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『怪奇植物トリフィドの侵略』など

 この記事の最後にちらと書きましたが、昨日は古本にまみれていました。買った本のうちから、何冊か紹介します。こういう記事を最も楽しみにしている読者、けっこう多いのでは?

◎望月三起也『ワイルド7 野生の7人編』ぶんか社(12)
 昨年8月17日、このマンガの実写版映画を観ました。「野生の7人編」はマンガの第1作。全巻を読む気はありませんが、最初のエピソードだけでも読み返してみたいなと思っていたのでした。
◎斎藤栄『犯人を捜せ あなたが推理する本』ベストブック社・Big Bird Novels(77)
 今月5日にアンソロジーの調査をしたBig Bird Novelsの1冊。いわゆる推理クイズ集です。こういった本もショートショートの資料として、目につけば買うようにしています。古本屋の棚で目にし、「へえ、こんな本があるのか」と買ったんですが、帰宅して確認したら、家の本棚に同じ本が……。まあ、新しく買ったほうが状態がいいので、よしとしましょう。この程度の失敗には慣れています(苦笑)。
◎藤本泉『地図にない谷』サンポウ・ノベルス(74)
 同じく今月5日、SF短編を簡単に調査した藤本泉の長編です。この作家の長編は読んだことがなく、ちょっぴり気になっていたのでした。
◎「増刊笑の泉 社交のテキスト 実用小ばなし1000集 ビジネスマンハンドブック」1964年6月号/一水社
 タイトルそのまんま、小咄がどっさり収録された雑誌です。ところどころに掲載されているヒトコママンガも彩りを添えています。コラムも充実。田辺貞之助「小話礼賛」、玉川一郎「翻訳小話四十年」、三遊亭笑三「人を笑わせる急所」、伊達瓶九「いかにすればコントが生れるか?」。ことに玉川一郎のコラムはショートショート研究の貴重な資料となりそうです。おそらく、昨日一番の収穫。
ワイルド7.jpg 犯人を捜せ.jpg 地図にない谷.jpg 増刊笑の泉.jpg
◎ジョン・ウィンダム『怪奇植物トリフィドの侵略』あかね書房・少年少女世界SF文学全集(73)
 このブログでも何度か(こことかこことかこことか)書いていますように、とにかく私は『トリフィド時代』が大好き! この本はその子ども向け翻訳です。函欠につき格安。喜んで買いました。
怪奇植物トリフィドの侵略.jpg 無性に懐かしく、昨日買った本のうち最初に読むのはこの本にしました。
 創元推理文庫の『トリフィド時代』を読んだのは確か中学1年のときです。ハヤカワSFシリーズの『トリフィドの日』を読んだのは、定かではないけれど、たぶん高校生のときと思います。以来、読み返していませんから、ほぼ40年ぶり!
 いやあ、やっぱり抜群に面白いな、トリフィド。大人向けの完訳だろうと子ども向けの抄訳だろうと、そんなことは関係なし。――SFに目覚めたばかりの中学時代に戻ったような、わくわくする思いを抱きながら、先ほど読み終えました。
 物語とは関係ないのですが、「めくら」という言葉が頻出するのは気になりましたねえ。人類のほとんどが盲目となった世界での話ですから、いわば当然なのですけれど……。創元推理文庫の『トリフィド時代』を確認してみたら、やはり「めくら」が使われています。
『トリフィド時代』は現在も増刷され、流通しているんですよね。うちの本で「めくら」と書かれている箇所はどうなっているのかしらん。どこかで新しく発行された『トリフィド時代』を目にしたら、確認したいと思います。
コメント(2) 

コメント 2

清水孝俊

あっ、小3のときに読んだトリフィドは、
間違いなくこれです! 再会に感激!
完訳の新版も読んでみます! 
by 清水孝俊 (2013-09-15 22:08) 

高井 信

 小学3年生でトリフィドに出会ったとは羨ましい。
 私は――記事本文では「確か中学1年のとき」と書いていますが、最近、『トリフィド時代』を採り上げた読書感想文が見つかり、それは中学3年のときのものでした。
 おそらく、中学1年で初読、中学3年で再読し、読書感想文を書いたのだろうと思いますが、自分の記憶に自信がなくなっています。
by 高井 信 (2013-09-16 08:39) 

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