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『泣けるアカツカ』

 赤塚不二夫『泣けるアカツカ』TOKUMA FAVORITE COMICS(11)を読みました。「ギャグの王様が贈る珠玉の号泣アンソロジー」とのサブタイトルがあります。
泣けるアカツカ.jpg 第1の目的は「チビ太の金庫やぶり」――『おそ松くん』のエピソードを読むことです。ご存じ、O・ヘンリーの名作短編「よみがえった改心」を換骨奪胎した作品。私はO・ヘンリーを読む前に「チビ太の金庫やぶり」を読み、深く心に刻み込まれました。のちに「よみがえった改心」を読んで、うわあ! これかあ、と驚いたものです。
 子どものころ以来の再読になると思いますが、やはり傑作ですね。面白かったです。
『おそ松くん』からはもう1編「イヤミはひとり風のなか」も収録されています。これまた私の心に深く刻み込まれている傑作です。
 この作品はチャップリンの映画『街の灯』を基にしていると書かれています。へえ、そうなんですか。『街の灯』は観たことがなく、知りませんでした。レンタルビデオショップで探してみることにしましょう。
 ほかにも感動作が目白押しで、赤塚不二夫のヒューマニズムが存分に味わえる名アンソロジーでした。満足。

【追記】6月1日
『街の灯』をレンタルし、さっそく鑑賞しました。
 いやあ、いい映画ですねえ。心が洗われます。特に最後のシーンですね。ほんと、胸がジーンとしました。
 残念なのは、コメディ・タッチのシーンがいささか長く、しつこく感じられてしまうこと。チャップリンの映画ゆえ仕方がないのかもしれませんが、こういう映画にコミカルな動きや演出は不要と思います。
 改めて――
「イヤミはひとり風のなか」、お見事! と思いました。
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