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「コント上達への秘けつ」

 昨日の続きです。
「ボーイズライフ」1967年9月特大号の付録「最新SF事典」には、星新一「コント上達への秘けつ」も掲載されています。星新一によるコント(=ショートショート)の書き方指南です。
 星新一が「1000字コント」の選者を務めていたのは1966年6月号~1968年12月号ですから、その中盤。選者を引き受けて1年あまりが経過し、いろいろと感じるところがあったのだろうと推測します。
コント上達への秘けつ.jpg
「コントを書くにはどんな勉強をしたらいいか」と、よく聞かれる。私の答えはきまっている。「たくさんの作品を読み、それを覚えこみなさい」である。

 と始まる書き方指南。当たり前ですが、きっちりとしたショートショート作法になっていて、いまでも充分に通用する内容です。
・いいなあと思った短編があったら、覚えろ。漫才や落語を聞いていて吹き出したら、その部分をすぐに暗記せよ。映画を観たら、家の人や友人にストーリーを話せ。――こういうことをしていれば、自然とコントを作るコツのようなものが身につく。
・アイデアを得る方法のひとつは、まるで違ったものをふたつ組み合わせてみること。面白い組み合わせを思いついたら、あとはそれを原稿用紙に書けばいい。
 ほんと、その通りですね。まあ、言うは易し、ですが……。
 重要なのは、「自分が面白いと思った組み合わせ(アイデア)」が本当に面白いのか、それを見極める目と思います。そして、その目を手に入れるためには、数多くのアイデア・ストーリーを読むしかありません。当たり前のことですが、それができていない人、いかに多いことか……。
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