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世界大衆小説全集

 ここんところ、古本屋に足を運ぶ頻度が極端に減りました。私の探している本が売っていることは滅多になくて、もし売っていたとしても手の出る値段ではなく……という状態になってしまったのですね。
 今年にはいってからも、散歩がてら近所のブックオフは覗きましたけれど、いわゆる古本屋には一度も行かず。そういえば、名古屋唯一の古本街(鶴舞~上前津)にも半年近くご無沙汰しているような……。

 と書いたのは先月12日です。
 あれから1ヶ月あまり経ち、ようやく! 所用で出かけたついでに大幅に足を伸ばし、名古屋唯一の古本街に行きました。ただし、そんなに時間の余裕はなく、覗いたのは上前津周辺の3軒だけです(もう1軒あるんですが、日曜定休)。
 そこそこ買いましたけれど、ブログに書きたくなるような本は……。
 あ、そうだ。しょーもないなあと思いつつ、ついつい買ってしまった本を1冊、紹介しましょう。
◎H・C・アンデルセン『即興詩人』小山書店・世界大衆小説全集(56)
 私は若いころ、海外大衆小説の全集ものが好きで、あれこれ収集していました。東京創元社〈世界大ロマン全集(全65巻)〉とか改造社〈世界大衆文学全集(全80巻)〉とか小山書店〈世界大衆小説全集(全12巻)〉とか。
〈世界大ロマン全集〉は完集できましたが、〈世界大衆文学全集〉や〈世界大衆小説全集〉は途中で挫折。20代半ばにしてコレクターを廃業し、古本屋と疎遠になったため、長い間、そのまんまでした。半分くらいしか揃っていなかった〈世界大衆文学全集〉はともかく、〈世界大衆小説全集〉は全12冊のうち10冊まで収集。なんとなく気になっていましたね。
 ショートショートの資料を集めるために古本屋回りを再開。頭の片隅に、欠けている2冊のことはありました。全集の端本自体はまあまあ見かけますが、所有している巻が多く、たまに欠けている巻を目にしても、状態が悪かったりミョーに値段が高かったり。
 それでも未所有2冊のうち1冊は購入。最後に『即興詩人』が残っていたのでした。
 というわけで、40年近くかけて全巻が揃ったのですが、う~~む、別に嬉しくないなあ(笑)。
即興詩人.jpg 世界大衆小説全集.jpg
 新刊書店にも立ち寄りました。購入したのは1冊。
◎澁澤龍彦訳『幻想怪奇短篇集』河出文庫(13)
 前半は、青柳瑞穂との共訳『怪奇小説傑作集4』創元推理文庫(69)に収められた澁澤訳作品から8編をセレクト、後半はアンリ・トロワイヤの短編集『共同墓地 ふらんす怪談』の7編を全収録。
 もちろん『怪奇小説傑作集4』は持っています(ショートショートの視点からも重要なアンソロジーです)し、『ふらんす怪談』に至っては、この記事にも書きましたように、何種類も持っています。しかし、このタイトルで、この表紙デザイン。う~~~ん、手元に置いておきたくなりますねえ。ふう、困ったものです。
幻想怪奇短篇集.jpg 怪奇小説傑作集4.jpg
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