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『浮気なエイリアン』

 ツイッターというものが流行していて、かなりの人が利用しているという話は聞いていますが、私は今のところ、利用しようとは思っていません。
 ふと思うところあって、ある方のツイッター・サイトにアクセス。その後、数珠つなぎ的に何人かの方々のサイトを訪れました。
 すると、山岸真さんのつぶやき――
>聴力といえばウルトラマンとかの能力で東京にいて大阪で針が落ちた音が聞こえる、
>みたいなのがあるけど、それでうるさすぎて困らないということは脳の構造(情報
>処理の仕方)が全然違うのだろう。
 ハンター・アダムスの怪作SF〈惑星からきた伊達男〉シリーズを思い出し、にやにやしてしまいました。
惑星からきた伊達男① 第三帝国の女豹』ダンディ社(76)
惑星からきた伊達男② 虎の尾を踏め!』ダンディ社(76)
第三帝国の女豹.jpg 帯.jpg 虎の尾を踏め!.jpg
「二マイルはなれたところからブラジャーのおちる音を聞くことができ」(『第三帝国の女豹』帯)って、お馬鹿でしょ(笑)。
 2冊とも、新刊が出たときに読みました。書店で手に取り、帯の惹句を読んだ瞬間、迷わずレジに……(笑)。こんなの、大好きなんです。
 ちなみに、この作品は北原尚彦『SF奇書天外』東京創元社(07)でも採り上げられています(133~136ページ)。由緒正しい(?)お馬鹿SFなのですね。
 で、『SF奇書天外』を眺めていましたところ、307ページに――
>豊田行二『浮気なエイリアン』(桃園新書/一九九〇年→桃園文庫/九三年)は、
>ゴールド・レッドスターから地球に来た赤星久太郎が地球の女とヤリまくる、という
>お約束のパターン。かなり笑えます。
 へえ。面白そう。ん? あれ? この本、うちになかったっけ?
 書棚を物色。――あはは。あった(笑)。
SF奇書天外.jpg 浮気なエイリアン.jpg
 これ、買っただけで読んでないですねえ。ほお、連作長編ですか。ふむふむ。
 ちょっと読み始めたら止まらず、次のエピソードへ、次のエピソードへ……。最後まで読んでしまいました。
 主人公のエイリアン(赤星久太郎)はさまざまな能力を持っています。枯葉を念力で1万円札に変えられるという、おまえはキツネかとツッコミたくなるような能力とか(笑)。必要とあれば母星ゴールド・レッドスターに連絡し、ヒミツ道具(笑)を送ってもらいます。また、肉体をミクロ化もすることもでき、女体に潜入して卵子と会話しちゃったりもします。
 SFとして読めば首を傾げざるを得ませんが、この作品にSFの魅力を求めるのは野暮というものでしょう。楽しかったです。
コメント(3) 

コメント 3

北原尚彦

 あっ帯付き!>「惑星からきた伊達男」。この帯、かなり珍しいと思うんですが。
 『浮気なエイリアン』もお持ちですか。しかもノベルス版で。さすが(笑)。
by 北原尚彦 (2012-08-06 18:35) 

高井 信

 新刊で買いましたから。こういうゲテモノ、若いころから好きなんですよね~。
 確かに帯は珍しいかもしれませんね。でも、欲しがる人がいないような(笑)。
『浮気なエイリアン』は古本です。北原さんが『SF奇書天外』で採り上げていなければ、読まなかったと思います。感謝。
by 高井 信 (2012-08-06 21:16) 

高井 信

 ふと思って、東京創元社サイトへ。北原さんの「SF奇書天外REACT」を読みました。>織田竜之『銀座快男児』
 個人的に「悪芽水」がツボでした。1958年発行の本ですよね。「アクメ」という言葉、そんな時代からポピュラーだったんでしょうかねえ。
 虎馬(トラウマ)by吾妻ひでお
 窓牛(魔道師)by橫田順彌
 自恋魔(ジレンマ)by半村良
 夢幻(無限)by川又千秋
 悪芽(アクメ)by織田竜之
 こういうの、好きです。
by 高井 信 (2012-08-06 21:50) 

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