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『この本読んだ? おぼえてる? 2』

 本日、近所のブックオフにて。
◎あかぎかんこ『この本読んだ? おぼえてる? 2 教科書で習ったお話編』フェリシモ出版(01)
この本読んだ?おぼえてる?2.jpg 子どものころに教科書で読んで、なぜか忘れられない話。しかし、作品名も作者も思い出せない……。
 そんな作品を“こどもの本の探偵”あかぎかんこが探し出します。
 私がこの本を手に取ったのは、もしや? と思ったからです。
 目次を見ますと――おお、ありましたありました。80ページ「珍しいSF作品」として、星新一「おみやげ」、小松左京「宇宙人の宿題」(なぜか漢字)が採り上げられています。
 実際の掲載ページの画像もあり――ほお、こういう誌面構成ですか。
 もちろん作品自体は文庫本などで容易に読めるわけですが、教科書を目にする機会は極めて少ないですから、なんだか嬉しいですね。イラストも見られますし。
おみやげ.jpg 宇宙人の宿題.jpg
 それはいいのですが、「珍しいSF作品」の冒頭に――
>教科書にSFが載ることは滅多にないと思いますが、それはおそらくSFというジャンルに
>短編が少ない、それと多分に批判精神を持っている……からじゃないのかな、と私は
>思っています。
 SFに短編が少ない? ほんと?
 まあ、このとき以来、あかぎかんこ(赤木かん子)の書くことには眉唾なのですが。

 手塚治虫のエッセイ「アニメーションとわたし」(この記事参照)も採り上げられています。へえ、これは書き下ろしだったのですか。
コメント(6) 

コメント 6

山本孝一

SFに短編が少ないって!
信じられない発言です。
どこから「SFというジャンルに短編が少ない」と思われたのでしょう。
出来の良い短編SFが山のようにあるのに。
私はSFの面白さと醍醐味は短篇にあり、
SFは短篇に限るとおもっています。

うちの子供が使ってたいた国語の教科書には星さんの「おみやげ」が載ってました。
この教科書は捨てずに残してあります。
by 山本孝一 (2013-12-04 22:09) 

高井 信

>SFは短篇に限る
 そこまで言うと言い過ぎでしょうけど、短編にSFの大きな魅力があることは間違いないと思います。長編になると、冒険小説の要素が強くなるケースが多いですし。
 そもそも「SFというジャンルに短編が少ない」なんて言われたら、おもにSFの短編やショートショートを書いてきた人間の立つ瀬がない(笑)。
by 高井 信 (2013-12-04 23:07) 

雫石鉄也

>SFは短篇に限るとおもっています

半分だけ山本さんに賛成です。
確かにSFの粋、SFのコンセプトを凝縮して、蒸留して、煮つめて、結晶だけにすれば、それは必然的に短編という表現形式に行かざるをえないでしょう。しかし、それにこだわってしまっては、私の大嫌いなかっての「にゅーうぇーぶ」になってしまいます。そうなると、そこにはSFの「結晶」だけが、ごろんとそこに転がっていて、それは小説でもなんでもありません。私は極端な「にゅーうぇーぶ」は小説ではないと心得ます。
SFはまず、小説であるべきと思ってます。と、なるとより良き小説たらんとするのならば、短編だけでは片手落ちで、ある程度の分量も必要になる場合もあるでしょう。
by 雫石鉄也 (2013-12-05 10:58) 

高井 信

>SFはまず、小説であるべきと思ってます。と、なるとより良き小説たらんとするのならば、短編だけでは片手落ちで、ある程度の分量も必要になる場合もあるでしょう。
 ごもっとも。というか、当たり前ですね(笑)。
「SFに短編が少ない」は事実誤認ですから問題ですが、「SFは短編に限る」は個人の嗜好の問題ですから、まあ、それもありかなと思います。
 とはいえ山本さん、長編SFも好きなんですよね(笑)。
by 高井 信 (2013-12-05 11:41) 

山本孝一

>とはいえ山本さん、長編SFも好きなんですよね(笑)。
はい、そのとおりです。
SFを読み始めたころ、夢中になったのは短篇でありショートショートでしたのでそれが、その楽しかった感覚が今も残っているのてしょうね。
その頃に感じた、いわゆるSFのセンス・オブ・ワンダーをまた体験したいと短編SFを読んでいるのかもしれません。
by 山本孝一 (2013-12-06 08:34) 

高井 信

 私はE・R・バローズでSFに目覚め、スペースオペラやヒロイックファンタジーを読みまくっているうちにSFファンになった人間ですから、最初は長編SFばっかり。短編SFを読むようになるのはだいぶあとです。長編SFとは大きく違う世界が広がっていて、しかもこちらも魅力的で、ますますSFに傾倒していったことを思い出します。
 たとえばフレドリック・ブラウンにしても、初体験は『73光年の妖怪』で、短編やショートショートを読むのは1年くらいあとだったと思います。
 さらに言いますと、日本のSFを読むのは、そのあとです。中学2年になるまで、日本人がSFを書いているなんて知らなかったりして(笑)。←ほんとです。
by 高井 信 (2013-12-06 18:02) 

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