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『滅びざるもの』

 書こうか迷ったのですが……。
『僕らを育てたSFのすごい人』を読んで、ものすごく気になった箇所があります。
 37ページ、「宇宙塵」掲載作品に関して――
抜粋.jpg
 以下、事実のみ列挙します。
滅びざるもの.jpg
 長編『滅びざるもの』は「宇宙塵」63号(1963年1月号)~74号(同年12月号)に連載されたのち、1979年、徳間書店よりハードカバーで刊行されました。1981年、徳間文庫に収録。
「第三部 故郷テキュニット」は「宇宙塵」68号(1963年6月号)~70号(同年8月号)に掲載。幸い、『滅びざるもの』が連載された「宇宙塵」は手元にあります。単行本と簡単に見比べてみました。ざっと眺めた限りですが、だいたい同じみたいです。

 短編「テキュニット」は「SFマガジン」127号(1969年11月号)に発表。短編集『テキュニット』三一書房(69)、『サロンは終った』ハヤカワ文庫JA(74)に収録されています。
SFマガジン127号.jpg テキュニット.jpg サロンは終った.jpg
『サロンは終った』の「あとがき」には以下のように書かれています。

テキュニット=昭和四十四年八月二十八日、SFマガジンに出す作品として書いた。もっとも、これは三一書房から出た短篇集におさめられ、本のタイトルにもなっている。この話、もともと、同人誌“宇宙塵”に連載した“滅びざるもの”という連作の中の“故郷テキュニット”を下敷にしているので……ぼくとしては、何だか半分未練を残しながら仕上げたような記憶がある。

 このとき、柴野さんと山本さんに何が起こっていたのでしょう。ほんと、魔が差したとしか思えません。
 素晴らしい本であるだけに、残念! 心の底から思います。
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