シュペルヴィエルの短編集
ちょっと前、ふとしたきっかけでジュール・シュペルヴィエルの本に手を伸ばしました。
シュペルヴィエルはフランスの詩人・小説家です。もちろん私の興味の対象は詩ではなく、小説でして……。
シュペルヴィエルのコント(=短編)を読むのは実に久しぶりなんですが、いいなあと再認識。まさに幻想コントの傑作群ですね。シュペルヴィエルのコントのほとんどは極めて短く、ショートショートと言ってもいいと思います。いい機会なので、シュペルヴィエルの著作を細かく調査したり、未所有本を買ったり……。
ということで、今日はシュペルヴィエルの短編集リストを掲載します。
シュペルヴィエルの翻訳本は同タイトルでも収録作品が違っていることが多いので、1冊ずつ発行年順に並べ、それぞれの収録作品を簡単に記しました。
『ノアの方舟』第一書房(39)*『ノアの方舟』全7編+『沖の小娘』より4編。
シュペルヴィエル、こんな漢字で表記されています(→下の写真)。
『ノアの方舟』斎藤書店(46)*『ノアの方舟』全7編+『沖の小娘』より4編。
第一書房版(39)の再刊です。帯には「これは大人の讀む童話です。」とあります。
『ノアの方舟』ハヤカワ文庫NV(75)*『ノアの方舟』全7編+『沖に住む少女』全8編。
私が初めて買った(=読んだ)シュペルヴィエルの本です。35年前ですか~。
『ノアの方舟』青銅社(77)*『ノアの方舟』全7編。
『沖の小娘』青銅社(77)*『沖の小娘』全8編。
『沖の少女 シュペルヴィエル幻想短編集』教養文庫(90)*『沖の少女』全8編+「詩抄」。
『シュペルヴィエル抄』小沢書店(92)*『沖の小娘』全8編+『ノアの方舟』全7編+『善意爆弾』全5編+『宇宙の発足』より2編ほか。
詩も含め、堀口大學訳のシュペルヴィエル作品すべてが収録されています。
『海の上の少女 シュペルヴィエル短篇選』みすず書房・大人の本棚(04)*『海の上の少女』より5編+『ノアの方舟』より5編+『善意爆弾』より1編+『世界の最初の歩み』より9編。
『ノアの方舟』論創社・RONSO fantasy collection(06)*『ノアの方舟』全7編。
『海に住む少女』光文社古典新訳文庫(06)*『海に住む少女』全8編+『ノアの箱舟』より2編。
言わずもがなと思いますが、『沖の小娘』=『沖に住む少女』=『沖の少女』=『海の上の少女』=『海に住む少女』、『宇宙の発足』=『世界の最初の歩み』、『ノアの方舟』=『ノアの箱舟』です。
以下に参考書誌を――
『シュペルヴィエル詩抄』版画荘(36)
日本で最初のシュペルヴィエルの訳書です。詩60編とコント4編が収録されているとのこと。この4編は、『ノアの方舟』第一書房(39)に「附録」として収録された作品(『沖の小娘』より4編)と同一のようです。(現物未確認)
『シュペルヴィエル詩集』彌生書房・世界の詩(72)
巻末に「散文詩」として7編のコントが収録されています(『善意爆弾』全5編+『宇宙の発足』より2編)。
私が把握しているのはこの2冊だけですが、ほかにもコントが収録されている詩集があるかもしれません。
『堀口大學訳短篇シリーズ 沖の小娘』草原社・草原叢書(82)
収録されているのは表題作のみ。〈堀口大學訳短篇シリーズ〉は150部発行の限定版で、とんでもない古書価で売られています。もちろん私は所有していませんし、現物を見たこともありません。
『堀口大學訳短篇シリーズ ヴィオロン声の少女』草原社・草原叢書(83)
表題作と「少女」を収録。上と同様で、これも持っていません。
〈堀口大學訳短篇シリーズ〉全10冊の普及版と言えるのが以下の3冊です。〈堀口大學訳短篇シリーズ〉は1冊に1編か2編収録のようですが、こちらは1冊に4編あるいは5編が収録されています。
『堀口大學訳短篇物語1 幼童殺戮』書肆山田(89)*4編収録。
『堀口大學訳短篇物語2 アムステルダムの水夫』書肆山田(89)*4編収録。
『堀口大學訳短篇物語3 聖母の曲芸師』書肆山田(89)*5編収録。
シュペルヴィエル作品は『幼童殺戮』に「ヴィオロン声の少女」「沖の小娘」、『聖母の曲芸師』に「少女」が収録されています。
『堀口大學全集 補巻 1 』小沢書店(84)/日本図書センター(01)
全集中には堀口大學の訳業をまとめた巻もあり、この補巻1には『ノアの方舟』も収録されています。未所有&現物未確認の本でして、きっちりと調査できなかったのですけれど、おそらく全7編が収録されていると思われます。
【追記】2月12日
『堀口大學全集 補巻 1 』の現物確認をしました。
『ノアの方舟』全7編に加えて、「附録(沖の小娘)」として、「沖の小娘」「或る競馬のつづき」「セエヌ河の名無し女」「ヴィオロン声の少女」も収録されています。第一書房版の「附録」と同一です。
シュペルヴィエルはフランスの詩人・小説家です。もちろん私の興味の対象は詩ではなく、小説でして……。
シュペルヴィエルのコント(=短編)を読むのは実に久しぶりなんですが、いいなあと再認識。まさに幻想コントの傑作群ですね。シュペルヴィエルのコントのほとんどは極めて短く、ショートショートと言ってもいいと思います。いい機会なので、シュペルヴィエルの著作を細かく調査したり、未所有本を買ったり……。
ということで、今日はシュペルヴィエルの短編集リストを掲載します。
シュペルヴィエルの翻訳本は同タイトルでも収録作品が違っていることが多いので、1冊ずつ発行年順に並べ、それぞれの収録作品を簡単に記しました。
『ノアの方舟』第一書房(39)*『ノアの方舟』全7編+『沖の小娘』より4編。
シュペルヴィエル、こんな漢字で表記されています(→下の写真)。
『ノアの方舟』斎藤書店(46)*『ノアの方舟』全7編+『沖の小娘』より4編。
第一書房版(39)の再刊です。帯には「これは大人の讀む童話です。」とあります。
『ノアの方舟』ハヤカワ文庫NV(75)*『ノアの方舟』全7編+『沖に住む少女』全8編。
私が初めて買った(=読んだ)シュペルヴィエルの本です。35年前ですか~。
『ノアの方舟』青銅社(77)*『ノアの方舟』全7編。
『沖の小娘』青銅社(77)*『沖の小娘』全8編。
『沖の少女 シュペルヴィエル幻想短編集』教養文庫(90)*『沖の少女』全8編+「詩抄」。
『シュペルヴィエル抄』小沢書店(92)*『沖の小娘』全8編+『ノアの方舟』全7編+『善意爆弾』全5編+『宇宙の発足』より2編ほか。
詩も含め、堀口大學訳のシュペルヴィエル作品すべてが収録されています。
『海の上の少女 シュペルヴィエル短篇選』みすず書房・大人の本棚(04)*『海の上の少女』より5編+『ノアの方舟』より5編+『善意爆弾』より1編+『世界の最初の歩み』より9編。
『ノアの方舟』論創社・RONSO fantasy collection(06)*『ノアの方舟』全7編。
『海に住む少女』光文社古典新訳文庫(06)*『海に住む少女』全8編+『ノアの箱舟』より2編。
言わずもがなと思いますが、『沖の小娘』=『沖に住む少女』=『沖の少女』=『海の上の少女』=『海に住む少女』、『宇宙の発足』=『世界の最初の歩み』、『ノアの方舟』=『ノアの箱舟』です。
以下に参考書誌を――
『シュペルヴィエル詩抄』版画荘(36)
日本で最初のシュペルヴィエルの訳書です。詩60編とコント4編が収録されているとのこと。この4編は、『ノアの方舟』第一書房(39)に「附録」として収録された作品(『沖の小娘』より4編)と同一のようです。(現物未確認)
『シュペルヴィエル詩集』彌生書房・世界の詩(72)
巻末に「散文詩」として7編のコントが収録されています(『善意爆弾』全5編+『宇宙の発足』より2編)。
私が把握しているのはこの2冊だけですが、ほかにもコントが収録されている詩集があるかもしれません。
『堀口大學訳短篇シリーズ 沖の小娘』草原社・草原叢書(82)
収録されているのは表題作のみ。〈堀口大學訳短篇シリーズ〉は150部発行の限定版で、とんでもない古書価で売られています。もちろん私は所有していませんし、現物を見たこともありません。
『堀口大學訳短篇シリーズ ヴィオロン声の少女』草原社・草原叢書(83)
表題作と「少女」を収録。上と同様で、これも持っていません。
〈堀口大學訳短篇シリーズ〉全10冊の普及版と言えるのが以下の3冊です。〈堀口大學訳短篇シリーズ〉は1冊に1編か2編収録のようですが、こちらは1冊に4編あるいは5編が収録されています。
『堀口大學訳短篇物語1 幼童殺戮』書肆山田(89)*4編収録。
『堀口大學訳短篇物語2 アムステルダムの水夫』書肆山田(89)*4編収録。
『堀口大學訳短篇物語3 聖母の曲芸師』書肆山田(89)*5編収録。
シュペルヴィエル作品は『幼童殺戮』に「ヴィオロン声の少女」「沖の小娘」、『聖母の曲芸師』に「少女」が収録されています。
『堀口大學全集 補巻 1 』小沢書店(84)/日本図書センター(01)
全集中には堀口大學の訳業をまとめた巻もあり、この補巻1には『ノアの方舟』も収録されています。未所有&現物未確認の本でして、きっちりと調査できなかったのですけれど、おそらく全7編が収録されていると思われます。
【追記】2月12日
『堀口大學全集 補巻 1 』の現物確認をしました。
『ノアの方舟』全7編に加えて、「附録(沖の小娘)」として、「沖の小娘」「或る競馬のつづき」「セエヌ河の名無し女」「ヴィオロン声の少女」も収録されています。第一書房版の「附録」と同一です。
2010-01-31 09:09
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