映画『ＦＬＵ 運命の36時間』

『パリ・ディストラクション』でウイルス・パニック映画鑑賞会は打ち止めにしようと思っていましたが、実はもう1本、気になる映画がありました。『ＦＬＵ 運命の36時間』――2013年の韓国映画です。
　ふだん利用しているレンタル店などに見当たらず、まあ無理して観ることもないかと思っていたところ、あまり利用しない店で扱われていると判明。さっそく借りてきました。
　感染したら36時間以内に死ぬという極悪ウイルスが襲来。
「閉鎖？　もう少し様子を見よう。大したことがなかったら誰が責任を取る？」←そんなこと言ってる場合じゃない。
「発表はもっと確実な情報を得てからだ。ウイルスより人々のパニックが怖い」←それでは遅すぎる。
　上の人間のこういった対応は、もう見飽きました。聞き飽きました。
　それに加えて、この映画では、女医（ほぼ主人公）の身勝手ぶりが際立っていましたねえ。映画冒頭の登場シーンから、わがまま炸裂。さらに娘可愛さとはいえ、医師とは思えない暴挙・愚挙の数々。結果オーライになるとはいえ、見ていていらいらします。この女医以外にも、理性を失った人々、そして（韓国大統領以外の）上層部の行動はやりすぎとしか思えず……。しかし！
　そんなことはどうでもよくなってしまうくらい、画面に引きこまれました。感染症は本当に怖い！　さらに言えば、人間も怖い！　それが実感できる映画でした。
　この映画でも、感染時にはウイルスが可視化されます。宙を舞う極悪ウイルス。いま現在、見えないだけで、世界中でこれが発生しているんですよねえ。この映像表現、たまりませんよ、ほんと。

　ということで、ウイルス関連で気になっていた映画、すべてを観終わりました。何本観たのでしょう。
　もちろん、この手の映画はまだまだあります。またその気になったら観るかもしれませんが、いまは大満足。ひとまずは終了といたします。
　この映画で締めくくることができ、よかったです。
　あ、そうそう。蛇足と承知しつつ書いておきますと、エンドロールの途中で、ほっこりするシーンが挿入されています。わがままが目についた女医さんが、なんだか可愛く思えてしまうような……。そういう意味でも、いい締めくくりでした。
　忘れちゃってるんだろうけど、そのわがまま女、登場時のあんたと同じだよ。――と、心のなかで呟いたのでした（笑）。

『星新一のはなし・こんなはなし』

『星新一のはなし・こんなはなし』というパンフレットを買いました。2019年8月2日～8月4日、北沢タウンホールで催された星新一作品の朗読公演のパンフレットです。上演作品は「宇宙からの客」「宇宙通信」「桃源郷」「待機」「天使考」の5編。――とのことなのですが、どういう形の公演だったのか、さっぱりわかりません。と申しますのも、このパンフレットはほとんど演者の写真集でして……。半分以上は演者のプライベート写真（表紙込み60ページのうち、41ページ！）。残りのページの多くはあまり公演とは関係のないインタビュー（13ページ）。あとは、表紙と裏表紙で2ページ、公演データ（日付、場所、上演作品タイトル）が1ページ、演出の挨拶が1ページ、スタッフと協力団体の紹介（名前だけ）が各1ページという構成。要するに公演の内容については、ほぼ何も書かれていないのです。
　演者のファンにとってはありがたいパンフレットなのでしょうけれど、私にとっては最悪でした。がっかり。
　
　表1（左）が「星新一のはなし」、表4（右）が「こんなはなし」です。

「星新一とショートショート」

　星ライブラリに星マリナさんが「星新一とショートショート」を公開されました（→ここ）。
＞星新一がショートショートについて書いた文章を一部抜き出して、書かれている内容の時系列にならべたものです。日本のショートショートの歴史が簡単にわかるように構成しました。星新一のショートショートへの思いが、それぞれの短い文章から読者のみなさまに伝わることを祈りつつ公開しています。
　とのこと。
　簡潔なんですが、これが実に示唆に富んでいて、面白いです。
　ぜひご一読を。

映画『恋人岬』

　映画『恋人岬』を観ました。1977年の邦画。同タイトルのマンガを原作とする映画です。
　原作と映画は別物と承知はしていても、原作が面白いと映画にも期待してしまいます。映画が原作を超える場合もあり、どちらがどうとは言えません。
　この映画は当たりか、外れか。原作はまさかの結末を迎えましたが、はたして映画は……？
　と観始めたのですが、え？　ここで終わっちゃうの？　これからが本番じゃない？　どんどん凄絶になっていき、そして最後には……。
　まあ、全6巻の濃密な物語を90分ほどの映画に収めるのは無理といえば無理な話。仕方がないかもしれませんが、こんな中途半端な……。

映画『パリ・ディストラクション』

　映画『パリ・ディストラクション』を観ました。2006年のフランス作品。
　ゴミ収集業者のストライキにより、街じゅうがゴミだらけになったパリ。大量に発生したネズミがウイルスを撒き散らし、凶暴化して人を襲う！
　うわあ。こういうの、大好物！　ウイルス云々関係なく、（こういうのが観たい気分ではないんだけど、そんなのぶっ飛ばして）面白かったです。

マンガ『感染列島』

　本を片づけていて、柿崎正澄『感染列島』小学館・BIG COMICS SPECIAL（08）が目につきました。映画『感染列島』のコミカライズ作品。買った記憶はかすかにありますが、読んだ記憶はありません。読むことにしました。
　一気に読了。詰めこみすぎの感はありますが、それだけに迫力満点。全ページがクライマックスなんですよね。
　映画を観てから読んだのは正解でした。

「ＳＦハガジン」次回締め切り

　5月になりました。
「ＳＦハガジン」次回の締め切りは今月末です。ご寄稿をお待ちしております。
　で、ひとつお知らせ。
　もしロン毛ホシヅル缶バッジご希望の方がいらっしゃいましたら、投稿の際に「缶バッジ希望」とお書き添えください。「ＳＦハガジン」送付の際、同封いたします。

　先月は74回更新しました。先々月の65回に続いて、平常時には考えられない数です。外出自粛に加えて、ウイルス関連映画を観まくっている結果ですね。いやほんとに、すさまじい数を観ています。正直、タイトルを見ても内容が思い出せない……（苦笑）。
　ウイルス関連映画は、あと1本で、とりあえず打ち止め。その後は未定です。
　さて、今月はどうなりますか。