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リイ・ブラケット

 昨日、青心社文庫SFシリーズのことを記事に書き、久しぶりにリイ・ブラケットの著作を手に取りました。
 すーっごく懐かしくなり、リイ・ブラケットの邦訳書を簡単に調べてみました。

『文明の仮面をはぐ』元々社・最新科学小説全集(57)
『地球生まれの銀河人』ハヤカワSF文庫(71)
『長い明日』ハヤカワSFシリーズ(72)
『恐怖の火星争奪戦』久保書店・Q-TブックスSF(76)
『リアノンの魔剣』ハヤカワ文庫SF(76)
『赤い霧のローレライ』青心社文庫(91)
『非情の裁き』扶桑社ミステリー(03)
地球生まれの銀河人.jpg 長い明日.jpg 恐怖の火星争奪戦.jpg リアノンの魔剣.jpg
 もっと出ているような印象がありますが、意外に少ないですね。
 私が最初に読んだのは、間違いなく『地球生まれの銀河人』です。1971年の発行というと、私は中学2年生。スペースオペラを中心とする海外クラシックSFに夢中だったころで、ハヤカワSF文庫の新刊は片端から読んでいました。
 書影を掲載していない3冊のうち、『文明の仮面をはぐ』は、確か以前は持っていましたが、書棚に見当たらないところを見ると、処分してしまったようです。『赤い霧のローレライ』は昨日の記事にアップ済み。『非情の裁き』は、出ていることすら知りませんでした。SFではないようです。

 SFファンならご存じと思いますが、リイ・ブラケットはエドモンド・ハミルトン夫人です。2人のなれそめについて、『恐怖の火星争奪戦』の「解説 スペース・オペラの貴婦人たち」(土田研一)に、以下のように書かれています。
>なんと二人とも、まだほんの幼い頃からの熱狂的なエドガー・ライス・バロウズの
>ファンだったのである。
 おお! こんなところにもバローズの影響が!(嬉)
 作風に関して言いますと、ハミルトンよりもブラケットのほうがバローズの影響を大きく受けているように思います。
コメント(2) 

コメント 2

山本孝一

リー・ブラケットとは、また懐かしいですねぇ。
私の持ってないのは『恐怖の火星争奪戦』。
『文明の仮面をはぐ』は期待して読み始めたのですが、どうにも訳文が
馴染めずに、数ページで読むのをあきらめました。目次の次のページに
あらすじがくわしく書かれてあったのには驚きました。
原作はブラケットさんの代表作と聞いているのですがねぇ。
読みづらいのが出版社側もわかっていたのかなぁ。
『長い明日』の訳者は、金星人と会見したというアダムスキーの
著書を訳した人と同姓同名で、あれっと思ったのをおぼえてます。
『リアノンの魔剣』は出た時に2~3冊ブラケットさんに送りました。カラフルな口絵が珍しいらしく、ものすごく喜んでくれました。
未訳(だと思うのですが)で、読んでみたいのはプラネット・ストーリーズに
載った、超音波ラッパの武器の話。野田さんが「SF実験室」などで
表紙絵を紹介されてましたが、フリースの描いた絵がものすごく
いいのです。ブラケット傑作集、出ないかなぁ。
これは今年になってからはじめて知ったのですが、キャプテン・フューチャーの
短編は、第一作をのぞき、残りの6作品はハミルトンのあらすじを元に
すべてブラケットさんが書いたらしいのです。
これは野田さんも知らなかったのじゃないかなぁ。
ブラケットさん、すごい!
by 山本孝一 (2012-03-29 20:30) 

高井 信

>『リアノンの魔剣』は出た時に2~3冊ブラケットさんに送りました。
 うっひゃああ! 山本さんが海外SF作家と幅広く交遊されていることは知っていましたが……。
>ブラケットさん、すごい!
 山本さんも、すごい!

by 高井 信 (2012-03-29 23:06) 

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