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星新一の単行本未収録作品集

 新潮社さまより「小説新潮」8月号を送っていただきました。
 巻頭を飾るのは星新一「ミラー・ボール」! で、作品の末尾には――

本作が収録されたオリジナル文庫『つぎはぎプラネット』は、新潮文庫2013年9月新刊として刊行されます。書籍未収録作品多数です。

小説新潮.jpg ええ、そうなんです。星新一の単行本未収録作品集が刊行されるのです。
 この企画には私も深く関わっています。
 星マリナさんから「単行本未収録作品の収集に協力して」と言われたのは約2年前です。心当たりの友人たちに声をかけ、収集を開始。マリナさんは来日されるたびに実家で発掘作業。星さんの初出リスト作成でもお世話になっている和田信裕さんと山本孝一さん、そして最後には門司邦夫さん(星新一の超絶コレクター)の力も借り、ようやくここまで漕ぎつけました。
 2年間、長かったですねえ。
 マリナさん、和田さん、山本さん。本当にお疲れさまでした。――いや、実は私とマリナさんは最後の作業中なのですが……。

 ふと思いついてネット検索してみましたら――あら、今朝の「日本経済新聞」にも記事が載っているのですね。ん? なんかちょっと違うような……。紙面の都合があるんでしょうけど、そんな単純なものではなくて……。
 まあ、詳しくは私が『つぎはぎプラネット』に書いていますので、それをお読みください。
 ともあれ――
 いやあ、言いたかったなあ。言えなかったなあ。やっと言えるなあ。嬉しい!
 星さんの未収録短編集が出るよ~。
 星新一ファンの皆さま、お楽しみに!

【追記】
 和田信裕さんが、「読売新聞」夕刊にも記事が載ってたよ、と当該記事のスキャン画像を送ってくれました。こちらは私のコメント付き。
 和田さん、ありがとうございました。

【追記2】7月21日
劇場.jpg「小説新潮」8月号に掲載された「ミラー・ボール」は「劇場」4号(1958年8月)からの再録です。うちにあるのはコピーですが、表紙をご覧に入れましょう。
 この作品は最相葉月『星新一 一〇〇一話をつくった人』新潮社(07)を読んで以来、気になって仕方がありませんでした(248ページ~)。コピーとはいえ、実際に手にしたときには感激しましたねえ。
『つぎはぎプラネット』には「ミラー・ボール」に劣らぬ激レア作品が多数収録されます。早く全国の星ファンと楽しみを分かち合いたいです。
コメント(19) 

コメント 19

山本孝一

高井さん、長期間お疲れ様でした。
高井さんは大変だったでしょうが、私は楽しく作業させていただきました。
誰よりも先に未収録作が読めましたからね。
いちばん辛かったのは、未収録作品集が出ますよということを言えなかったことです。
最初は、星さんの完全な作品リストを作成する計画があり、それをお手伝いしているうちに未収録作品集が刊行されることになり…いやぁ夢みたいな2年間でした。
出版まであと一か月あまり。
待ち遠しいです。
by 山本孝一 (2013-07-20 20:22) 

尾川健

高井さん、マリナさん、皆さん、お疲れさまでした。
まさか今になって星さんの新刊が読めるとは、感無量です。
楽しみにしています。
by 尾川健 (2013-07-20 22:12) 

高井 信

 山本さん。
 お手伝いいただき、ありがとうございました。私は全体を把握&管理する役でしたから、大変といえば大変でしたけれど、楽しかったですよ。
 ようやく実を結ぶことになり、尾川くんじゃないけど、感無量です。

 尾川くん。
 山本さんには「ねずみとりにかかったねこ」を提供していただきましたが、実はこれ、元は尾川くんが発掘したものなんですよね。ありがとうございました。
 ほか、学習誌に掲載された作品もどっさり。ご期待ください。
by 高井 信 (2013-07-20 22:31) 

高井 信

 友人たちから喜びのメールが届いています。
 そりゃ嬉しいよね。――その気持ち、よーくわかります。
 刊行まで、あと1ヶ月あまりです。今しばらく、今しばらくお待ちくださいませ。
by 高井 信 (2013-07-21 11:01) 

北原和洋

ただただ、ありがとうございます!
未収録作品集、夢のようです。
by 北原和洋 (2013-07-21 14:50) 

高井 信

 北原さん、いらっしゃいませ。どのような方か存じ上げませんが、星さんの熱烈なファンであろうと推察します。
 全58編。よほどのマニアでも、10編以上読んだことのある方は少ないのではないでしょうか。星さんがこんなのを書いていたのか、と驚かれること間違いありません。
 どうぞご期待ください。

 初めてコメントを寄せていただく際、簡単でいいので自己紹介していただけると、嬉しいです。
by 高井 信 (2013-07-21 16:29) 

北原尚彦

 別な北原です(まぎらわしくてすみませんw)
 いよいよですね! わたしが発掘&提供したものとしては「おとぎの電子生活」と「はん人はだれ?」が収録されるんですよね。このような貴重な本に協力できて、滅茶苦茶嬉しいです。
by 北原尚彦 (2013-07-21 19:01) 

高井 信

 そうでしたね。
 北原さんに提供をお願いしたのは、未収録作品の収集を始めた初期段階だったと思います。はっきり覚えていませんけれど、2年くらい前ですよね。
 お陰さまで、ようやく! です。
 ご協力、ありがとうございました。
by 高井 信 (2013-07-21 19:39) 

米山達也

通りすがりも甚だしいのですが、あまりの偶然&喜びに。

最近子供(6年生、女子)が得意げに「この人の本、面白いよ!」と教えてくれたのが、きまぐれロボットでした。

私も同じ世代の時にハマった星作品。
書籍は何年ぶりかに、発売日に購入する事になりそうです!

収集&編集、お疲れ様です。
期待度数200%で待っております!
by 米山達也 (2013-07-21 20:19) 

篠原 稔

遠縁ですが自分が星家系につながっていることを昨年12月に知り,興奮して星新一&一について色々と読み漁り,つい数週間前には星薬科大学を表敬訪問し,星ファミリーの偉大さに圧倒されています.

そんな私にとってタイムリーなこのニュースには大驚きで,皆様のご努力に感謝します.アメリカ在住なので手にとるのは遅れそうですが,新刊を心より楽しみにしています.

(いつかマリナさんにお会いできる機会があれば幸いです)
by 篠原 稔 (2013-07-21 21:40) 

高井 信

 米山さん、いらっしゃいませ。
 おお、娘さんが!
 新刊も娘さんと一緒にお楽しみください、と言いたいところですが、ちょっぴりオトナな作品(笑)もありますので、ビミョーなところ。
 お父さまのご判断で。

 篠原さん、いらっしゃいませ。
 星さん血縁の方ですか! これは嬉しいですね。
 楽しんでいただければ幸いです。

 いやあ、それにしても星さんの人気はすごいですね。
 拙ブログは、訪問者が1時間に100人を超えることは皆無に近いのですが、本日、900人超の時間帯を記録。明らかに星さん効果です。
 ある程度は評判になると思っていましたが、それを遙かに上回っています。こんな企画に関われて、本当によかったと思います。
by 高井 信 (2013-07-21 22:28) 

尾川健

「劇場」! 私も気になっていました。ちなみに同題の雑誌が神奈川近代文学館にはいくつか所蔵されていますが、劇場ジャーナル社のものではなく(問い合わせしました)、いつか見たいものだと思っていました。明日は「小説新潮」買ってきます。
「ねずみとりにかかったねこ」も収録とのこと。少しでもお役に立てることが出来て嬉しいです。
by 尾川健 (2013-07-21 23:15) 

高井 信

 やっぱり気になりますよね。>「劇場」
「ミラー・ボール」って、今度の新刊の目玉と思うのですが、それを先に「小説新潮」に掲載するなんて、新潮社、太っ腹!(笑)
>明日は「小説新潮」買ってきます。
 お楽しみください。
by 高井 信 (2013-07-22 08:33) 

橋本喬木

すごい!


紹介記事に、高井さんのコメントも載ってましたね。

それにしても、すっごく楽しみです。
by 橋本喬木 (2013-07-22 16:47) 

高井 信

 星さんのファンなら、絶対に楽しめると思います。
 私なんか、嫌になるくらい(笑)何度も読んでいるんですが、それでも本になったら、もう一度読んでしまうでしょうね。
 それくらい楽しみです。
by 高井 信 (2013-07-22 18:24) 

山本孝一

たくさんのコメントが寄せられてますね。
昔の同人誌や企業PR誌やパンフレットなどに載った作品が丹念に集められ、それが本になり、その刊行の日を多くのファンが心待ちにしている。
そんな作家って、アメリカじゃレイ・ブラッドベリ、日本では星さんだけじゃないでしょうか。
すごいなぁ。
by 山本孝一 (2013-07-22 19:48) 

高井 信

>その刊行の日を多くのファンが心待ちにしている。
 その思いをひしひしと感じますね。私も刊行を心待ちにしています。
>そんな作家って、アメリカじゃレイ・ブラッドベリ、日本では星さんだけ
>じゃないでしょうか。
 これは言い過ぎかと思いますが(笑)。
by 高井 信 (2013-07-22 22:17) 

北原和洋

あまりの興奮と感動で自動書記のようにふらふらとコメントを書き込んでしまい、自己紹介もないままで大変に失礼しました。また、他にも「北原様」の名をお見受けしました、紛らわしくて誠に恐縮です。小学生のときに、学級文庫で「きまぐれロボット」と出会って以来、40年近くにわたって星さんを愛読しております。と言っても、掲載誌までは追いかけず単行本を読んできただけですので、今回刊行される未収録作品とは過去にまったく出会っていなかったと思います。そんな、自分にとっては「新作」にも等しい星さんの作品をまとめて読める日が来るなんて、本当に夢のようです。ご尽力に感謝します。
by 北原和洋 (2013-07-23 21:34) 

高井 信

 改めまして――
 いらっしゃいませ、北原さん。
 現在、40代後半でしょうか。
>小学生のときに、学級文庫で
 なんて聞くと、羨ましいです。
 今回の『つぎはぎプラネット』には、私も読んだことのなかった作品が多数収録されています。
 星さんが生前に収録しなかった作品を今さら……という意見もありましょうし、それもわからないことはないのですが、やはりファンとしては星さんの作品は今ひとつなものも含めて、すべてを読みたいですよね。
 星さんに頭を下げつつも――
 満足していただけると確信しています。
by 高井 信 (2013-07-23 23:52) 

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