アルベルト・モラヴィア

　一昨日、古本屋でアルベルト・モラヴィア『苦い蜜月 短篇集〈Ⅰ〉』ハヤカワ文庫ＮＶ（85）を買いました。「モラヴィア傑作選（全10巻）」の第8巻です。
「モラヴィア傑作選」は全巻を揃えようと、だいぶ前から探しているのですが、難航しています。たまに見かけても、ミョーなプレミア価格がついていることが多くて……。今回の『苦い蜜月』で、ようやく7冊目です。
①『無関心な人びと』
②『深層生活』
③『孤独な青年』
④『女性諸君！』
⑤『潰えた野心［上］』
⑥『潰えた野心［下］』
⑦『一九三四年』
⑧『苦い蜜月 短篇集〈Ⅰ〉』
⑨『海へ帰る 短篇集〈Ⅱ〉』
⑩『仮装舞踏会』
　　
　　
　未入手なのは書影をアップしていない3冊――『孤独な青年』『潰えた野心［上下］』です。もっとも、『孤独な青年』は角川文庫版（70）を持っていますし、『潰えた野心』は見たことないけど上下巻ということは長くて、たぶん読まないだろうし……と考えると、短編集が揃ったところで満足すべきかもしれません。実際、あとの3冊はどうでもいいかなという気持ちになっています。
　モラヴィアはショートショートの見地からも重要な作家で、以下の本をリストアップしています。

『ローマの物語』白水社・新しい世界の短編(67)＊抄訳。／『ローマ物語Ⅰ』『ローマ物語Ⅱ』集英社文庫(80)＊２分冊、全訳。
　　
『パラダイス』角川書店・海外純文学シリーズ(72)
『ロボット』白水社・新しい世界の文学(75)＊抄訳。／『海辺のあいびき　モラヴィア短篇集―1―』角川文庫(76)＊全訳。
　　
『ぼくの世界　モラヴィア短篇集―2―』角川文庫(77)
『女性諸君！』早川書房(82)／ハヤカワ文庫ＮＶ(84)＊「モラヴィア傑作選」の1冊。書影は上に。
『眠くて死にそうな勇敢な消防士―モラヴィア動物寓話集―』早川書房(84)
　　
『黒マントの女』集英社(85)／集英社文庫(88)
『金曜日の別荘』文藝春秋(92)
　　

コメント 2

「ロボット」は、筒井さんが奇想天外の連載書評で紹介されていたのが強く記憶に残っています。そのわりに実際読んだのは遅かったのですが、さすがに慧眼でとても面白かったです。モラヴィアの長編はバカ長くて食指が伸びませんが、短編集はまた読んでみたくなりました。どうせ古本屋めぐりでなので、見つけるのはなかなか困難かもしれませんが。
by 大熊宏俊 (2013-01-25 21:45) 

「奇想天外」誌の筒井さん、そして星さんの書評は、最高の読書案内でしたよね。
＞短編集はまた読んでみたくなりました。どうせ古本屋めぐりでなので、見つけるのはなかなか困難かもしれませんが。
　確かに。ここまで集めるのに、私もけっこう時間がかかりました。こういう時代ですから、お金を出せば簡単に買えますけれど、そういうことはしたくない（笑）。
by 高井　信 (2013-01-25 23:55)