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『筒井漫画涜本ふたたび』

『筒井漫画涜本ふたたび』実業之日本社(10)を少しずつ読んでいます。筒井康隆の小説をマンガ化したアンソロジーで、1995年刊『筒井漫画涜本』に続く第2弾です。ショートショートを原作とするマンガも多数収録されています。
筒井漫画涜本.jpg 筒井漫画涜本ふたたび.jpg
 もちろん原作はすべて読んでいて、それを反芻するような感覚が楽しいですね。それぞれのマンガ家の味も出ていますから、それも魅力です。
 感慨深いのは、とり・みき「わが良き狼」です。実は私の筒井康隆初体験は、この作品なんですよ。中学生のとき、「SFマガジン」のバックナンバーで読み、「うわあ、面白い。もっと読みたい」と、筒井康隆の著作を求めて書店に走ったことを覚えています。
 それと――
 名古屋は大須演芸場の芸人でもある雷門獅篭の参加も嬉しいです。
 大須演芸場は名古屋で唯一の寄席でして、地元では有名な存在です。私と大須演芸場の付き合いはけっこう古くて、20年以上にはなりますね。
 そもそものきっかけは伊東かおるさんでした。やはり大須演芸場の芸人です。
名全広会員証.jpg 伊東さんは「名古屋弁を全国に広める会(名全広)」の会長でして、舞台でも名古屋弁をネタにした漫談を披露していました。詳しい経緯は忘れましたが、私の長編『名古屋1997』トクマノベルズ・ミオ(87)をネタに盛り込むこともあり、それが縁で親しくなったのです。(「名全広」の会員証がありますので、アップしておきます。テレフォン・カードというのが時代を感じさせます)
名古屋弁笑劇場.jpg 右の写真は、伊東さんが日本ビクターから出されたカセットテープ『名古屋弁笑劇場 ワイド版』です。その表紙にいただいたサインには「2.2.14」の日付があります。ちょうど20年前のバレンタインデーですね。私、バレンタインデーに伊東さんと会っていたようです(笑)。
 席亭の足立秀夫さんとも親しくなりました。足立さんは演芸界の生き字引みたいな人で、今や大御所の芸人さんたちの若かりしころの話(たいていは、やんちゃなエピソード)の楽しいこと。「さんまはよ~」とか、名古屋弁で話し出したら、もう止まりません(笑)。
え~泣き笑いを一席….jpg 足立さんは『え~泣き笑いを一席… 大須演芸場涙の20年』郷土出版社(93)という本を出されています。面白いですよ。
 私と同い年だったタクマさんとも、よく話しましたね。今では年賀状の付き合いだけになっていますが、また会いたいものです。
 ――と、昔話が長くなりました。
 3年前に名古屋に戻ってきたとき、久しぶりに大須演芸場に遊びに行きました。芸人さんたちの顔ぶれはがらっと変わっていましたが、足立さんは昔のまんま、笑顔で迎えてくれました。
名古屋式。.jpg そこで紹介されたのが――ようやく本筋に戻りました――雷門獅篭さんなのでした。落語家でありながらマンガも描かれているといいます。へえ~と興味を持ち、たまたま目にした『名古屋式。』マガジンハウス(05)を読みました。東京から名古屋に移住した獅篭さんが体験したカルチャーショックを綴ったエッセイ集ですが、4コママンガもふんだんに掲載されています。これも楽しい本でしたねえ。
 以来、久びさに獅篭さんのマンガに再会したのでした。こういうのって、ミョーに嬉しいのです。

 記事タイトル『筒井漫画涜本ふたたび』とは関係のないことばかりで……。毎度のことながら、申しわけありません。
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