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『5分後に意外な結末①赤い悪夢』ほか

 新刊を買いました。
◎ 穂村弘 『いじわるな天使』アスペクト文庫(13)
『いじわるな天使から聞いた不思議な話』大和書房(94)の改題再刊『いじわるな天使』アスペクト(05)の文庫化。単行本の書影はここに。
◎『5分後に意外な結末①赤い悪夢』学研(13)
 ショートショート・アンソロジー、なのですが……。
>本書には、オリジナル作品のほか、
>日本や世界の小話、都市伝説や、
>名作小説、古典落語などを翻案した作品を収録しています。
>(クレジット表記のないものは、特定の作者が存在しないものです)。
>また、名作小説は、原典を忠実に翻訳したものではなく、
>短い時間に読み切れるようにアレンジを加え、
>翻案した内容になっております。
 とあり、その企画自体は悪くないと思います。しかし!
 収録されている30編すべてに「翻案」と書かれています。つまり、オリジナルは1編もないということですね。この時点で、?となります。さらに、翻案となれば原典を表記するのは当然と思いますが、ほとんどの作品には原典が書かれていなくて、????
「クレジット表記のないものは、特定の作者が存在しないもの」?
 ふむ、なるほど。では、「箱のボタン」も「特定の作者が存在しない」とおっしゃる? これを盗作と言うのです。(タイトルを見た瞬間、ある作品が思い浮かんで、とりあえずこれだけ読んでみたのです。もちろん当たっていましたが、原典は書かれておらず……)
◎桂千穂『カルトムービー 本当に面白い 日本映画1945→1980』メディアックス(13)
 目次をざーっと眺め――
 うわあ、観たことのない映画、いーっぱい。タイトルを聞いたこともない映画も多いなあ。
 全154本のうち、私が観たことのあるのは20本ほどでした。
 この本を参考に、がんがん観たいと思います。
いじわるな天使.jpg 5分後に意外な結末1.jpg カルトムービー.jpg
 古本も買いましたが、『5分後に意外な結末①赤い悪夢』で(精神的に)疲れてしまいましたので、今回はここまで。古本に関しては、またあとで気が向いたら。

【追記】
『5分後に意外な結末①赤い悪夢』の補足として――
 原作が明記されている作品を抜き出し、作者の歿年を添えてみます。
 サキ「開いた窓」1916年歿
 W・W・ジェイコブズ(原作名が抜けていますが、「猿の手」)1943年歿
 A・ビアス「アウル・クリーク橋でのできごと」歿年不詳(1914年ごろ?)
 サキ「アン夫人の沈黙」
 本文にも書きましたが、収録されている30編すべてが翻案とされています。うち原作が明記されているのは上記4編だけです。作者の歿年を見ると、裏が見えてくるような気がします。
 ついでに書いておくと、リチャード・マシスンは今年歿です。

【追記】2014年5月18日
『5分後に意外な結末』の顚末はここにまとめてあります。
コメント(1) 

コメント 1

hina

二巻の解説もお願いします。 
by hina (2017-05-11 21:52) 

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