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『フューチャーメン出動せよ!』

 先日、「キャプテンフューチャーコン2010(+星涯の会2010)」のことを書きました。(今月19日、新宿にて開催)
 実は、このイベントを主催するSFファングループ〈宇宙軍〉で中心となっている井上博明さんとは旧知の仲です。――といっても、若いころ(20代前半)に遊んでいただけで、その後ずーっとご無沙汰していましたが。
 一昨年の「野田昌宏さんを偲ぶ会」会場で、たぶん27~28年ぶりに再会。「やあやあ、久しぶり」と歓談しました。いやあ、昔の仲間というのは、いいものですね。

 その井上さんから「キャプテンフューチャーコン2010」に関し、おっ! という情報をいただきましたので、ご紹介します。
 まずは、イベント当日、会場で配付される冊子です。
 タイトルは『フューチャーメン出動せよ!』――ハヤカワ文庫SFを模した体裁(当然、文庫サイズ)で、120ページ。表紙は水野良太郎! 野田昌宏さんが〈キャプテン・フューチャー・シリーズ〉について書いたエッセイをまとめたものです。
〈宇宙軍〉サイトに表紙と目次が掲載されていますので、ここに転載します。

〈キャプテン・フューチャー〉シリーズ紹介・解説記事
フューチャーメン出動せよ!.jpg 「SF英雄群像」 フューチャー・メン出動
 ハヤカワSFシリーズ「太陽系七つの秘宝」
  ハミルトンとキャプテン・フューチャー・シリーズ
 ハヤカワSFシリーズ「時のロストワールド」
  スペース・オペラの時代
 「宇宙FBI」まえがき
  ★読者のみなさんへ
  「宇宙FBI」について(解説)
 「スペース・オペラ名作選〈Ⅰ〉太陽系無宿」
  〈特別取材〉スペース・オペラの主人公達を訪ねて
 「アニメージュ」 『キャプテン・フューチャー』について
 日本で一番くわしい人の一番くわしい話。翻訳者・野田昌宏氏にインタビュー
 「キャプテン・フューチャー①恐怖の宇宙帝王」
  《解説――『キャプテン・フューチャー』シリーズの出発》
 「キャプテン・フューチャー②時のロストワールド/謎の宇宙船強奪団」
  《解説――四十年前の原作と現代》
 「THE WORLD OF CAPTAIN FUTURE」 Message from Great Adomiral
 「キャプテン・フューチャー・ハンドブック」
  宇宙軍大元帥(野田昌宏)よりごあいさつ/イラストギャラリー
  Let's Read Captain Future さぁキャプテン・フューチャーを英語で読んでみよう
 「透明惑星危機一髪!」創立50周年記念復刊 新装版への訳者あとがき
 「NHK人間大学 宇宙を空想してきた人々」第7回
  SFの“市民権”獲得へ ~スペース・オペラからのテーク・オフ~
 「SFを極めろ! この50冊」 時のロスト・ワールド The Lost World of Time
   これぞスペース・オペラの極めつき!
〈C.F.Con 1990〉レポート

 うはっ。これはすごいですねえ。イベントに参加すると、こんなのがもらえちゃいますか。
 井上さんからは、カバー全体の画像データも送っていただきました。〈宇宙軍〉サイトにアップされているのは表紙だけですが、袖も背も、ハヤカワ文庫SFそのものです。これはもう、ハヤカワ文庫SF〈キャプテン・フューチャー・シリーズ〉の別巻と言ってもいいですね。

 そして、これはまだ〈宇宙軍〉サイトにアップされていない情報です。
 野田昌宏さんの草稿ノートも会場で展示されるとのこと。表紙には「新CF用プロット覚エ書キ.1977・6・18」とあります。野田さんのオリジナル〈キャプテン・フューチャー・シリーズ〉長編『風前の灯! 冥王星ドーム都市』の草稿でしょうね。
『風前の灯! 冥王星ドーム都市』は「SFマガジン」302号(1983年7月臨時増刊号)の“キャプテン・フューチャー・ハンドブック”に一挙掲載されました。ノートの日付(1977・6・18)から、じっくりと構想されていたのだということがわかります。
 この長編は長らく「SFマガジン」に掲載されたきりでしたが、2008年、創元SF文庫に収録されました。私、歓喜しましたねえ。全国の〈キャプテン・フューチャー〉&野田ファンも同様だったと思います。
草稿ノート.JPG SFマガジン302号.jpg 風前の灯!冥王星ドーム都市.jpg
 イベント参加要綱は、こちらを。
 まだ定員には達していないとのことです。
コメント(8) 

コメント 8

高井 信

 山本孝一さんから、「コメントを投稿しても反映されない」とのことで、コメントの代理アップを頼まれました。
 以下です。
          *          *          *
おもしろい企画ですね。
私はお金がなくて参加できませんが、冊子は後日頒布してほしいものです。
聞くところによると、水野良太郎さんの原画の復刻の販売もあるとか。
アメリカのフロリダとドイツに、熱烈なキャプテン・フューチャーファンの友人がいますが、彼らに言ったら日本語は読めなくてもほしがるだろうなぁ。
年に1回ぐらい、東京創元社からキャプテン・フューチャーの画集はまだ出ないかと言うメールが来ます。
『風前の灯! 冥王星ドーム都市』は面白かった!
私は悪役のウル・クォルンが大好きでした。水野版では頭にターバンのようなものをまいた姿で、かつて新日本プロレスで暴れていた狂虎タイガー・ジェット・シンを連想して喜んでいたのですが、東京創元の鶴田版では全然違い、迫力もなにもありません。
水野さんのイラストは古めかしいという人がいるようですが、キャプテン・フューチャーは古めかしいから良いのです。
今風の斬新なデザインのコメット号なんて見たくありません !
by 高井 信 (2010-12-01 22:13) 

高井 信

>アメリカのフロリダとドイツに、熱烈なキャプテン・フューチャーファンの
>友人がいます
 すさまじい交友関係ですね。>山本さん
>キャプテン・フューチャーは古めかしいから良いのです。
 激しく同感します。今回の冊子の表紙、感涙ものですよね。
by 高井 信 (2010-12-01 22:17) 

大熊宏俊

鶴田絵は目が死んでますよね。近代的苦悩に悩んでいるようなカーティス・ニュートンなんか見たくない!(^^;
by 大熊宏俊 (2010-12-02 21:07) 

高井 信

 絵の良し悪しはよくわからないんですけれど、水野良太郎の描くキャプテン・フューチャーは好きでした。
 今回に記事を書くにあたって、ハヤカワ文庫版〈キャプテン・フューチャー〉の表紙をざっと眺めました。やっぱり、いいですね。私にとって、キャプテン・フューチャーのイメージは、水野良太郎です。
by 高井 信 (2010-12-03 08:31) 

雫石鉄也

昔のハヤカワ文庫で、漫画家が書いていたイラストはどれも良かったですね。
このキャプテン・フューチャーの水野良太郎もそうだし、
ドック・サベッジのバロン吉元、ジェイムスン教授の藤子不二雄も良かったですね。
by 雫石鉄也 (2010-12-03 09:54) 

高井 信

 あら。また懐かしいタイトルが……。
 特に〈ジェイムスン教授〉は、小説もイラストも大好きです。創元SF文庫で(未訳も含めた)完全版を出すという話がありましたが、どうなったんでしょうね。
by 高井 信 (2010-12-03 18:19) 

雫石鉄也

機会があれば小浜徹也さんに聞いておきます。
by 雫石鉄也 (2010-12-03 21:01) 

高井 信

 ありがとうございます。でも、雫石さんの手をわずらわせなくても。
 小浜さんとは会えば親しく話す間柄ですから、どうしても知りたければ、私が聞いちゃいます。
 私、学生時代には故・厚木淳さん(当時の編集長)に可愛がってもらっていましたし、東京創元社とは長い付き合いなんですよ。
by 高井 信 (2010-12-03 22:17) 

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