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『SF狂言 狐と宇宙人』

 山本孝一さんに小松左京・作『SF狂言 狐と宇宙人』の録画されたDVDを送っていただきました(KBS京都/今年の元日に放送)。ショートショート「キツネと宇宙人」(『宇宙人のしゅくだい』に収録。書影はここに)を骨子に、小松左京自らが狂言の台本として書き下ろしたものです。
 先ほど観終わりまして――
 いやあ、面白かった~。満足~。
SFアドベンチャー.jpg 狐と宇宙人.jpg
 この台本は、「SFアドベンチャー」1979年夏季号に掲載されたのち、小松左京戯曲集『狐と宇宙人』徳間書店(90)に収録されました。さっそく書棚から取り出し、ざっくりとですが、公演との差異をチェック。――なるほど、今回の公演は原作にかなり忠実なんですね。
 単行本は活字だけですが、「SFアドベンチャー」誌には舞台の写真が数葉掲載され、また小松左京の解説、高千穂遙の公演レポートもあります。1979年の夏って、私が作家デビューする直前です。当時(30年以上前!)のSF界を思い出し、懐かしく思いました。
 山本さん、ありがとうございました。
コメント(2) 

コメント 2

山本孝一

『狐と宇宙人』の原作を「きつね」を読んだのは、小松さんのショートショート集「ある生き物の記録」(ハヤカワSFシリーズ)です。余談ですがこのショートショート集は良い本ですね。「日本沈没」の後日譚もあり、この話には妙に感動しました。
「きつね」が狂言に書き直され、上演されたことは知っていたのですが、それを見たのはこれが初めてです。
わかりやすいし面白いです。悪い宇宙人は、昔からなぜかオリオン星系ですね。
でも、この番組では作が小松左京さんだということを一言も言っていない。これはアカンでしょう。
劇中で宇宙人が落とされる池が「みぞろが池」という名になってますが、これは深い池という程度の一般名詞でしょうか。固有名詞だとしたら、京都の北部(うちのそばですが)に深泥池(「みどろがいけ」とも「みぞろがいけ」とも呼ばれています)という池があり、近くには「きつね坂」という坂道もあります。
まさかここが舞台じゃないだろうなぁと思いつつ見ておりました。

by 山本孝一 (2013-01-24 09:01) 

高井 信

 ほんと、楽しく観ました。録画していただき、ありがとうございます。

『ある生き物の記録』に収録されている「きつね」は、似てはいますけれど、この狂言の原作ではありません。記事にも書きましたように、原作は「キツネと宇宙人」です。

>でも、この番組では作が小松左京さんだということを一言も言っていない。これはアカンでしょう。
 同感。いい悪いよりも、まずいでしょう、これは。
by 高井 信 (2013-01-24 11:23) 

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