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ハヤカワJA文庫→ハヤカワ文庫JA

 SFファンにはお馴染みの「ハヤカワ文庫JA」、古くからのSFファンなら刊行当初は「ハヤカワJA文庫」という名称だったことはご存じでしょう。ちょっとしたきっかけで、いつ改称されたのか気になりました。
 書棚を眺めて、そのあたりの本を取り出します。
ハヤカワ文庫JA.jpg
 うひゃ。肝心なところが抜けてる!
 JA28は何かと調べてみましたら、光瀬龍『カナン五一〇〇年』でした。「ハヤカワ文庫JA」になったのは、この本からなのでしょうか。あるいは『SFの夜』からなのでしょうか。どっちだ?
 さらに調べてみますと、「ハヤカワ文庫SFの歴史 Ⅰ期(七〇年八月~七五年七月)1番~167番まで」に――
> 本文庫に続いて早川書房は、七二年一月に「ハヤカワNV文庫」七三年三月に「ハヤカワJA文庫」を刊行してきたが、七四年三月末より三種の文庫をすべて「ハヤカワ文庫」という呼称に統一、「ハヤカワSF文庫」は138番『人狼地獄篇』より「ハヤカワ文庫SF」と新たな呼称で呼ばれることになる。
 とあるのを発見しました。
 で、『カナン五一〇〇年』の発行日を調べますと、1974年4月15日。前後の本をまとめると、以下のようになります。
 JA27『ある生き物の記録』1974年3月15日発行/ハヤカワJA文庫
 JA28『カナン五一〇〇年』1974年4月15日発行
 JA29『SFの夜』1974年5月15日発行/ハヤカワ文庫JA
 現物を確認するまで確かなことは言えませんけれど、『カナン五一〇〇年』が最初の「ハヤカワ文庫JA」と見て、まず間違いないでしょうね。
 実を申せばこの件、以前から気になっていました。いま、すっきりした気分です。

 ハヤカワ文庫JAの光瀬龍、所有しているのは以下です。かなり抜けていますが、単行本を持っているケースも多く、これは仕方がないでしょう。
ハヤカワ文庫JA(光瀬龍).jpg
コメント(2) 

コメント 2

日下三蔵

mixiのメッセージで画像をお送りしましたが、やはり『カナン五一〇〇年』が最初の「ハヤカワ文庫JA」でした! この情報は眉村さんの解説にも書かせていただきました。ありがとうございます~。
by 日下三蔵 (2017-11-22 09:14) 

高井 信

 ありがとうございます。ミクシィの画像も確認いたしました。こういうのが判明するのって、なんだか嬉しいですよね。今後ともよろしくお願いいたします。
by 高井 信 (2017-11-22 09:24) 

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