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文庫本の収納法

 私は文庫本を出版社別に分けて書棚に並べています。ダンボールに詰める場合も出版社別です。
 ある程度の蔵書がある人はこれがスタンダードと思い込んでいたのですが、どうやら間違った固定観念だったようで……。
 試しに、星新一(多くの文庫本を所有し、その出版社が多岐にわたっている作家)の文庫本を1箇所に集めてみました。
星新一・文庫.JPG
 ざっと眺めて――
 う~~ん。こっちのほうが使い勝手がいいかも。ただ、あんまり美しくはないですね。
 いささか悩みましたが、まあ私の場合は出版社別に慣れていますし、すべての文庫本を著者別に並べ替えることを考えると気が遠くなりますし……。
 写真撮影し、元に戻しました。

【追記】
にぎやかな未来.JPG 角川文庫の異装版が話題になったとき(→この記事)、尾川健くんはコメントとは別に、メールでも情報(角川文庫に手塚治虫バージョンの特製カバーが付けられたこともあり、筒井さんは『にぎやかな未来』、星さんは『きまぐれロボット』)を送ってくれました。『にぎやかな未来』の書影も添付されていて、いい感じです。
 そこまで集める気はないけど、欲しいなあ。――と返信。
 ところが本日、上記のような作業をしていたところ、手塚治虫バージョンの『きまぐれロボット』が目に飛び込んできちゃったのです。
 ありゃりゃ、持っていましたか。完全に忘れておりました(苦笑)。
「21世紀に読み継ぐ名著200」とあり、奥付を見ますと、「平成12年5月25日 103版発行」。ちなみに、尾川くん所有の『にぎやかな未来』は「1999年5月30日 72版」とのことです。
きまぐれロボット.jpg

【追記2】4月6日
 角川文庫の整理をしていましたら――あ、こんな本が……。
ママの恋人.jpg
 掌編小説集ということで買ったのは間違いないですが、ま~~~~~~~ったく覚えていません。情けない……。
 森瑤子の掌編小説集については、この記事を。
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『てのひらの宇宙』

 大森望編『てのひらの宇宙 星雲賞短編SF傑作選』創元SF文庫(13)を買いました。
 収録されている作品はすべて既読でして、新たに読む楽しみはありませんが、若いころからSFファンダムに関わってきた人間としては、こういう企画のアンソロジーには乗っちゃうしかないですね。
 以下、読みもせずに、ぶつぶつ呟きます。
 帯に「本格SFから奇妙な話、幻の傑作まで11の受賞作を収録」と書かれているけど、幻と言うほどの作品は見当たらないなあ。どれが幻の傑作なんだろ?
 こういう表題だと、どうしても角川文庫のショートショート・アンソロジー『ひと粒の宇宙』(09)を想起しちゃうなあ。『てのひらの宇宙』ってタイトルもショートショート・アンソロジーっぽいなあ。でも違うんだよなあ。
 どうでもいい呟きであります(笑)。
てのひらの宇宙.jpg ひと粒の宇宙.jpg 竜の学校は山の上.jpg
 もう1冊、今日は九井諒子『竜の学校は山の上』イースト・プレス(11)も買いました。『ひきだしにテラリウム』イースト・プレス(13)で注目したマンガ家の処女作品集です。第2作品集『竜のかわいい七つの子』エンターブレイン(12)の前に、こちらを読んでおいたほうがいいかなと思って。
 余談ながら――
 書店へ行く途中、あまりにも桜がきれいだったので、しばしお花見していました(笑)。やっぱり桜はいいですねえ。
さくら.jpg
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人形劇『ハッピー♡エンドの妙薬』

 人形劇『ハッピー♡エンドの妙薬』をDVDに焼きました。原作は私の『インプリンティングの妙薬』ソノラマ文庫(91)です。

 人形劇団むう ファイナル公演
 1996年3月3日(日)11:00~/14:00~
 場所:大高公民館(名古屋)

 当時、私は神戸に住んでいて、これを観るために名古屋へ行ったんですよね。あれから、もう17年も経ちましたか。びっくり。
 DVDに焼きつつ、久しぶりに鑑賞。アマチュア劇団ゆえ、出来はまあその何ですが、約1時間、懐かしい時間を過ごしました。
 下の画像は左から――
 原作本、パンフレット、チラシです。
インプリンティングの妙薬.jpg パンフレット.jpg チラシ.jpg
 あ、そうだ。
 興味のある方は、どうぞご連絡ください(記事のコメント欄でもメールでもOK)。このDVDだけを送ったりはしませんが、何か機会があれば(会うとか、何か送る用件があるとか)差し上げます。
 コピー作業の都合上、ご連絡は来週末(4月6日)までにお願いします。
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映画『エクステ』

 映画『エクステ』を観ました。園子温監督。

 エクステ(ヘア・エクステンション=付け毛)が人間を襲う映画です。恐いというより笑っちゃうようなシーンが頻発し、こういうのを見ると、ホラーとギャグが表裏一体であることがよくわかります。
 一方の主役である大杉漣の怪演は、とーってもいい味。伊藤潤二原作の映画『うずまき』に出演した際と共通するものがあり、園子温監督に伊藤潤二原作の映画を撮ってほしいと思いましたが、それはともかく――
 髪の毛(というかカツラ)が人間の血を吸う、吸血毛の話を書いたことがあるなあ。なんだっけ? と確認すると、「カツラ」(安田均監修『妖魔百物語 妖の巻』スニーカー・G文庫(96)に収録)でした。
 むか~し、掌から毛が生えるアイデアを思いついたなあ。結局、書かなかったなあ。どんなアイデアだっけ? とアイデアノートを確認すると――「掌から毛が生える。頭の毛とつながっていて、引っ張ると……」。そうそう。連通管と関連づけようと思ったんだけど、うまくいかなかったんだよなあ。
 そんなこんな、あれこれ想いながらも、楽しく観られた映画でした。
妖魔百物語.jpg 黒髪に恨みは深く.jpg
 東雅夫編『黒髪に恨みは深く 髪の毛ホラー傑作選』角川ホラー文庫(06)には、園子温・加門七海・東雅夫の鼎談「エクステ怪談」が収録されています。
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福武文庫

 私の蔵書のうちショートショート集に関しては、きっちりとリストを作っていますが、それ以外となりますと、極めていいかげんです。作家や叢書別にだいたい集めてありますが、あくまでも「だいたい」です。所有タイトルは頭のなかにあるだけ。
 先日、創土社〈ブックス・メタモルファス〉桃源社〈大ロマンの復活〉と〈日本ロマンシリーズ〉の蔵書確認を行ないました。ほとんどは記憶と一致していましたが、所有しているのを忘れちゃっていた本もあり……(苦笑)。
 本日は、福武文庫の翻訳小説をチェックすることにしました。
福武文庫.jpg
 実のところ、私が福武文庫の翻訳小説に注目し始めたのは、ショートショートの資料を集めるために古本屋を回るようになってから、なんですよね。ショートショートの資料として重要なタイトルがあるだけではなく、私好みの作家の短編集が多いことに気づき、見かけると適当に買うようになったのです。ゆえに、新刊では1冊も買わず、すべて古本購入。
 私みたいな嗜好の人間が新刊で買わなかったことも、福武文庫が廃刊になってしまった一因かも。――そう考えると、申しわけないような気もします。
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「手塚治虫スペシャル」

 以前にも書いたと思いますが、気が向くと少しずつ、古いビデオテープのDVD化作業を続けています。一念発起して始めるのですけれど、すぐに飽きてしまい、なかなか進みません。
 昨日、NHK-BS「手塚治虫スペシャル(全5回)」をDVDに焼きました。テープに放送データは書いてありませんが、番組のお知らせなどから推測して、1998年の年末に放送されたもののようです。
手塚治虫スペシャル.jpg
◎第1回~手塚治虫・創作の秘密~
 手塚治虫のドキュメンタリー。「NHK特集」で放送された同番組の再放送です。これは素晴らしい!
◎第2回~新旧アニメ1話対決~「鉄腕アトム」
◎第3回~新旧アニメ1話対決~「ジャングル大帝」
 タイトルのまんまです。私が観ていたのは、もちろん旧です。
◎第4回~実験アニメの世界~「ある街角の物語」「ジャンピング」
 久しぶりに観ました。前者は1962年、後者は1984年の作品。どちらも傑作だなあ。
 手塚治虫の実験アニメについては、ここに詳しいです。映像も少しだけ観られます。――あ、もちろんYouTubeはやりたい放題ですが(笑)。
◎第5回~ザッツ・手塚治虫~
 関係者の証言を交えながら、手塚治虫の生涯を追います。名作マンガの裏話満載。

 全6時間。永久保存DVDです(嬉)。

【追記】27日
「SFフェスティバル'75ナゴヤ」の案内状です。(コメント欄参照)
SFフェス.jpg
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『ひきだしにテラリウム』

 九井諒子『ひきだしにテラリウム』イースト・プレス(13)を読みました。
ひきだしにテラリウム.jpg 帯.jpg
 名前すら知らないマンガ家の作品集ですが、帯の惹句(書影の右に拡大して掲載)を見たら読むしかありません。
 そんなには期待していませんでした。ところが……。読み始めて、びっくり!
竜のかわいい七つの子.jpg まさに、マンガで描かれたショートショートなんですよね。たちまちにして私の頭のなかに、藤子・F・不二雄から岡崎二郎、そして九井諒子へと連なる系譜が形成されました。
 調べてみると、まだ3冊目の著作です。今後、大いに期待しちゃいます。
 ということで、ちょっと近所の書店へ。店頭にあった『竜のかわいい七つの子』エンターブレイン・BEAM COMIX(12)を買ってきました。7編収録の、こちらはショートショート集ではなく短編集です。続けて読むのはもったいないので、すぐには読みませんけれど、まあ数日中に。
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『美しき夢色の日々』

 とあるきっかけで、書棚からミミ萩原『美しき夢色の日々』講談社(82)を取り出してきました。アイドル女子プロレスラーとして一世を風靡したミミ萩原のエッセイ集(というか自叙伝)です。
 若かりしころの一時期、プロレスに夢中になり、半ば仕事にしていたことは以前にも書きました(この記事参照)。男子プロレスだけではなく女子プロレスも好き。もちろん機会があるたびに観戦に行きましたし、プロレスの仕事をしていたこともあって、選手たちと個人的に話をさせてもらったことも一度や二度ではありません。
 そんなこんなで、ミミ萩原選手には『美しき夢色の日々』にサインをいただきました。漢字を書くのが苦手だそうで、私の名前はローマ字表記です。
美しき夢色の日々.jpg サイン.jpg
 あ。もちろんミミ萩原も好きでしたけれど、私が最も好きで応援していたのはジャンボ堀です。堀さんについては、またいずれ。
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映画『鳥』

惹句.jpg
鳥.jpg こんな惹句を目にしたら、ヒッチコック『鳥』のリメイクかと思ってしまうのですよ。で、観たくなってしまうのですよ。>映画『鳥』(2006年/ドイツ映画)
 いやまあ、中古DVDが超格安で売られていたわけで、不安はあったのです。でも、この値段なら騙されてもいいか(笑)と購入。昨夜、観ました。
 結果、あはは、見事に騙されました。つまらないことはなく、けっこう楽しめましたが、ヒッチコック『鳥』にはとうてい及びませんし、どう考えてもリメイクではありません。というか、この映画、原題は『烏(カラス)』ではないですか(笑)。
 一夜明け――
 無性にヒッチコック『鳥』を観たくなり、レンタルビデオショップで借りることにしました。こんな名作、どこの店にも置いてあるだろうと思っていたのですが……。
 とりあえずは最寄りの、全国にチェーン店を持つGへ。ざっと店内を見回しても見当たらず、店員に在庫検索を頼みました。え? 置いてない? 『鳥』に限らず、ヒッチコックの作品は1本もない? 目が点になりました。
 信じられない思いに陥りつつも、引き続き、やはり全国にチェーン店を持つTへ。Gの件もあるので、まずは店員に「ヒッチコックの『鳥』は置いてますか?」と在庫検索を依頼。しばらくして、「そういう映画は在庫ありません」。う~む、残念。ところが……。
 せっかく店に来たのだからと店内を歩き回っていましたら、あるではないですか。>ヒッチコック『鳥』
 いやまあ確かに『ヒッチコックの鳥』ではなく、『鳥』ですけどね。ビデオショップ店員がヒッチコックの『鳥』を知らないのでしょうか。――ボーゼンでありました。
 ともあれ借りて帰り、ヒッチコック『鳥』を鑑賞。よく覚えていませんが、この映画を観るのは35年ぶりくらいでしょうか。印象に残っている通り、傑作! 面白い! 半世紀前の映画ということに想いを馳せると、感動すら覚えます。
 パチモン『鳥』のDVDジャケットの惹句を修正しちゃいましょう(笑)。
惹句(修正).jpg
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〈大ロマンの復活〉と〈日本ロマンシリーズ〉

 先日、創土社〈ブックス・メタモルファス〉の所有本を確認した際(この記事参照)、ほぼ同じ時期に刊行されていた桃源社〈大ロマンの復活〉およびその後継である〈日本ロマンシリーズ〉のことが気になりました。
 特に高校から大学にかけて、読みまくったのですよ。海野十三、押川春浪、小栗虫太郎、そして何より香山滋!
 しかしながら――
 どんな本が出ていたのか。どれが〈大ロマンの復活〉で、どれが〈日本ロマンシリーズ〉なのか。今ひとつ認識できていないよなあ。
〈大ロマンの復活〉と〈日本ロマンシリーズ〉の境界線は実に曖昧なんですよね。見た目できっちりと区別できればいいのですが、一筋縄ではいきません。函入りハードカバー、ジャケット装ハードカバー、ジャケット装ソフトカバー(四六判、四六変型の2種あり)……。
 函入りハードカバーは〈大ロマンの復活〉、ジャケット装ソフトカバー(四六変型)は〈日本ロマンシリーズ〉と考えて、まず間違いないと思います。しかし、ジャケット装ハードカバー、ジャケット装ソフトカバー(四六判)は? さらに、同じ本が異なる装幀で発行されていたような気もするし……。
 調べ始めるとドツボにはまりそうな予感がし、あえて放置したのですが、あれから10日ほどが経過し、う~~~~む、やっぱり気になる……(笑)。
 本日、詳細なリストを求めてネット検索してみました。
「松岡正剛の千夜千冊」989夜に――
> それだけではなく桃源社は、このとき“大ロマン復活シリーズ”を全29巻、
>“日本ロマンシリーズ”を全11巻、惜しみなく次々に繰り出して、
 とあり、なるほどと思ったのですが、そのラインナップは? となると、さっぱり要領を得ません。
 とりあえず所有している本だけでも確認しようと書棚から抜き出してきました。
大ロマンの復活/日本ロマンシリーズ.jpg
〈大ロマンの復活〉でも〈日本ロマンシリーズ〉でもない本もありそうな……。奥付のチェックを始めましたが、すぐに断念しました。奥付をチェックしたところで、どれが〈大ロマンの復活〉で、どれが〈日本ロマンシリーズ〉なのか、確実な判断はできないと悟ったからです。
 詳細なリスト、どなたか作られているのでしょうか。ご存じでしたら、ぜひお知らせください。――って、もはやショートショートのブログではないですね(笑)。

【追記】
 そういえば、あのころ……。
 と懐かしくなって、少年倶楽部文庫(講談社)を取り出してきました。
 うちにあるのは一部だけですが、こちらは全貌がはっきりしていますので、気になりません。
少年倶楽部文庫.jpg
 私にとって1970年代は、最も楽しく、そして幸せな読書体験のできた時代でしたね。こういった本を眺めていると、しみじみと思います。
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片岡義男の掌編集

 ふと思い出したことがありまして……。この記事は私的メモです。
 特に調査はしていないのですが、片岡義男の掌編集も目につくと買うようにしています。以下に挙げるのは所有しているものだけです。

『吹いていく風のバラッド』角川文庫(81)
『彼とぼくと彼女たち』晶文社・犀の本(83)/新潮文庫(86)
吹いていく風のバラッド.jpg 彼とぼくと彼女たち.jpg 彼とぼくと彼女たち(文庫).jpg
『バラッド30曲で1冊』角川文庫(87)
『香水と誕生日』講談社(90)/講談社文庫(93)
バラッド30曲で1冊.jpg 香水と誕生日.jpg 香水と誕生日(文庫).jpg
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映画『ガンマー第3号 宇宙大作戦』

 映画『ガンマー第3号 宇宙大作戦』を観ました。『妖星ゴラス』みたいに始まって、その後は『エイリアン』っぽいところもあり……なんてことを書こうかなと思ったのですが、予告編でもアップされていないかとYouTube検索してみましたところ、それどころではなくなってしまいました。全編映像がアップされていたんですよね。しかも、【公式】とあるところからして、違法ではないような……。


 いやあ、驚きましたねえ。この映画だけではなく、ほかにもどっさり、古い特撮映画の全編映像がアップされていたのですよ。
 以下、リンクします。

『海底大戦争』


『宇宙快速船』


『宇宙からのメッセージ』

 再鑑賞したいと思っていました。

『怪竜大決戦』


『恐竜・怪鳥の伝説』


『遊星王子 恐怖の宇宙船』

 この映画は観たことないです。近いうちに観ちゃうでしょう。
 とんでもないですね。>YouTube
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『星界の戦旗Ⅴ』

 森岡浩之さんから新刊『星界の戦旗Ⅴ 宿命の調べ』ハヤカワ文庫JA(13)を送っていただきました。ありがとうございます。
 このシリーズ、ずいぶん久しぶりだなあ。
 第4巻の奥付を見ると、「2004年12月25日発行」とあります。おお、ほぼ10年ぶりの続刊ですね。びっくり。
 いや、それよりも驚いたのは「あとがき」です。「体調が悪いと思って病院に行ったらじつは死にかけていて」――さらっと書かれていますが、これ、大変なことですよね。
 現在は快復されているようで、ともあれ安堵。
 どうぞご自愛ください。
星界の戦旗Ⅴ.jpg 背.jpg
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『オズの魔法使い』シリーズ


 あ。映画『オズ はじまりの戦い』が公開されているのですね。評判はいいみたいで、期待できそうですが、まあ、観るのはレンタル開始を待つとして――
〈オズ・シリーズ〉、好きでしたねえ。ハヤカワ文庫NVでシリーズの刊行が始まったのは私が高校生のころです。これが面白くて面白くて……。出るのを待ちかね、すぐさま購入&読破!
 懐かしくなり、久しぶりに書棚から取り出しました。

『オズの魔法使い』1974/11/30
オズ・シリーズ.jpg『オズの虹の国』1975/6/30
『オズのオズマ姫』1975/11/30
『オズのエメラルドの都』1976/12/15
『オズのつぎはぎ娘』1977/12/15
『オズのチクタク』1981/2/15
『オズのかかし』1982/12/31
『オズのブリキの木樵り』1984/1/31
『オズと不思議な地下の国』1985/4/30
『オズへつづく道』1986/9/30
『オズのリンクティンク』1988/3/31
『オズの消えたプリンセス』1990/6/30
『オズの魔法くらべ』1992/1/31
『オズのグリンダ』1994/5/31

 うわっ。完結まで20年もかかったのですか。完結してからでも20年近くが経っているとは……。びっくり!
 あ、そういえば……と思い出したのが、昨年買った10枚組DVD『DVDで見る世界名作映画』です。
 確かジュディ・ガーランドの『オズの魔法使い』もあったよなあ。
 と確認。――おお、あるある。これも懐かしいなあ。
 何度も観た映画でして、今さら観ようとは思いませんが、いつでも観られると思うだけで、なんだか安心します。本と同じです(苦笑)。

書影を見る。


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『かなえられた願い』

 犬木加奈子『かなえられた願い』MF文庫(01)を読んでいます。
かなえられた願い.jpg 2010年8月10日の記事で――
>今回の両作品とも、私好みです。ことに「新・かなえられた願い」はド真ん中のストライク! 何だかハマってしまいそうな予感が……。
 と書きましたけれど、その後、特に探すこともなく……。ほんと、ようやく、という感じです。
「悪魔との契約」をテーマにした連作短編集です。カバーに――
>数年来にわたって描きつづけられた「かなえられた願い」シリーズ全28編を完全収録。通常のマンガ単行本3冊分の大ボリュームでお届けします。
 とあります。なんと500ページ超!
「悪魔との契約」と言っても、「3つの願いを叶える代わりに死後の魂を」というスタイルではなく、叶える願いはひとつだけですし、何かの代償を求めるわけでもありません。願いは確かに叶えてくれるものの、底意地の悪い解釈をしていて……。このあたりは映画『ウィッシュマスター』シリーズに近いですね。
ある夜の物語.jpg 言うまでもなく、私はこういうのが大好きです。このテーマの話、た~くさん読んでいます。過去に似たような話を読んだことがあっても、まあそこは寛容な心で(笑)楽しく読み進み、いま、11番目のエピソード「それが私の願い」を読み終わったところなんですが――
 う~~~ん、これはさすがに……。
 星新一の名作ショートショート「ある夜の物語」そのまんまなんですよね。悪魔とサンタクロースという違いはありますが、私の目には些細な差異としか見えません。
 もちろん犬木加奈子は「ある夜の物語」を読んだことがないのでしょう。知っていたら、こんなマンガは描けませんから。
 複雑な気持ちです。
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帯違い……

 3月10日の記事『ネットの中のしましま』で――
> 帯違い、カバー違い、函違い……。うはっ、そんなもんまで買いますか(笑)。
>私自身、相当しょーもないものを欲しがりますし、けっこう買っちゃいますけれ
>ど、牧くんの足下にも及びません。というか、及びたくない(笑)。
 と書きましたが、そこまでは買わないというだけの話で、足下にも及ばないながらも、私もスイッチがはいると、あれこれ買っています。
 たとえば、E・R・バローズに夢中だった若かりしころ、特に好きだったのは〈ペルシダー・シリーズ〉でして――
地底の世界ペルシダー-1.jpg 地底の世界ペルシダー-2.jpg 地底の世界ペルシダー-3.jpg
 あはははは。アホですねえ。
 ショートショートの資料を集め始めてからは、たとえば――
世界ショートショート傑作選1-1.jpg 世界ショートショート傑作選1-2.jpg 世界ショートショート傑作選1-3.jpg 世界ショートショート傑作選1-4.jpg
 え? 五十歩百歩ですか?(笑)
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世界短篇名作全集

 各国の短編アンソロジーは、ショートショートの観点からも見逃せません。ことにフランスを中心とするヨーロッパのものにはショートショートの含有率が高いケースが多く、こういったアンソロジーで初めて知る作家、あるいは、こういったアンソロジーでしか作品を読めない作家も見受けられます。
 最近、學生社〈世界短篇名作全集〉全6巻(61)を入手。
◎小林正編『フランス短篇名作集』全30編
◎井上正蔵編『ドイツ短篇名作集』全19編
◎金子幸彦編『ロシア短篇名作集』全20編
◎大橋健三郎編『アメリカ短篇名作集』全19編
◎加納秀夫編『イギリス短篇名作集』全14編
◎徳永康元編『ヨーロッパ短篇名作集』全26編
フランス短篇名作集.jpg ドイツ短篇名作集.jpg ロシア短篇名作集.jpg 
アメリカ短篇名作集.jpg イギリス短篇名作集.jpg ヨーロッパ短篇名作集.jpg
 全巻の収録作はここにあります。(手抜きしてしまい、済みません)
 文豪と言われるような有名作家から初めて見る名前まで、ずらららら。もちろん、ショートショートの見地から重要な作家・作品も散見します。入念にチェックしなければ。
 この全集には、一風変わった月報が付いています。その巻に関係する作家のエピソードが書かれているんですが、その体裁はほとんど栞(しおり)なんですよね。一例として、『アメリカ短篇名作集』の月報を以下にアップします。
 高さ16.2センチ。二つ折りになっていて、ぴらっと開くと、右のように。
月報.jpg 月報(内容).jpg

【追記】
 古めのフランス短編アンソロジーを書棚から適当に抜き出してみました。
◎谷口武譯『現代佛蘭西二十八人集』新潮社(1923年)
◎豊島與志雄・中島健蔵編『佛蘭西短篇集』河出書房・世界短編傑作全集(1936年)
◎今日出海編『現代佛蘭西短篇集』中央公論社・現代世界文學叢書(1940年)
◎小林龍雄譯『ふらんす短篇集1』南北書園(1946年)
◎渡邊一夫・杉捷夫編『フランス小説集』みすず書房(1951年)
現代佛蘭西二十八人集.jpg 佛蘭西短篇集.jpg 現代佛蘭西短篇集.jpg
ふらんす短篇集1.jpg フランス作品集.jpg
 こんなところでしょうか。文庫や新書は探すのが面倒なので割愛。玉川一郎訳編のフランス・コント集も目につきましたが、ここで紹介済みですからピックアップしませんでした。
狐物語.jpg いやあ、この古色蒼然感、たまりませんねえ。ヘンタイですか(笑)。

【追記2】
 古い本が収納された本棚を漁っていて、こんな本を見つけました。
◎水谷兼三訳『フランス中世古典 狐物語』大和書房(1948年)
 すっかり忘れていました。→この記事参照
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映画『超高層ハンティング』

 今日買った『80年代 悪趣味ビデオ学入門!』(前の記事参照)片手にビデオ収納棚を眺めていて、『超高層ハンティング』が気になりました。原作は夢枕獏の同題短編で、『鳥葬の山』文藝春秋(91)/文春文庫(93)に収録されています。
 ゲテモノ映画ではないと思いますし、劇場公開作品ですから、『80年代 悪趣味ビデオ学入門!』の採択基準(劇場未公開、DVD未発売)には当てはまりませんが、「DVD未発売」ではあります。
 だいぶ前に観て、けっこう面白かった印象が残っています。どうしてDVD発売されないのかなあ――などと思いつつ、久しぶりに観ることにしました。
超高層ハンティング.jpg 鳥葬の山.jpg
 うん。やっぱり面白い。
 もう一度書きます。――どうしてDVD発売されないのかなあ。
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『怪樹の腕』ほか

 所用で街に出て、新刊書店に寄りました。
◎会津信吾・藤元直樹編『怪樹の腕 〈ウィアード・テールズ〉戦前邦訳傑作選』東京創元社(13)
怪樹の腕.jpg この本を買うために新刊書店に行った、と言っても過言ではありません。「ウィアード・テールズ」の戦前訳なんて……(絶句)。――とにかく、すごい! 感動しちゃっています。
◎西崎憲編訳『短篇小説日和 英国異色傑作選』ちくま文庫(13)
 あはは。見たら、やっぱり買っちゃいました(この記事参照)。帯の惹句「宝石箱のように 輝く小宇宙をつめこんで」――いいですねえ。
◎玉川重機『草子ブックガイド2』講談社・モーニングKC(13)
 あら、第2巻が出てましたか(第1巻はこの記事に)。今回は『バベルの図書館』『銀河鉄道の夜』『夏への扉』……。狙い撃ちされてるような……(笑)。
◎別冊映画秘宝『80年代 悪趣味ビデオ学入門!』洋泉社MOOK(13)
 1980年代、レンタルビデオショップに並んでいたゲテモノ映画(笑)を紹介する本です。この時代、ビデオを借りまくっていました。こういったゲテモノ映画を中心に(笑)。
 けっこう観ている自信はあったんですが、この本を読むと、私が観たのは氷山の一角に過ぎないとわかります。観たい映画どーっさり。しかしながら、この本の基本コンセプトは「劇場未公開、DVD未発売」なんですよね。簡単には観られそうにありません。う~~む、ちょっと眺めただけですが、早くも欲求不満に陥っています。
短篇小説日和.jpg 草子ブックガイド2.jpg 悪趣味ビデオ学入門!.jpg
 古本屋にも寄りました。
◎倉橋由美子『完本 酔郷譚』河出文庫(12)
 掌編集。『よもつひらさか往還』講談社(02)/講談社文庫(05)と『酔郷譚』河出書房新社(08)の合本です。こんな本が出ていたとは知りませんでした。倉橋由美子の掌編集リストも、またいずれアップします。
◎久生十蘭『十蘭万華鏡』河出文庫(11)
 若いころ、久生十蘭の本はけっこう読みました。まとめて読んだのは教養文庫の〈久生十蘭傑作選(全5巻)〉だったと思います。懐かしくなって、買ってみました。
◎アンソニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』ハヤカワepi文庫(08)
 このとき、うちにあるハヤカワ文庫NV版(77)には最終章がないんだよな~と、ちょっぴり気になってしまったのでした。
酔郷譚.jpg 十蘭万華鏡.jpg 時計じかけのオレンジ.jpg
 ほかにも買いましたが、ま、こんなところで。

◆教養文庫〈久生十蘭傑作選〉全5巻(76~77)
Ⅰ『魔都』
Ⅱ『黄金遁走曲』
Ⅲ『地底獣国』
Ⅳ『昆虫図』
Ⅴ『無月物語』
魔都.jpg 黄金遁走曲.jpg 地底獣国.jpg 昆虫図.jpg
無月物語.jpg
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『愛の車輪』

 北原尚彦さんのツイッターを読みに行ったら、まだ『たんぽぽ娘』の話題が……(笑)。
 へえ、ヤフオクでは『たんぽぽ娘』帯付が43000円で落札ですか。はあ~。通貨単位が違う国の話ではないかという気がしますねえ(苦笑)。う~~~ん、テレビの力は恐ろしいなあ……。
 ま、それはさておき――
>ジョイス・キャロル・オーツ傑作選『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』(河出書房新社)。ブラム・ストーカー賞、世界幻想文学大賞受賞の傑作短篇集。
 と書かれているのを読んで、思い出しました。――ジョイス・キャロル・オーツ『愛の車輪』角川書店・海外純文学シリーズ(72)
 短めの短編を20編収録の作品集。もちろんショートショートの資料として買ったのですが、これ、買っただけで全く読んでいないような……。
 さっそく本を取り出してきました。カバー袖の紹介文には――
>収録作品のすべてが、オー・ヘンリー賞を含めなんらかの受賞の対象になったものばかりである。
 うぎゃあ!
 ちなみに、同じく〈海外純文学シリーズ〉で、アルベルト・モラヴィア『パラダイス』(72年刊/34編収録)もショートショートの資料として買いましたが、こちらも読んでいません。
「純文学」と銘打たれているだけで、なんだか腰が引けちゃうんですよね。反省。
愛の車輪.jpg パラダイス.jpg
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『ネットの中のしましま』

 牧眞司『ネットの中のしましま【1】 本を探したり買ったり篇』私家版(13)を読みました。著者の古本購入日記です。
ネットの中のしましま.jpg 書影てんこ盛りで、書影フェチとしてはそれだけでも嬉しいのですが、それはともかく――
 帯違い、カバー違い、函違い……。うはっ、そんなもんまで買いますか(笑)。私自身、相当しょーもないものを欲しがりますし、けっこう買っちゃいますけれど、牧くんの足下にも及びません。というか、及びたくない(笑)。
 本の置き場所を確保するの、大変だろうなあ。うちでも大変なのに、その比じゃなさそうだし……。
 あれやこれや、いろんな意味で楽ませてもらいました。
 ちなみに、本書で書影の掲載されている本、私はほとんど持っておりません。本は持っているけど、その帯やカバーは持ってない、というのも含めて。あはははは。

【追記】
 ふと思いついて牧くんのツイッターを読みに行ったら、創土社〈ブックス・メタモルファス〉が話題になっていました。このサイトを紹介し、「さあ、キミはどこまで揃っているか?」と挑発(笑)。
 うちはどんなもんだろ。もちろん全部は持ってないけど、そこそこ持ってるなあ。
 書棚を漁ってみました。
創土社.jpg
 定かではありませんが、こんなもんと思います。背ヤケ本が目立つなあ(悲)。
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『ビブリア古書堂の事件手帖〈3〉』

 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖〈3〉~栞子さんと消えない絆~』メディアワークス文庫(12)を買いました。ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」(この記事参照)を巡る物語が収録されています。先日放送のTVドラマで、細かい箇所がいくつか気になっていまして、そのへんが原作ではどうなっているのか確認したかったのです。

ビブリア古書堂の事件手帖3.jpg【1】番組冒頭で客が買っていった『年刊SF傑作選2』『奇妙なはなし』はいくらだったのか。
 小説では、「二冊ともカバーがなく、高価なものではなかった」と書かれています。ドラマでは、状態まあまあでカバーが付いていたので、カバー欠本とはまるっきり事情が違いますね。
【2】業者市で、古書店主同士が名前で呼び合っていたが、私の知る限り、古書店主たちは屋号で呼び合っている。これは……?
 小説では、「古書店の店主は屋号で呼ばれることが多い」です。テレビの視聴者向けに改変(私に言わせれば改悪ですが)したのかな。
【3】栞子の持ってきた『たんぽぽ娘』の状態が、かなり悪い。帯付きとは言わないまでも、もう少しきれいな本を使えばいいのに……。
 小説では、「カウンターの上の『たんぽぽ娘』は、何十年も前のものとは思えないきれいな状態だった。きっと大事にされてきた本なのだろう」となっています。あの背ヤケを見たら、大事にされていたとは思えません。あんな本しか入手できなかったのかなあ。>小道具関係者

 以上。
 ふ~~ん、なるほど。――であります。
 いやまあ、どうでもいいことばかりですね(笑)。
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ハードSFブックス

 石原藤夫さんの主宰する〈SF資料研究会〉といえば、SF図書目録やSF誌インデックスがよく知られていますが、それだけではありません。〈ハードSFブックス〉という小説や評論の叢書も発行しているのです。これがまた素晴らしいラインナップでして……。
 とあることから――
〈ハードSFブックス〉って、何冊出てたんだっけ?
 と気になり、さっそくチェック。
◎HARD SF BOOKS-1:D・H・ケラー『頭脳の図書館』1987年5月31日発行*D・H・ケラーのハードSF短編3編+ヒューゴー・ガーンズバックの「アメージングストーリーズ」創刊号&「サイエンス・ワンダー・ストーリーズ」創刊号の巻頭言を収録
◎HARD SF BOOKS-2:石原藤夫『海洋未来物語Ⅰ』1987年9月30日発行*この記事参照
◎HARD SF BOOKS-3:石原藤夫『海洋未来物語Ⅱ』1987年9月30日発行*同上
◎HARD SF BOOKS-4:大江上夫『ハードSFの周辺 もの・こと・ことば』1988年1月24日発行
◎HARD SF BOOKS-5:『SF Diary 2009』*「Hard SF Laboratory」Vol.115(2009年6月発行)の別冊付録(この記事参照)
 5冊ですか。このうち『ハードSFの周辺』だけ持っていなくて、1冊欠という状態は、どこか落ち着きません。
 幸いなことに、石原さんから全ページの画像データをいただいています。
 よーし、レプリカを作ってしまえ。
 とはいえ、これまでファンジンのレプリカは何冊か作ってきましたが、こんなにページ数の多いもの(168ページ)は初めてです。不安はあったものの、とりあえずチャレンジしてみました。
 結果、まあまあ満足できるものが完成。〈ハードSFブックス〉全5冊の書影(『ハードSFの周辺』はレプリカ)を以下にアップします。背の画像は1~4です(レプリカは右端。背の画像データはなく、ワープロで作製)。
背.jpg頭脳の図書館.jpg 海洋未来物語Ⅰ.jpg 海洋未来物語Ⅱ.jpg
ハードSFの周辺.jpg SF Diary 2009.jpg 背.jpg

【追記】3月11日
 石原さんが『ハードSFの周辺』背の画像を送ってくれました。ありがとうございます。
 上の画像の右端に、大きなサイズで掲載させていただきます。言わずもがなですが、左がオリジナル、右がレプリカです。
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『短篇小説日和 英国異色傑作選』

 ネット・サーフィンしていて――
 あ、西崎憲編『短篇小説日和 英国異色傑作選』ちくま文庫(13)が発売されたのか~。
 この本、発売を知ってから、買おうか買うまいか、心が揺れ動いています。
 編者のツイッターによりますと――
>以前同社から出た『英国短篇小説の愉しみ』全3巻から抜粋・改稿の上スパーク、リース等の傑作を3篇追加しました。
『英国短篇小説の愉しみ』から抜粋の上、3編追加か~。元版を持っていなければ、迷うことはないんですが……。う~ん、悩ましい。
 でも、書店で目にしたら、買ってしまうんでしょうねえ……。
看板描きと水晶の魚.jpg 小さな吹雪の国の冒険.jpg 輝く草地.jpg
 西崎憲編『英国短篇小説の愉しみ1 看板描きと水晶の魚』筑摩書房(98)
 西崎憲編『英国短篇小説の愉しみ2 小さな吹雪の国の冒険』筑摩書房(99)
 西崎憲編『英国短篇小説の愉しみ3 輝く草地』筑摩書房(99)
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「復刻叢書 島久平作品集」

 ミステリ書誌の研究家・戸田和光さんは、『国内戦後ミステリ作家 作品目録 極私的・拾遺集』という素晴らしい成果を世に出しておられます。
 私がこの私家版の存在を知ったのは、拙ブログに戸田さんがコメントを寄せてくれたことがきっかけです。さっそく注文しまして、その情報量に口あんぐり状態。
 戸田さんはほかにも、探偵小説作家・島久平の作品を独自に編集し、自費出版されています。
 昨年、4冊を刊行。そそられないではなかったのですが、注文するには至りませんでした。
 ところが数日前、なんとなく戸田さんのサイト「ミステリ書誌の吹きだまり」を読みに行きましたら、新たに2冊の刊行告知があり、そのうちの1冊は――
>5 見えない女
> ※伝法探偵が登場する表題作など、掌編ミステリー16編とショートショート21編を収録。
 うひゃ。これは買わなければ。
 ほかに、広義のショートショートと思われる作品が収録されている巻も複数冊あり、この機会に、全6冊まとめて注文。で、本日到着しました。
復刻叢書1 人魚の舌』2012年5月27日発行
復刻叢書2 死にます』同上
復刻叢書3 金銀捕物帳』同上
復刻叢書4 死神館の恐怖』同上
復刻叢書5 見えない女』2013年2月25日発行
復刻叢書6 泣いて笑って、殺せ!』同上
 いずれもピッタリ200ページ! 読みごたえがありそうです。
 興味のある方は、ここをご覧くださいね。
1:人魚の舌.jpg 2:死にます.jpg 3:金銀捕物帳.jpg 4:死神館の恐怖.jpg
5:見えない女.jpg 6:泣いて笑って、殺せ!.jpg 推理SFドラマの六〇年.jpg
 以下、蛇足です。
 この件で、当然のことながら戸田さんとメールのやりとりをしました。そのなかで、注文とは全く関係ないのですが、戸田さんが上野友夫『推理SFドラマの六〇年 ―ラジオ・テレビディレクターの現場から』六興出版(86)に触れられました。
 おお、懐かし! と書棚から取り出してきて、久しぶりに、ざっと目を通しました。貴重な放送データが満載であることはもちろん、作家たちとの交遊録という観点からも楽しい本です。
 星新一に関して気になる記述もあり、調査しないといけないなと思っているところです。
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ゼナ・ヘンダースン

 50年前の今日、日本SF作家クラブが産声をあげたそうです。つまり今日は、日本SF作家クラブ50歳の誕生日なのですね。
 おめでとうございます!

 さて。
 このような経緯でデイヴィス・グラッブ『月を盗んだ少年』ソノラマ文庫・海外シリーズ(84)を入手したのは2009年10月です。
 くだんの記事に書きましたように、それまでソノラマ文庫・海外シリーズを特に買い揃えようとは思っていませんでした。発売当時、欲しいものは買っていて、それで満足していたからです。
 ところが、『月を盗んだ少年』を入手したことによって、火がついてしまいました。あのときに所有していたのは全35巻(+別巻1)のうち25冊くらいでした(ほとんどは新刊購入)。持っていない巻を改めて眺めてみると、いまの私にとって、けっこう魅力的なラインナップではありませんか。
 この叢書には冗談みたいなプレミアがついている巻が多く、全巻を揃えるのは困難が予想されますが――まあ、そんなに無理はせずに探してみようかな、と。
 例によって、相場を大きく下回る購入希望価格を設定し(笑)、探求を開始しました。それでも少しずつ入手することができ、現在、あと4冊にまで迫っています。
悪魔はぼくのペット.jpg 果しなき旅路.jpg 血は異ならず.jpg ページをめくれば.jpg
 発売当時に買わなかった本のなかに、ゼナ・ヘンダースンの短編集『悪魔はぼくのペット』もあります。
 ゼナ・ヘンダースンといえば、なんと言っても〈ピープル・シリーズ〉でしょう。もちろん私も大好き! にもかかわらず、なぜ短編集を買わなかったのか。いまとなっては推測しかできませんが、たぶんそのとき、そういう気分ではなかったのだと思います。――って、推測にもなっていませんね(笑)。
〈ピープル・シリーズ〉は2冊が邦訳出版されています。
『果しなき旅路』ハヤカワ文庫SF(78)
『血は異ならず』ハヤカワ文庫SF(82)
 1冊目は新刊発売時に購入したと思います。とにかく1970年代後半、SFの新刊は片端から読んでいましたから、これは間違いないでしょう。それに対して2冊目は、所有している本は2000年発行の第2刷で、しかも古本で購入です。この落差はとんでもないですね。1982年発行の『血は異ならず』を買ってないのですから、1984年発行の『悪魔はぼくのペット』を買わなかったのは、まあ当然かも。
〈ピープル・シリーズ〉以外では、短編「なんでも箱」も強く印象に残っています。世間は現在、「たんぽぽ娘」ばかりに注目していますが、「なんでも箱」も甲乙つけがたい名品と思います。ちょっとした運命のいたずら(つまり、収録された書籍がすべて絶版になっている、とか)があれば、この「なんでも箱」がいまの「たんぽぽ娘」の立場になっていても不思議はありません。そういえば「なんでも箱」は『たんぽぽ娘』集英社文庫コバルトシリーズ(80)にも収録されていますね。
「なんでも箱」は(「スー・リンのふしぎ箱」というタイトルで)『悪魔はぼくのペット』に収録されています。となれば――
 欲しいぞ欲しいぞ、『悪魔はぼくのペット』!
 なんとか入手でき、ふーっと大きく息を吐いたことは言うまでもありません。

 ゼナ・ヘンダースンの邦訳書はほかに、短編集『ページをめくれば』河出書房新社・奇想コレクション(06)があります。これはもちろん入手済みです。
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アニメ『楳図かずおの呪い』

 アニメ『楳図かずおの呪い』を観ました。楳図かずおのマンガをアニメ化したオリジナル・ビデオです。原作本『楳図かずおの呪い』には「ビデオカメラに何が写ったか?」「4の恐怖」「幽霊屋敷」の3編が収録されていますが、アニメ化されているのは「ビデオカメラに何が写ったか?」「幽霊屋敷」の2編です。
 前者はまさに楳図かずおの魅力爆発。喉がビュッ、バキバキ、バキッ。「ギャ~~~」なのであります。被害者と思わせておいて、実は……という、どんでん返しも見事です。
 後者は「アウル・クリーク型」(この記事参照)の佳品。もちろん楳図かずおテイスト入り(笑)。こういうの好きですねえ。
 原作マンガは、うちにある本では『こわい本 呪縛』朝日ソノラマ・楳図かずお恐怖文庫14(96)に収録されています。アニメ鑑賞後、久しぶりに読み返しました。
 かなり原作に忠実にアニメ化されていると判明。正解と思います。
楳図かずおの呪い.jpg こわい本 呪縛.jpg
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眉村卓のジュブナイル

 昨日の記事の続きです。
 好きな作家はたくさんいますが、基本的には「とりあえず読めればいいけど、できれば初刊本が欲しいな。別版も気が向けば買っちゃうな」というスタンスです。要するに、いいかげんなんですね。(星新一に関してもそうでしたが、ショートショートの研究を始めて間もなく、全著作を収集しようと決意しました。頑張っております)
 ということで、眉村卓です。言うまでもなく私は眉村卓の愛読者で、けっこう本を持っていますが、昨日、アマゾンで眉村卓の文庫本を検索していて、ふと――
 大人ものの著作はだいたい把握しているなあ。でもジュブナイルは、頭のなかで整理できてないなあ。特に初刊本の書誌情報なんて、あやふやで曖昧で……。
 と気がつきました。
 大熊宏俊さんの管理する眉村卓応援サイト「とべ、クマゴロー!」には眉村卓の詳細な著作リストが掲載されています。「眉村 卓 著書リスト【ジュヴナイル】」のデータを参考に、脳内&所有本を整理することにしました。(大人向けとジュブナイルは、その線引きが微妙な作品もありますが、ここはもう、大熊さんの分類を全面的に採用)
 以下、初刊本のデータです。

『なぞの転校生』盛光社・ジュニアSF(67)
『天才はつくられる』秋元書房・ヤングシリーズ(68)
『地球への長い道』毎日新聞社・毎日新聞SFシリーズ(70)
『まぼろしのペンフレンド』岩崎書店・エスエフ少年文庫(70)
『ねじれた町』すばる書房・SFバックス(74)
『二十四時間の侵入者』秋元文庫(74)
『地獄の才能』秋元文庫(75)
『還らざる城』旺文社ノベルス(75)
『ねらわれた学園』角川文庫(76)
『深夜放送のハプニング』秋元文庫(77)
『泣いたら死がくる』秋元文庫(77)
『閉ざされた時間割』角川文庫(77)
『白い不等式』秋元文庫(78)
『つくられた明日』角川文庫(80)
『一分間だけ』角川文庫(80)
『とらえられたスクールバス(全3巻)』角川文庫(81・81・83)*のちに『時空の旅人』と改題
『逃げ姫』集英社文庫コバルトシリーズ(83)
『孔雀の街』集英社文庫コバルトシリーズ(84)
『ぼくらのロボット物語』岩崎書店・あたらしいSF童話(85)
『月光の底』集英社文庫コバルトシリーズ(85)
『侵入を阻止せよ』集英社文庫コバルトシリーズ(86)
『里沙の日記』集英社文庫コバルトシリーズ(88)
『それぞれの遭遇』ケイブンシャ文庫コスモティーンズ(88)
『ライトグレーの部屋』集英社文庫コバルトシリーズ(90)

『ねらわれた学園』の初刊本が角川文庫というのは意外でした。そういえば、それ以前の出版情報は頭のなかになかったですねえ。なるほど~。
 ま、それはともかく、このうち私が持っていないのは――
『なぞの転校生』盛光社・ジュニアSF(67)
『天才はつくられる』秋元書房・ヤングシリーズ(68)
『地球への長い道』毎日新聞社・毎日新聞SFシリーズ(70)
『還らざる城』旺文社ノベルス(75)
『白い不等式』秋元文庫(78)
『ぼくらのロボット物語』岩崎書店・あたらしいSF童話(85)
『月光の底』集英社文庫コバルトシリーズ(85)
『侵入を阻止せよ』集英社文庫コバルトシリーズ(86)
 以上の8冊でした。
『なぞの転校生』~『白い不等式』の5冊は別版を持っていますので、いつでも読むことができます。しかし『ぼくらのロボット物語』~『侵入を阻止せよ』の3冊は初刊本しか出ていなくて、それを持っていないということは……。これはチェックしておいて、どこかで見かけたら買うことにしましょう。
 今回、書影を掲載するのは大変なので、パスします。書影を楽しみにされている方、申しわけありません。

 最後に――大熊さんへ。
『なぞの転校生』ですが、鶴書房盛光社・SFベストセラーズ(発行年不記載)のデータが抜けていますよ~。

【追記】
 ふと、角川文庫の『ねらわれた学園』には複数のカバーがあることを思い出しました。
 何種類あるのか気になり、さっそくネットで画像検索。うちにある本も含め、確認できたのは以下の4種です(角川スニーカー文庫は除く)。
イラスト.jpg 薬師丸ひろ子1.jpg 薬師丸ひろ子2.jpg 原田知世.jpg
 これだけかなあ? もしこれら以外の表紙をお持ちの方がおられましたら、お知らせいただけると嬉しいです。

【追記】3月6日(コメント欄参照)
 尾川健くんが角川ホームライブラリー版『農協月へ行く』の画像を送ってくれました。ありがとうございます。
 角川文庫のカバーを外すと、こんな感じになりますね。
 隣に、角川文庫の星新一『きまぐれロボット』(カバーを外して)を並べてみました。似てるけど、ちょっと違う……。
農協月へ行く.JPG きまぐれロボット.jpg
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眉村卓の文庫本

 アマゾンで眉村卓の文庫本(古本)を検索して、「げげっ」となりました。
 著名作家の文庫本って、ちょっと古め、かつ大手で出版されたものならば、アマゾンではおおむね1円(+送料250円)で出品されているという認識があります。もちろん眉村卓もその例に漏れません。
 ところが、決して少なくはない数の文庫本が信じられないような値段で出品されているのですね。古い児童書とか、そんなのなら高額なのもわかりますよ。しかし、1980年ごろの集英社文庫とか角川文庫とか、確かに最近はあまり見なくなりましたけれど、ブックオフなどのチェーン古書店でも、数年前まではしょっちゅう目にしていたような気がするんですが……。
 眉村卓の文庫本のうち、アマゾンの最低出品価格の高値トップ10を抜き出してみました。自慢にもなりませんけれど、ほとんどは私、持っています。

①21000円『幻覚のメロディ』集英社文庫(81)*選
②21000円『還らざる城』旺文社/中学生・高校生必読名作シリーズ(88)
 一見、旺文社文庫に見えるけど、実は違う「中学生・高校生必読名作シリーズ」。これは持っていません。書影は旺文社文庫(83)です。
③3880円『EXPO'87』角川文庫(78)
④3499円『産業士官候補生』角川文庫(78)
幻覚のメロディ.jpg 還らざる城.jpg EXPO'87.jpg 産業士官候補生(角川).jpg
⑤2899円『産業士官候補生』ハヤカワJA文庫(74)
⑥2196円『影の影』ハヤカワ文庫JA(77)
⑦1974円『魔性の町』講談社文庫(95)
 そもそも、この本をアマゾン検索していて、その値段に驚いたのでした。
⑧1850円『天才はつくられる』角川文庫(80)
産業士官候補生(ハヤカワ).jpg 影の影.jpg 魔性の町.jpg 天才はつくられる.jpg
⑨1149円『なぞの転校生』秋元文庫(80)
 この本は持っていません。書影は、私が所有している秋元文庫の眉村卓、全冊(の背)です。
⑩1000円『通りすぎた奴』角川文庫(81)
秋元文庫.jpg 通りすぎた奴.jpg
 このあたりの本は、ちょっと熱心なSFファンなら、ほとんどの方が持っているのではないでしょうか。眉村ファンでしたら、なおさら。
 眉村ファンとして、それだけの評価をされていることを喜ぶべきかもしれませんし、アマゾンの出品価格=売れる価格ではないと承知していますが、それにしても……。
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文学座公演『モンテ・クリスト伯』

 本日、NHKテレビ「100分de名著 モンテ・クリスト伯」の第4回(今週水曜放送の最終回)を観ました。
 アナウンサーさん、2回目の放送では「デュマの人生は、ひと言で言えば破天荒」なんて言っていませんでした? それが3回目では「波瀾万丈の人生」。視聴者から間違いを指摘されたのかなあ。「破天荒」の誤用は今さらどうしようもないところまで来ているかもしれませんが、アナウンサーくらいは正しく使ってほしいと切実に願っています。
 今日観た最終回では、『モンテ・クリスト伯』の続編はないみたいに話が進められ、それで盛り上がっていました。でも、あるんですよね(笑)。→この記事
 講師の佐藤賢一はおそらく知っていると思います。ただ、この番組は『モンテ・クリスト伯』を読んだことのない人を対象に作られているようですから、そのあたりはアバウトで、あまり詳しくない人たちの盛り上がりを優先したのでしょう。この件に限らず、トークは全体的に浅く、『モンテ・クリスト伯』フリークとしては、いささか淋しい気もしますが、まあ仕方がないと思います。――あ、でも、「世界じゅうで広く読まれているベストセラー」という紹介なのに、レギュラー出演者の伊集院光が読んでないというのは笑えますね。
 それはともかく――
 番組を観て欲求不満に陥り、『モンテ・クリスト伯』の世界に浸りたくなりました。活字を読む気分ではなく、映像化されたものを観ようかと思い……。
 うちには映画だのTVドラマだのアニメだの、あれこれありますが、今日は文学座公演『モンテ・クリスト伯』に決めました。だいぶ前、NHK「芸術劇場」で放送されたもの。2時間あまりという時間も、ちょうどいい感じです。
 テレビで放送されたとき(いつだったか忘れましたが)以来、2度目の鑑賞と思います。今回も非常に楽しく観ることができました。
 ドラマチックなシーンを中心にうまくつないで、破綻なく仕上げています。2時間余という短い時間でこれだけ『モンテ・クリスト伯』の魅力を伝えてくれれば、充分に満足です。

 あ、そうそう。
『後の巌窟王』はここで読めます。
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