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『たいむましんにのって』

 ちょっと前から、新たな自家製本を作っていました。で、先ほど完成。
 こんな本です(文庫サイズ、カバー、帯、52ページ)。
たいむましんにのって.jpg
 どんな内容か。
 あとがきを書きましたので、それから抜粋します。

       *         *         *

 大昔に書いた原稿がはいっているダンボールを整理していて、面白いものを発見しました。
 タイトルは「たいむましんにのって」。――おぼろげな記憶が残っているような、残っていないような……。読んでみても、これまた覚えているような忘れているような……。
 執筆時期は明記されていませんが、文中に「同棲時代の日々を過ごしていた」とあり、おそらく映画『同棲時代』が話題になっていたころ(劇場公開は一九七三年四月十四日)に書いたものと思われます。私は十五歳、あるいは十六歳……。中学でないことは確かなので、高校一年のときでしょうか。いや、初稿を書いたのがそのころで、この原稿自体はその後に改稿したものという可能性もあります。確定はできませんが、いずれにしても高校二年以前であることは間違いないと思います。要するに、約四十年前です。
 四百字詰め原稿用紙二十九枚。残念ながら未完です。
 なぜ途中で書くのをやめたのか、いまとなっては確かめる術はありませんが、まあ、想像はつきます。当時の私は、ここまで書くだけで息切れしてしまったのでしょう。
 このあと、どのような展開を考えていたのか。当然のことながら全く覚えていませんが、幸いなことに――と言ってよいのか、ノートに汚い字で走り書きされたプロット・メモが残っていました。
 ご覧に入れましょう。
―プロット略―
 以上です。
 これを読むと、そんなに長い話を構想していたわけではないとわかります。せいぜい六十枚か七十枚でしょうか。長めの短編ですが、あのころの私にとっては大長編の感覚であったことは想像に難くありません。
 本書にはもう一編、ショートショート「自殺するには……」が収録されています。これは私が中学三年の冬に書いたもの。私が書いた初めてのショートショートです。「たいむましんにのって」と密接な関係があることは明らかなので、併録することにしました。
―中略―
 ここには間違いなく、四十年前の私――熱狂的なSFファンで、とりわけスペースオペラやショートショートが大好きで、小説を書き始めたばかりの私がいます。
 お楽しみいただければ幸いです。

         *              *              *

 ますます手慣れてきました(苦笑)。
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