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『こわがり屋』

 一昨日、ちらとお知らせしたネオ・ベムの新刊ができあがりました。こんなに早く完成するとは思っていませんでしたが、なんだかとんとん拍子に進んだのです。
◎ジェイ・ウィリアムズ/朝露薫訳『こわがり屋』ネオ・ベム/2015年6月11日発行
こわがり屋.jpg 背.jpg 500円玉.jpg
 前の記事に書きましたようにA7判(文庫本の半分)の平綴じ。試作版では本文70ページでしたが、完成版では74ページになりました。
 朝露薫というのは岡田正哉さんが翻訳をするときに使っていたペンネームです。これまでにも『エスペラントSF入門』「字宙塵」に朝露薫名義の翻訳を掲載しました。
 ちなみに、解説は森田裕さんにお願いしました。さすが森田さん、期待以上に素晴らしい解説を書いてくれました。書誌データは省きますが、58年前に書かれた小説を49年前に岡田さんが翻訳し、その解説を今年、森田さんが書いたわけです。気が遠くなりますね。
 いやあ、ファンジン作り、楽しいなあ。
 皆さま、今後ともよろしくお願いいたします。
コメント(9) 

コメント 9

広島保生

おおっ、これはすごい!
いつもながら、見事な出来栄えです。

これは販売もされるのでしょうか?
できましたら、読みたいのですが。
by 広島保生 (2015-06-11 21:19) 

高井 信

 嬉しいお言葉をありがとうございます。われながら、いい感じに仕上げられました。

>これは販売もされるのでしょうか?
 申しわけありませんが、ほかの発行物と同様、販売はいっさい考えていません。そもそも値段をつけられないですし。(原価を考えると高くは売れない。かと言って、手間を考えると安くは売りたくない)
by 高井 信 (2015-06-12 08:11) 

北原尚彦

 本日拝受しました。
 これは素晴らしいです!
 内容(森田裕氏に解説を依頼したことなど)、装丁デザイン(もどき装丁)、そして製本と、すべて最高です。
 わたしは小さい本好きなので、特にたまりません。
 目の前に置いて、にまにまとしております。
 それにしても岡田さん、本当にベムがお好きだったんですねえ。

 どうもありがとうございました。
by 北原尚彦 (2015-06-12 19:37) 

山本孝一

私も本日拝受いたしました。
今回もすばらしい出来映えです。
ちゃんと挿絵も入っていて、これも良い。
ジェイ・ウィリアムズって昔々のSFMに載っていた「てんとう虫作戦」の作者だったのですね。(読んだ覚えはありますがどんな話だったか忘れました)
そんな情報から、作品リスト一覧、さらに裏話まで満載の森田さんの解説が見事です。昨今のSFの文庫本の解説よりずっと面白いし話題も豊富。
届いたばかりでまだ本文は読んでいません。
これから読みます。ありがとうございました。
by 山本孝一 (2015-06-12 20:28) 

尾川 健

私も本日、拝受いたしました。
デザインも製本も素敵です。
朝露薫という筆名もまた素敵です。
朝露を輝くではなく薫るとしたところにときめきます。
さっそくパラフィン紙をまきました。
これから読ませていただきます。
ありがとうございました!
by 尾川 健 (2015-06-12 23:01) 

高井 信

 皆さん。
 喜んでいただき、嬉しいです。今回、私としても会心の出来。
 装幀だけではなく、ぜひ中身もお楽しみください。古き良きSFの世界が展開されています。
by 高井 信 (2015-06-12 23:05) 

山本孝一

「こわがり屋」、読ませてもらいました。
懐かしい香りのSFです。
挿絵はケリー・フリースでしょうか。良いタッチです。
1930年代~40年代のベムは悪役、
1950年代のベムは善き存在、
1960年代はベムに対して人間が悪役、
1970年代以降はベムは姿を消していった…そんな傾向かなぁ。
なんだかプロレスの外人レスラーみたいです。
初期のプロレス界では外人レスラーといえば悪役でしたが、
やがて日本陣営に入ったり日本人レスラーとタッグを組みはじめ、
次には日本人の悪役(たとえば上田馬之助)が外人を襲いますが、
それが今では外人レスラーという位置づけすらなくなりました。
「ベム」に「外人レスラー」、どちらも懐かしい響きですねぇ。
by 山本孝一 (2015-06-13 15:27) 

大熊宏俊

「こわがり屋」拝読しました。ああとてもよかったです。60年代はこんな感じのおっとりした端正な翻訳SFが大いに掲載されていたんでしょうね(大家も含めて)。いつからかあまり見なくなりました。読者の閾値が上がってしまって、ひねくれていたり複雑だったりしないと「たよりなく」感じてしまうのかも。昨今、ミステリでも殺人の数が少ないともっと増やせと言われると聞いたことがありますが、同様の現象でしょうか。たまにはこういうの読みたくなります。岡田さんにはまだいろいろあるんでしょうか? 専門誌ではムリでしょうから、高井さんの「発掘」に期待したいです。
by 大熊宏俊 (2015-06-13 21:18) 

高井 信

 感想をありがとうございます。気に入っていただき、嬉しいです。
 山本さん。
 ええ、ケリー・フリースです。目次のページに書いてありますよ(笑)。フリース、いいですよね。
 大熊さん。
 1957年に発表。翻訳が掲載されたのは1966年です。
 60年代は、私はリアルタイムでは楽しめませんでした。その点、残念です。
>岡田さんにはまだいろいろあるんでしょうか?
 翻訳は打ち止めではないかと思います。残るは「宇宙生物分類学」と恐竜関係でしょうか。まあ、ぼちぼちと。

 
by 高井 信 (2015-06-13 23:59) 

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