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『小説家になる方法』ほか

 ここ3日ほど家に閉じこもり、古文書(笑)の解析に奮闘していました。なかなかの「達筆」なのですが、幸いなことに、家のなかが土だらけになるなんていう事態にはなっていません(ほとんどの方には意味不明と思います。気になる方は田丸雅智のショートショート「みみずの大地」をお読みください)。こういう作業は好きで、楽しいのですけれど、さすがに外の空気が吸いたくなり、そこらをサイクリングしてきました。
 ブックオフに寄って――
小説家になる方法.jpg 日本語発掘.jpg
帯.jpg◎清水義範『小説家になる方法』ビジネス社(07)
 今さら小説家になろうなんて思わないのですが(笑)、ぱらぱらと立ち読みしたところ――おお、清水義範の読書遍歴、SFファン活動遍歴が書かれているではないですか。これは面白い。
 ほおほお、こんな本を読んで過ごしましたか。んで、ファンジン「スーパー・ノバ」を出して、それを柴野拓美に送ったら作品が「宇宙塵」に転載されて、それが今度は商業誌「推理界」に転載されて……。もちろん、師匠・半村良との交流も書かれています。興味深いエピソードが満載!
 本の後半は、小説を書く具体的なノウハウが書かれています。しかしまあ、結局は帯に書かれている3行(右の写真)ですよね。単純なんですよ、作家になる方法なんて。たくさん読んで、たくさん書く。――それしかないんです。「好きな作家は全部読む」って、なかなか鋭いなあと思います。
◎加藤主税編著/中根英登著『日本語発掘 和語の世界』晃学出版(02)
 巷に氾濫するカタカナ言葉を(わかりやすく言えば)漢字や平仮名にしちゃおう、というコンセプトの本です。といっても、一筋縄ではいきません。
 たとえば、コンピュータ用語のトップにあるのは、ずばり「コンピュータ」です。これを単純に「電脳」とするわけではなく、「電脳」→「かしこ」と変換させてしまいます。
 そういうパターンで、たとえば――
 クリック:押釦→ちょん
 ドラッグ&ドロップ:移動投下→つかんでほうりこむ
 レトロ:懐古→なつかし
 カジュアル:普段着→なにげ
 フォアボール:四球→あるけ
 コンプレックス:劣等感→きおくれ
 サービス:奉仕→おもてなし
 とまあ、こんな具合。
 死語に関する考察もあり、これもなかなか興味深いです。
 ショートショートの収穫はありませんでしたが、楽しい本を2冊も買うことができました。嬉しい。
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