」(124~132ページ)をお読みください。ぐいぐい引きつけられること確実です。
 もちろん星新一の名前もそこかしこに出てきます。たとえば229ページ――
カラスなぜ啼く、なぜ集う.jpg> 雑誌『宝島』の元編集長だった大坪直行は、ショートショートの名手だった星新一が、口癖のように「僕の師匠は渡辺啓助、温だな」と言っていた、と告げている。
> 出版芸術社社長の原田裕は、渡辺啓助が有望なSF作家の卵を探すのに熱心だったことに触れ、星新一の「セキストラ」や今日泊亜蘭の『光の塔』のことを述べている。
*雑誌『宝島』とあるのは『宝石』の誤植と思います。
 233ページに、星新一『MIKRONOVELOJ』LIBROTEKO TOKYO(83)という書名があり、ん? と調べてみましたら――ああ、エスペラント語訳の短編集ですか。書影を探しましたら、ここにありました。
 いやあ、楽しかった。
 天瀬さん、ありがとうございました。
鴉白書.jpg 聖悪魔.jpg 創元推理21.jpg
◎渡辺啓助『鴉白書』東京創元社(91)
◎渡辺啓助『聖悪魔』国書刊行会・探偵クラブ(92)
◎「創元推理21」2001年夏号*特集 祝・百歳 渡辺啓助/温

【追記】
『クムラン洞窟』出版芸術社・ふしぎ文学館(93)、お勧めです。
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