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『世界のジョーク集』など

 容易に目にしそうなのに、なかなか見ない古本があります。たとえば今回買ったラリー・ワイルド『世界のジョーク集② バージンと色魔のジョーク集』光文社文庫(86)も、そんな1冊です。
 何年か前に『世界のジョーク集① 男と女のジョーク集』光文社文庫(85)を見かけ、迷わず購入。ほどなくして『世界のジョーク集③ 犬と猫のジョーク集』光文社文庫(86)を発見、購入。抜けている第2集もすぐに買えると思っていましたが、それが意外に見かけず、ようやく見つけた次第です。
 このジョーク集を求めたのは、訳者が浅倉久志(1、2巻)、鎌田三平(3巻)ということもありますが、それよりも装幀や本文に施された趣向が気に入ったからです。
 ともあれ、カバー(表裏)をご覧ください。
世界のジョーク集1.jpg
世界のジョーク集2.jpg
世界のジョーク集3.jpg
 ご覧になればおわかりのように、裏表紙が上下逆になっています。
 第1集では、前半が「男のジョーク集」、後半が「女のジョーク集」(本文は上下逆に印刷)になっています。
 第2集では、前半が「バージンのジョーク集」、後半が「色魔のジョーク集」(本文は上下逆に印刷)になっています。
 第3集では、前半が「犬のジョーク集」、後半が「猫のジョーク集」(本文は上下逆に印刷)になっています。
 もうおわかりでしょう。――そうなんです。後半は本の上下を引っ繰り返して、最終ページから読むという趣向が施されているのです。面白いですねえ。
 翻訳者の顔ぶれから、これは某SF叢書(洋書)が念頭にあったのではないかと推測するのですが……。

 ほかに、「BOOKMAN」16号(86)も買いました。特集:SF珍本ベストテン―幻の名作・噂の怪作。
 これ、前から気になっていて、機会があれば読みたいと思っていたのですよね。
 さっそく巻頭の「座談会 第一部―日本編―」を読みました。出席者は橫田順彌、鏡明、會津信吾で、テーマはSFのレア本です。この雑誌が発行された1986年といえば、私がSFコレクターを廃業したころです。SFのコレクターズ・アイテムやレア本については、蔵書はかなり処分していたものの、知識はそこそこ持っていました。
 そういう人間から見たら、面白い面白い。当時、まだコレクターを廃業していなかったら、すぐに買ったでしょうし、読んで狂喜したに違いありません。「座談会 第二部―洋書編―」も非常に面白く、大満足しました。
BOOKMAN16.jpg 鈴狐騒動変化城.jpg
 怪作といえば、古本ではありませんが、昨日、田中哲弥さんに送っていただいた新著『鈴狐騒動変化城』福音館(14)も相当なものではないかと思います。まだ読んでないんですけれど、装幀を見るだけでも充分に怪作と言えるでしょう。
 帯に巨大な「むははははは!」(笑)。
コメント(4) 

コメント 4

高井 信

 ちょっと気になって調べてみたら――わっ、『世界のジョーク集』はほかにも2冊出ているのですね。気長に探索します。」
by 高井 信 (2014-10-12 22:02) 

高井 信

 その2冊のタイトルは『ロシアより笑いをこめて』と『ゴルフ・ジョーク集』。どちらもちょくちょく目にしているような気がします。特に『ゴルフ・ジョーク集』。
 背に「世界のジョーク集」と書かれておらず、それでスルーしているような……。
by 高井 信 (2014-10-13 08:37) 

高井 信

 ネットでカバー画像(裏表)を探しましたら、ありました。>『ロシアより笑いをこめて』
http://kyukyo-do.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/jb23-8ae7.html
 裏表紙が上下逆にはなっていません。残念。『ゴルフ・ジョーク集』もおそらく。
 この画像が掲載されているブログを少しだけ読ませてもらいました。ジョーク本が大量に、書影付きで紹介されています。
 書影を眺めるのって、どうしてこんなに楽しいんでしょう(嬉)。
by 高井 信 (2014-10-15 16:52) 

高井 信

> 背に「世界のジョーク集」と書かれておらず、それでスルーしているような……。
 どちらも背に「世界のジョーク集」と書かれていました。私の勘違いだったようです。
by 高井 信 (2017-08-26 22:33) 

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