ユーモア・スケッチ
遅ればせながら、浅倉久志編『グラックの卵』国書刊行会・未来の文学(07)を買いました。ユーモアSFのアンソロジーです。
「この人が翻訳する作品なら、絶対に面白い」と盲目的に信用してしまう翻訳家が何人かいて、浅倉久志もその1人です。ことに短編SFは、浅倉久志の眼は私の嗜好にドンピシャ。
浅倉久志が編んだアンソロジーとなれば、もうほとんどハズレはないと言ってもいいでしょう。これまで本ブログでも、『救命艇の叛乱』文化出版局・Fiction now(75)や『世界ユーモアSF傑作選(全2巻)』講談社文庫(80)に触れたことがあります。どれも面白かったですねえ。ショートショートも収録されていて、ショートショート・ファンにとっても嬉しいアンソロジーです。
浅倉久志とユーモアSFと言えば、小松左京・石川喬司監修『SFファンタジア5 風刺編』学研(78)に掲載された「SFの笑いを演じる主役たち」「SF状況劇場(シチュエーション・コメディ)ご案内」「SFの論理的笑いとは?」を非常に楽しく読んだことを思い出します。浅倉久志がさまざまな作品例を挙げて、SFにおけるユーモアを論じた名エッセイです。エッセイ集『ぼくがカンガルーに出会ったころ』国書刊行会(06)に収録されていますので、読まれていない方は、ぜひ。
さて。
この『ぼくがカンガルーに出会ったころ』には、「ユーモア・スケッチ傑作展――ごあいさつ」も収録されています。
ユーモア・スケッチ!
ユーモア・スケッチについては、『ショートショートの世界』でも採り上げました(45~48ページ)。ショートショートそのものではないのですが、ショートショートの歴史上、見逃すことのできない作品群です。
浅倉久志編のユーモア・スケッチ・アンソロジーをまとめておきます。
『ユーモア・スケッチ傑作展』早川書房(78)
『ユーモア・スケッチ傑作展[2]』早川書房(80)
『ユーモア・スケッチ傑作展[3]』早川書房(83)
『すべてはイブからはじまった―ユーモア・スケッチブック―』早川書房(91)
『エンサイクロペディア国の恋―ユーモア・スケッチ抱腹篇―』ハヤカワ文庫NV(91)
『忘れられたバッハ―ユーモア・スケッチ絶倒篇―』ハヤカワ文庫NV(91)
この2冊は『ユーモア・スケッチ傑作展(全3巻)』を再編集したものです。
『ミクロの傑作圏1』文源庫・遊歩人コレクション(03)
『ミクロの傑作圏』文源庫(04)
『ぼくがカンガルーに出会ったころ』で浅倉久志は「筑摩書房の世界ユーモア全集別巻として出た、井上一夫編訳の『アメリカほら話』。ぼくが『ユーモア・スケッチ傑作展』をまとめることができたのも、この本のおかげといえる」と書いています(212ページ)。
井上一夫編のアンソロジーについては、本ブログでも過去に何度か書いたことがありますが、ここでまとめておきましょう。
『アメリカほら話』筑摩書房・世界ユーモア文学全集別巻(62)/筑摩書房(68)*新装版/ちくま文庫(86)*再編集
『ほら話しゃれ話USA』集英社文庫(84)
『アメリカほら話 PartⅡ』筑摩書房(85)
【追記】2010年2月16日
2月14日、浅倉久志さんが心不全で逝去されたとのこと。享年79。突然のことで、本当に驚きました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
「この人が翻訳する作品なら、絶対に面白い」と盲目的に信用してしまう翻訳家が何人かいて、浅倉久志もその1人です。ことに短編SFは、浅倉久志の眼は私の嗜好にドンピシャ。
浅倉久志が編んだアンソロジーとなれば、もうほとんどハズレはないと言ってもいいでしょう。これまで本ブログでも、『救命艇の叛乱』文化出版局・Fiction now(75)や『世界ユーモアSF傑作選(全2巻)』講談社文庫(80)に触れたことがあります。どれも面白かったですねえ。ショートショートも収録されていて、ショートショート・ファンにとっても嬉しいアンソロジーです。
浅倉久志とユーモアSFと言えば、小松左京・石川喬司監修『SFファンタジア5 風刺編』学研(78)に掲載された「SFの笑いを演じる主役たち」「SF状況劇場(シチュエーション・コメディ)ご案内」「SFの論理的笑いとは?」を非常に楽しく読んだことを思い出します。浅倉久志がさまざまな作品例を挙げて、SFにおけるユーモアを論じた名エッセイです。エッセイ集『ぼくがカンガルーに出会ったころ』国書刊行会(06)に収録されていますので、読まれていない方は、ぜひ。
さて。
この『ぼくがカンガルーに出会ったころ』には、「ユーモア・スケッチ傑作展――ごあいさつ」も収録されています。
ユーモア・スケッチ!
ユーモア・スケッチについては、『ショートショートの世界』でも採り上げました(45~48ページ)。ショートショートそのものではないのですが、ショートショートの歴史上、見逃すことのできない作品群です。
浅倉久志編のユーモア・スケッチ・アンソロジーをまとめておきます。
『ユーモア・スケッチ傑作展』早川書房(78)
『ユーモア・スケッチ傑作展[2]』早川書房(80)
『ユーモア・スケッチ傑作展[3]』早川書房(83)
『すべてはイブからはじまった―ユーモア・スケッチブック―』早川書房(91)
『エンサイクロペディア国の恋―ユーモア・スケッチ抱腹篇―』ハヤカワ文庫NV(91)
『忘れられたバッハ―ユーモア・スケッチ絶倒篇―』ハヤカワ文庫NV(91)
この2冊は『ユーモア・スケッチ傑作展(全3巻)』を再編集したものです。
『ミクロの傑作圏1』文源庫・遊歩人コレクション(03)
『ミクロの傑作圏』文源庫(04)
『ぼくがカンガルーに出会ったころ』で浅倉久志は「筑摩書房の世界ユーモア全集別巻として出た、井上一夫編訳の『アメリカほら話』。ぼくが『ユーモア・スケッチ傑作展』をまとめることができたのも、この本のおかげといえる」と書いています(212ページ)。
井上一夫編のアンソロジーについては、本ブログでも過去に何度か書いたことがありますが、ここでまとめておきましょう。
『アメリカほら話』筑摩書房・世界ユーモア文学全集別巻(62)/筑摩書房(68)*新装版/ちくま文庫(86)*再編集
『ほら話しゃれ話USA』集英社文庫(84)
『アメリカほら話 PartⅡ』筑摩書房(85)
【追記】2010年2月16日
2月14日、浅倉久志さんが心不全で逝去されたとのこと。享年79。突然のことで、本当に驚きました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
2009-11-20 07:22
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