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忘れ得ぬエピソード

 子どものころに大好きで読んでいた連作マンガで、特に忘れ得ぬエピソードがいくつかあります。たとえば、楳図かずお『おろち』の1編「姉妹」もそうですね。
 最近、そんなエピソードの収録された本に、立て続けに2冊遭遇しました。
◎さいとうたかを『徳川隠密始末請負人 影狩り ベストセレクション 化粧の城』リイド社・SPコミックス(10)
『影狩り』を読んでいたのは中学生のころです。影(=隠密)を葬る3人の仕事人。いずれも凄腕の十兵衛、日光、月光。
 どのエピソードも面白かったですが、特に強烈な印象が残っているのは、今回買った本(全4話収録)の表題作になっている「化粧の城」です。城内で起こる異変が影の仕業かと思っていたら、実は……。子ども心に衝撃を受けたものです。
 ほぼ40年ぶりに再読。けっこう細部まで覚えていることに、われながら驚きました。
◎赤塚不二夫『天才バカボンのおやじ』実業之日本社・ホリデー・コミックス(70)
 ご存じ『天才バカボン』ですが、大人向けの雑誌に連載されたということで、ほんのちょっとだけアダルトな味つけがなされています。私が読んだのは、まさにこの本です。1970年8月刊ですから、私が中1のときですね。いまは手元になく、確認できませんけれど、全2巻だったと思います。
 めっちゃ記憶に残っているのは「怪僧ケツプーチン」のエピソードです。男のケツを舐めながら酒を飲むのが好きな怪僧ケツプーチン。バカボン・パパが、そのえじきになります。なんと言いましょうか……(苦笑)。
 こちらも40年ぶりの再読となりますが、やはり面白かったです。
影狩り.jpg 天才バカボンのおやじ.jpg
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「スーパーマン」

「空を見ろ!」「鳥だ!」「ジェット機だわ」「アッ、スーパーマンだ!」
 ――といえば、ご存じ『スーパーマン』です。
「あ!」「鳥かな?」「ヒコーキだよ」「核ミサイル!?」「なーんだ、アトムちゃんか」
 ――といえば、(ご存じない方も多いかもしれませんが)『アトムちゃん』です。漫画・西島大介、原作・手塚治虫。
 そんでもって今日は――
「オリンピック開幕だ」「丑の日だわ」「なーんだ、誕生日か」
 ええ、誕生日なんです、私の。
 55歳になりました。今さらめでたいとも思いませんが、自分の誕生日が世界的なイベントの開幕日や国民的行事と重なると、なんとなく嬉しいです。
スーパーマン.jpg アトムちゃん.jpg
 この記事を書くために雑誌「SUPERMAN」№1(1978年1月号)を手に取りました。
 巻頭いきなり――
> 弾丸よりも速く!
> 力は機関車よりも強く!
> 高いビルディングも、ひとっ跳び!
 おお、懐かしい!
 といっても私の場合、思い入れがあるのは(子どものころに観た)TVドラマでして、コミックやアニメにはそうでもないのですが……。
 TVドラマ版、観たいなあ。でも、持ってないなあ。映画版なら録画テープがあるだろうけど、代替品にはならないなあ。う~~~む。
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映画『ジョーズ・アタック2』

 1ヶ月ほど前、『シャークトパス』という映画を観ました。シャーク+オクトパス。つまりサメとタコの合成モンスターが暴れる映画です。こういう発想は嫌いではないし、どちらかというと好きなのですが、肝心のストーリーが今ひとつで……。

 惜しいなあ、と思っていましたところ、ひょんなことから『ジョーズ・アタック2』(別タイトル『死神ジョーズ』)なる映画を知りました。
 映画データ・ベース「allcinema」の「解説」から一部引用しますと――
>タコとサメを合体させてイルカの知能を持たせた怪物などというふざけた設定
 2010年の『シャークトパス』に対して、『ジョーズ・アタック2』は1984年の映画です。
 そっか~。26年も前に同じような発想の映画があったのかあ。唯一かつ最大の見所が二番煎じとなると、『シャークトパス』の評価はさらに下がってしまうなあ。
『ジョーズ・アタック2』かあ。観たいなあ。――ん? この映画、うちになかったっけ?
 探してみましたら、ありました! 『ジョーズ・アタック』と並んで。――と書くとシリーズものみたいですが、この2本の映画は無関係です。だいたいからして、『ジョーズ・アタック』は1987年、『ジョーズ・アタック2』は1984年の映画。2のほうが先に作られているんですね。しかし、にもかかわらず、このジャケットは……(笑)。
ジョーズ・アタック.jpg ジョーズ・アタック2.jpg
 2本とも観た記憶がなく、いい機会なので観ることにしました。ちゃんと、作られた順番に。
『シャークトパス』ではタコザメが姿を出しまくりでしたが、『ジョーズ・アタック2』では出し惜しみ過ぎ。ちょっと見、化け物タコ映画(懐かしいところでは『テンタクルズ』、比較的新しいところでは『オクトパス』あたり)と違わないですねえ(笑)。ただ、すっごいなあと思ったのは、このモンスターは細胞分裂で増殖するという設定。参った! どうせなら、タコ+サメ+イルカだけではなく、+プラナリアにすればよかったのに(笑)。
 あくまでも私の好みですが、『シャークトパス』よりも数段面白かったです。B級モンスター・パニック映画の楽しさを満喫しました。
 ゲップが出そうなので、『ジョーズ・アタック』はしばらく間をあけることにしましょう。
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映画『アラクニッド』

 今月19日の記事で――
>『スターシップ・トゥルーパーズ』には続編が2作あります。評判が芳しくないため
>観ていないのですが、観てみようかしらん。
 と書きました。
 で、観ました。第1作には及びませんけれど、悪くはないですね。特に2作目にはパラサイト型エイリアンが登場。私の大好物です。楽しませてもらいました。
 シリーズ3作を観終わり、映画『アラクニッド』を思い出しました。なぜか? 『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズをご覧になった方にはおわかりですね。
『アラクニッド』、確かに観た記憶はあります。けっこう面白かった印象も残っています。ところが、はて、どんなストーリーだったっけ?(苦笑)
 ビデオを取り出してきました。へえ、2001年のスペイン映画でしたか。
アラクニッド.jpg ジャケット.jpg
 ところどころに既視感を覚えつつ鑑賞。うん、面白かったです。こんなの、大好きですねえ。――と言いつつ、何年か後にはまたストーリーを忘れているのでしょうが(笑)。
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「ゴジラ対ダンボ」

 福田浩司「ゴジラ対ダンボ」を読みました。
 いや、古本屋で「ETWAS エトワス」という雑誌の創刊号(1984年11月)を見かけたんですよね。何気なく手に取ってみたら、表紙に――
 SF小説・ゴジラ対ダンボ 福田浩司
 何じゃこれ(笑)。
 ふらふらとレジに持っていってしまったのです。
エトワス.jpg ゴジラ対ダンボ.jpg
 作品の冒頭、いきなり「あらすじ」が載っています。え? 連載なの? と思いましたが、そうではなく、本当に、これから始まる「ゴジラ対ダンボ」の「あらすじ」なのでした。結末以外、きっちりと書かれております。読み進んでいくと――うん、「あらすじ」の通りだな(笑)。何を考えて、読切り作品の冒頭に「あらすじ」を載せたのか、作者(あるいは編集者?)の意図、不明です。
 ゴジラとダンボだけではなく、大怪獣カザミドリも出現し、三つ巴の大決戦!(というか、実はカザミドリ対ゴジラ、対ダンボがメイン)
 内容はそんなにつまらないわけでもないのですが、ヘタクソなシナリオみたいな文体には、どうにも違和感があります。小説作法の基礎がわかっているとは思えないんですよね。
 まあ、話のネタとして、読んで無駄ではなかったかな。――そう思います。
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『ゴースト・ハント』ほか

 新刊書店に行きました。
◎H・R・ウェイクフィールド『ゴースト・ハント』創元推理文庫(12)
 まさかウェイクフィールドの短編集が文庫で出る日が来るとは……。(この記事参照)
 2003年に発行のモーリス・ルヴェル『夜鳥』以来、創元推理文庫は(いい意味で)わちゃわちゃになっています。もはや、何が出ても驚きません。わが家の創元推理文庫コーナー、こんな本が並んでいます。>翻訳もの限定
ゴースト・ハント.jpg 創元推理文庫.jpg
◎小説現代編『10分間の官能小説集』講談社文庫(12)
「小説現代」2009年3月号の「超短編官能小説特集」に掲載された10編を収録。「小説現代」では2007年3月号でも特集「10分間で読める超短編官能全12編」があります。こちらは文庫化されないのかしらん。
10分間の官能小説集.jpg 小説現代2009・3.jpg 小説現代2007・3.jpg
追想五断章.jpg◎米澤穂信『追想五断章』集英社文庫(12)
 この記事参照。解説(葉山響)を読むために買いました。好きなんですよね、リドル・ストーリー。

 来月、光文社の古典新訳文庫から『傍迷惑な人々―サーバー短篇集』が刊行予定とか。
 わあ。ジェイムズ・サーバーの短編集ですか。これは楽しみです。
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『ライロニア国物語』

『ふたりはいい勝負』以来、レオポルド・ショヴォーが私のなかでプチ・ブームになっています。こんなに楽しい作家をこれまで知らずに過ごしてきたのは残念な限り。
 そのショヴォーの『名医ポポタムの話 ショヴォー氏とルノー君のお話集』国書刊行会(95)を買いましたら、帯(裏表紙側)に――
名医ポポタムの話.jpg 帯.jpg
 へえ、面白そう。コワコフスキなんて聞いたこともない作家ですが、「奇妙奇天烈、摩訶不思議、大いに笑えてちょっぴり不気味」なんて、もろに私好みではないですか。
 さっそく買いました。
 レシェク・コワコフスキ『ライロニア国物語 大人も子どもも楽しめる13のおとぎ話』国書刊行会(95)
袖.jpg     ライロニア国物語.jpg
 内容は、本の袖に書かれている紹介(右の画像)をお読みください。DVDによくある嘘っぱち紹介(笑)とは違い、偽りなしです。
 ちょっと読み始めたら止まらず、最後まで。
 小説の作りとしてはそんなにうまいとは思わないですし、結末を放置しちゃっているような作品もあり、そういうのはどうかなと思ったりもしますが、ともあれナンセンスでシュールでブラックでユーモラスでアイロニカルで……。面白かったです。
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「小松左京に出会う会」パンフレット

パンフレット.jpg 今月16日に大阪で行なわれた小松左京追悼イベント「宇宙の知性と融合した うかれ小松左京に出会う会 ~映画「さよならジュピター」を見る~」のパンフレットを読みました。私はイベントに行けなかったのですが、大熊宏俊さん(拙ブログでもお馴染み)が行かれると知り、「パンフやチラシがあったら、よろしくね~」と頼んでおいたのです。大熊さん、ありがとうございます。(大熊さんのレポートはこちら
 オールカラーの8ページ。あの巨大な小松左京がコンパクトにまとめられたパンフです。手際がいいなあ、とスタッフを見ると、「プログラム編集 かんべむさし 堀晃」。なるほど納得であります。
 年表「“巨人”が遺した主な業績」を眺めると、小松左京の全体像が一目瞭然です。個人的に1970年代は、私がSFを知り、その世界にどっぷりと浸っていく過程とシンクロしますから、あれこれ脳裡に浮かびまくってしまいます。当たり前のことですが、すごいな、小松さん。
 この巨人と同時代を生きられたことに、感謝!

 一緒に送っていただいたチラシから2点、アップしておきましょう。(画像をクリックすると拡大)
小松左京ナイト.jpg 桂米朝展.jpg
小松左京ナイト.jpg
【追記】7月25日
 引き続き、大熊さんが「小松左京ナイト」のパンフレットを送ってくれました。少しでもその場の雰囲気に触れることができるのは嬉しいですね。
 大熊さん、ありがとうございました。
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映画『スターシップ・トゥルーパーズ』

 そもそも、アウトレットDVDのワゴンで見かけた『スター・トゥルーパーズ』なる映画なのでした。なんじゃ、これ?(笑)
 もちろん脳裡に浮かんだのは『スターシップ・トゥルーパーズ』――R・A・ハインライン『宇宙の戦士』を原作とする映画です。小説とは別物という感覚でしたが、映画は映画として面白かったです。
 で、『スター・トゥルーパーズ』です。例のパターンだろうなあとは思いつつも、アウトレットの1コインDVDでしたら、騙されても腹は立ちません。結果――案の定、見事に騙されました。あはははは。
 途中で観るのが嫌になり、この責任は本家『スターシップ・トゥルーパーズ』に取ってもらわなければ、と(笑)。この映画を観るのは久しぶりですが、やはり面白いですね。
スター・トゥルーパーズ.jpg スターシップ・トゥルーパーズ.jpg 宇宙の戦士.jpg
『スターシップ・トゥルーパーズ』には続編が2作あります。評判が芳しくないため観ていないのですが、観てみようかしらん。
 なんて思いながらネット・サーフィンしていましたら、あ、『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』という映画が今月21日――すなわち明後日に公開!
 いやあ、知りませんでした。こんな偶然があるんですね。驚きました。

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「コント上達への秘けつ」

 昨日の続きです。
「ボーイズライフ」1967年9月特大号の付録「最新SF事典」には、星新一「コント上達への秘けつ」も掲載されています。星新一によるコント(=ショートショート)の書き方指南です。
 星新一が「1000字コント」の選者を務めていたのは1966年6月号~1968年12月号ですから、その中盤。選者を引き受けて1年あまりが経過し、いろいろと感じるところがあったのだろうと推測します。
コント上達への秘けつ.jpg
「コントを書くにはどんな勉強をしたらいいか」と、よく聞かれる。私の答えはきまっている。「たくさんの作品を読み、それを覚えこみなさい」である。

 と始まる書き方指南。当たり前ですが、きっちりとしたショートショート作法になっていて、いまでも充分に通用する内容です。
・いいなあと思った短編があったら、覚えろ。漫才や落語を聞いていて吹き出したら、その部分をすぐに暗記せよ。映画を観たら、家の人や友人にストーリーを話せ。――こういうことをしていれば、自然とコントを作るコツのようなものが身につく。
・アイデアを得る方法のひとつは、まるで違ったものをふたつ組み合わせてみること。面白い組み合わせを思いついたら、あとはそれを原稿用紙に書けばいい。
 ほんと、その通りですね。まあ、言うは易し、ですが……。
 重要なのは、「自分が面白いと思った組み合わせ(アイデア)」が本当に面白いのか、それを見極める目と思います。そして、その目を手に入れるためには、数多くのアイデア・ストーリーを読むしかありません。当たり前のことですが、それができていない人、いかに多いことか……。
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「1000字コント」

「ボーイズライフ」誌の「1000字コント」については、ずーっと心の片隅に引っかかっていました(→この記事のコメント欄参照)。
 先日、大橋博之さんに詳細をご教示いただき、感謝感激!
1000字コント.jpg
 1965年6月号で「コントでいこう」がスタート。
 翌7月号から「1000字コント」とタイトル変更。
【選者】
 小松左京(1965年6月号~66年5月号)
 星新一(1966年6月号~68年12月号)
 筒井康隆(1969年1月号~6月号)
 平井和正(1969年7月号~8月号)

 正確な連載期間および選者を教えていただいただけでも嬉しいですし、スタート時は「コントでいこう」だったなんて……。当時、「ボーイズライフ」を読まれていた方々にも衝撃の事実ではないでしょうか。
 大橋さん、ありがとうございました!
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『夜をつけよう』

 レイ・ブラッドベリの絵本『夜をつけよう』BL出版(98)を買いました。
 この作品は5種類の翻訳があります。こんなに何度も翻訳されるなんて、珍しいことではないでしょうか。
「夜のきらいな子」:「児童文芸」1973年9月号/白木茂訳
「夜を灯して」:「銀河」1975年11月号/宮田沖彦訳
「夜を点けよう」:「別冊・奇想天外№14 レイ・ブラッドベリ大全集」1981年4月/鎌田三平訳
『夜をつけよう』BL出版(98)/今江祥智訳
『夜のスイッチ』晶文社(08)/北山克彦訳
 私は雑誌(書影の2冊)しか持っていませんでした。絵本はやはり単行本がいいですね。
 あ、そうそう。「児童文芸」のことは知らなくて、この記事への山本孝一さんのコメントで知ったのでした。
夜をつけよう.jpg 銀河.jpg 別冊奇想天外.jpg
 ブラッドベリといえば、書棚を眺めていて――
『ブラッドベリがやってくる 小説の愉快』晶文社(96)
『ブラッドベリはどこへゆく 未来の回廊』晶文社(96)
 ブラッドベリのエッセイ集です。この2冊、すっかり忘れていました。
『ブラッドベリ年代記』河出書房新社(11)と『ブラッドベリ、自作を語る』晶文社(12)の間に並べることにしましょう。いや、その前に『ブラッドベリ、自作を語る』を読まないと(苦笑)。
ブラッドベリがやってくる.jpg ブラッドベリはどこへゆく.jpg ブラッドベリ.jpg
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『ふたりはいい勝負』

 レオポルド・ショヴォー『ふたりはいい勝負』福音館書店(87)/福音館文庫(03)を読みました。〈ショヴォー氏とルノー君のお話集(全5巻)〉の第5巻です。
 父親であるショヴォー氏と息子ルノー君のかけあいで、物語が作られていきます。そのストーリーたるや、まさにナンセンス&シュール(笑)。どう展開していくのか、まったく想像できません。
 この楽しい感覚、どっかで味わったなあと記憶をごそごそ。すぐに――あ、橫田順彌だ。
「メグロの決死圏」(『脱線!たいむましん奇譚』講談社(78)/講談社文庫(81)に収録)とか「話にならない話」「続・話にならない話」(『寒い国へ行きたくないスパイ』徳間文庫(85)に収録)とかですね。
 そんな話が43編も収録。ショートショートかと問われたら、口ごもってしまいますが、ともあれ短くて面白い話がてんこ盛りです。
ふたりはいい勝負.jpg 脱線!たいむましん奇譚.jpg 寒い国へ行きたくないスパイ.jpg
 レオポルド・ショヴォーといえば、その編著『きつねのルナール』福音館書店(02)も(ショートショートの見地から)要チェックです。
 福本直之「解説――ルナールと『狐物語』の履歴書」によりますと、この本の原典『狐物語』は「狐のルナールを主人公とし、中世フランス語で書かれた、作者も時代も異なる三十数篇の物語に与えられた作品名」とのこと。おのおのの物語には原型やモデルが存在し、それはたとえば――
>古くは古代インドの説話集『パンチャタントラ』や『ヒトーパディーシャ』、そして
>『イソップ物語』などに見られる、民間に伝わっていた説話です。
 さらに――
> 中世のベストセラーであるこの作品は当然のことながら、後代へも大きな影響を
>残しています。そのもっとも有名なものが、十七世紀後半の、ラ=フォンテーヌの
>『寓話』です。
 とも書かれています。
『きつねのルナール』はショヴォー編の現代語版『狐物語』から22編を訳出したものです。児童書ですから、非常に平易で読みやすい文章で書かれています。ずるがしこいけど、どこか愛嬌があって憎めない狐(ルナール)の物語は魅力的です。ショートショートとは趣を異にしていますが、その先駆的作品群とは言えるでしょう。
 ちなみに、ショヴォーは「20世紀のラ=フォンテーヌ」と呼ばれているそうです。
きつねのルナール.jpg パンチャタントラ物語.jpg 寓話.jpg
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『国内戦後ミステリ作家 作品目録 極私的・拾遺集』

国内戦後ミステリ作家作品目録.jpg つい先ほど、『国内戦後ミステリ作家 作品目録 極私的・拾遺集』私家版(10)が届きました。編者は戸田和光さん――今月6日の記事「「女か虎か」書誌」にコメントをいただいた方です。戸田さんのサイト「ミステリ書誌の吹きだまり」でこの本のことを知り、さっそく注文したのでした。
 想像していたよりも遙かに充実した内容。圧倒的な情報量に度肝を抜かれました。素晴らしい!
 くだんの記事に――
>◎都筑道夫「女か虎か」
>・初出:不明
>・都筑道夫監修『海底の人魚』新風出版社・5分間新書(69)*タイトルは「リドル・ストーリイ」
 と書きました。もしや……と「都筑道夫」の項をチェックすると――
>リドル・ストーリィ    小さな蕾    昭和44年1月
 おお! 現物を確認するまで確かなことは言えませんが、これが初出である確率は限りなく高そうに思えます。もう一度書きます。――素晴らしい!
 じっくりとチェックすると、さまざまな発見がありそうです。リストだけではなく、「私見・推理クイズ」などの読み物も充実していて、実に楽しいですし……。
 お楽しみはこれからだ。

 こういうことがあると、ブログを始めてよかったなあと思います。ブログを書いていなければ戸田さんとの接点はなく、当然、この本を知ることはなかったでしょうから。
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実録「水素製造法」

 今日の「中日新聞」朝刊――「私の先生」というコラムで、松浦元男さん(樹研工業社長/77歳)が恩師の思い出を語られています。
 働きながら通学していた高校時代。出席は年の半分くらいで、あまり勉強できず。数学のテストで立て続けに零点をとったのに、通知表では5!
 教師が間違ったのかと思っていたら、実はそうではなかったのです。
 卒業後25周年の同窓会で教師と再会。名刺を求められて渡すと、「やっぱり社長になっていたのか」と教師は満足そう。零点にもかかわらず5をつけたことは明確に覚えているとのこと。
 その理由は……。新聞から教師の言葉を引用しましょう。

「あなたは学校を長期間、休んでいましたね。従ってあの問題は絶対に解けない。ところが、何が何でも正解に導こうと懸命に取り組んだ努力が見えました」
「世の中にこんな理屈があったのかと。抱腹絶倒とはあの答案の事を言うのでしょう」

 うひゃあ。「水素製造法」ではありませんか(嬉)。改めて言うまでもありませんが、かんべむさしの傑作ショートショートです。
 朝から楽しくなってしまいました。

水素製造法.jpg 水素製造法(文庫).jpg
『水素製造法』徳間書店(78)/徳間文庫(81)
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映画『エイリアン・リベンジ』

 映画『エイリアン IN キューブ』の記事に、以下のように書きました。

 何度も書いていますが、映画『エイリアン』が大好きです。
 で、それっぽいタイトルやジャケット・デザインの映画を目にすると、ついつい手に取ってしまいます。もちろん、ほぼ間違いなく「騙された~」と泣くことになるのですが、それでも「もしかして……」と淡い期待をしてしまうのが悲しいところ。『エイリアンなんたら』ってタイトルの映画、何本観たんでしょ(苦笑)。
 まあ、期待と違っていても、映画として面白ければ、それでいいわけですけれど……。

エイリアン・リベンジ.jpg そんなわけで、『エイリアン・リベンジ』です。
 近所のホームセンターでDVDを見かけ、タイトルとジャケット・デザインに惹かれて買いました。
 さっそく観たのですが……。
 どっひゃあ! こ、これは!
『エイリアン IN キューブ』に劣るとも勝らぬ駄作なのでした。ジャケットに描かれているモンスター、どっかに出てたっけ?(苦笑) いやまあ、騙されることは覚悟しているんですけどね。
 それと、DVDなのに、あたかもVHS3倍速録画みたいな画質にも驚きました。え? 2008年の映画? ウッソー。
 いろんな意味で、すごいな(笑)。
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映画『グリード』

 映画『グリード』を観ました。『ザ・グリード』ではありません。『グリード』です。
『ザ・グリード』はモンスター・パニック映画の傑作でした。ほんと、あそこまで食いまくってくれると、まさに爽快! このふたつの映画、ジャケットの色合いや雰囲気は似ていて、となると、当然のことながら――
 ははあ、例のパターンか。しょーもない映画なんだろうな。
 と思ってしまいます。
『グリード』は人喰いワニの映画ですが、肝心のワニが小さくて、迫力不足。人間が素手で捕まえちゃえるくらいなんですよね(笑)。モンスターは出てきますけれど、これ、本質的にはコメディ映画と思います。モンスター映画と思えば物足りませんが、まあまあ楽しく観られました。
 ちなみに、『ザ・グリード』は1998年のアメリカ映画、『グリード』は2006年のドイツ映画です。
グリード.jpg ザ・グリード.jpg
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映画『ロマンシング・ストーン』

 昨日の記事をアップしたあと――
 やはりハガードは秘境冒険・宝探し物語(+オカルト風味)の元祖だよなあ。『インディ・ジョーンズ』シリーズなんて、もろにハガードの影響を受けているよな。新しいところでは『ハムナプトラ』シリーズも。
 などと思いつつ、ふと『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』を思い出しました。
『インディ・ジョーンズ』シリーズは目が腐るほど何度も観ました。『ハムナプトラ』シリーズは比較的新しいですし、これも複数回観ていますから、まだよく覚えています。しかし――
『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』って、どんな話だったっけ? 宝探しを絡めた冒険映画だったよなあ。
 う~~む、記憶は霧の底です。
 どうにも気になり、映画を観ることにしました。
 ありゃ? もうちょっと秘境冒険の要素があったような気がするけどなあ。
 かなり記憶――というか印象が捏造されていたようです。面白く観ましたけれど、いささか拍子抜けしたのでした。この映画には続編『ナイルの宝石』があります。これは録画テープのなかに見当たらず、レンタルしようか迷っています。
ロマンシング・ストーン.jpg ナイルの宝石.jpg
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バローズ、ハワード、ハガード



 E・R・バローズ、R・E・ハワードとくれば、次はH・R・ハガードを期待してしまいます。
 私がおもにハガードを読んでいたのは創元推理文庫です。ちょうど私がこういう作品を読みたくてたまらなかったころ、いいタイミングで次々に刊行してくれたのですね。
『ソロモン王の洞窟』1972年刊
『洞窟の女王』1974年刊
『二人の女王』1975年刊
『女王の復活』1977年刊
『黄金の守護精霊』1976年
『クレオパトラ』1985年刊
ソロモン王の洞窟.jpg 洞窟の女王.jpg 二人の女王.jpg
女王の復活.jpg 黄金の守護精霊.jpg クレオパトラ.jpg
『ソロモン王の洞窟』は何度も映画化され、いいかげん食傷気味です。『洞窟の女王』を映画化してくれないかなあ。もちろん、思い切りお金をかけて。
 大昔の映画『炎の女』(1965年)、その続編『燃える洞窟』(1968年)は、だいぶ前にテレビで観ました。これは今ひとつの出来でしたね。
 調べてみますと、『洞窟の女王』(1935年)という映画もあるようで、これもちょっぴり気になります。
炎の女.JPG 燃える洞窟.JPG

【追記】
 と、記事をアップしてから、『アッシャ 洞窟の女王』(2001年)があったことを思い出しました。「思い切りお金をかけて」に重点を置いて読んでいただくよう、お願いいたします。
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「女か虎か」書誌・余談

 はたと気づけば、「女か虎か」は「ミステリマガジン」(=「エラリイクイーンズミステリマガジン」)に3回も掲載されているのですね。1958年1月号(19号)、1989年8月号(400号)、2011年3月号(661号)。
19号.jpg 400号.jpg 661号.jpg
 同じ雑誌に再録されるケースはよくありますけれど、再々録は極めて珍しいのではないでしょうか。それぞれの扉ページもアップしておきます。
19号(扉).jpg 400号(扉).jpg 661号(扉).jpg
SFM88号.jpg「ミステリマガジン」2011年3月号には、トム・ゴドウィンの名作「冷たい方程式」も掲載されています。これはかつて「SFマガジン」1966年11月号(88号)に掲載されたものの再録です。同じ早川書房発行のSF専門誌とミステリ専門誌、その両方に掲載されるというのも珍しいことでは?
 まあ、それだけ優れた作品ということでしょうね。前にも書いたような気がしますが、「冷たい方程式」も大好き! 大傑作と思います。
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「女か虎か」書誌

 ネット・サーフィンしていて、早川書房サイトの「刊行予定―これから出る本―に――

《【謎/リドル】》の【謎/ミステリ】、その他の【謎/リドル】 1,785円
山口 雅也(著)
刊行日: 2012/08/23
ハヤカワ・ミステリワールド脳を刺激し興奮の極致へ誘う、バラエティに富んだリドルストーリー「異版 女か虎か」「謎の連続殺人鬼《【謎々/リドル】》」「群れ」「見知らぬカード」「私か【分  身/ドツペルゲンガー】か」の異色の五篇。鬼才の放つ謎に挑め!

 おお、「異版 女か虎か」が単行本に収録されますか。これは買わなきゃ、であります。
 何度も書いていますが、とにかく私はリドル・ストーリーが好きで、当然のことながらF・R・ストックトン「女か虎か」も大好き。
 思い返せば、当ブログ(実質的な)最初の記事はリドル・ストーリーでした。当該記事には「女か虎か」および続編やパロディなどの書誌を掲載しています。
 あれから3年あまり。新刊も出ましたし、新たな発見もあります。この機会に、「女か虎か」関連作品書誌(最新版)を作ることにしました。今回、書影は割愛。私が所有していない資料は太字表記にしました。

書誌を見る。


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映画『パラサイト・デビル』

 北原尚彦さんが『SF奇書天外REACT』第25回で『ベム AGAIN』に触れてくれました。ありがとうございます。岡田さんの業績を評価していただき、本当に嬉しいです。
 以上、業務連絡、終わり。――ですが、これだけでは淋しいので、ついさっき観終わった映画を……。

パラサイト・デビル.jpg『パラサイト・デビル』を観ました。2002年のタイ映画です。
 ジャケットには――
>ハイクオリティVFX炸裂のアジア版「スピーシーズ」登場!!
 なるコピーが躍っています。『スピーシーズ』シリーズの大ファンである私としては、これは観ておかなければ! なのでありますが……。
 案の定、騙されました(笑)。
 ハイクオリティVFX? 冗談でしょ。
 アジア版「スピーシーズ」? どこが。
 いやあ、ある程度予想はしていたものの、ここまで裏切られると、かえって清々しいですな。←ほんとか?(笑)
 まあ、映画自体はまあまあ楽しかったので、よしとしましょう。
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いしいひさいち

文藝別冊 いしいひさいち」河出書房新社・KAWADE夢ムック(12)を読んでいると、いしいひさいちを楽しく読んでいたころ(20代)を懐かしく思い出します。
 書棚を眺め、こんな本を取り出してきました。
『忍者無芸帖』双葉社・アクションコミックス(85)
『スクラップスチック』少年画報社・ヒットコミックス(81)
『スクラップスチック②』少年画報社(86)
忍者無芸帖.jpg スクラップスチック.jpg スクラップスチック2.jpg
 いずれも発売時に新刊購入したものと思います。大判の本もけっこう持っていたはずなのですが、どこにあるのやら……。処分しちゃったのかダンボールの奥底に眠っているのか、記憶は定かではありません。
 適当なページを開いて、つまみ読み。いしいひさいちを読むのは超久しぶりですが、やはり面白いですね。
 その後、近所のブックオフで、いしいひさいちの本(新書サイズ)をどっさり売っているのを発見。ちょっぴり迷った末、以下の2冊を買いました。
『新 忍者無芸帖』文藝春秋(98)
『B型平次捕物控』東京創元社(02)
新忍者無芸帖.jpg B型平次捕物控.jpg
 つまみ読みで、楽しんでおります。
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「宇宙気流」

 活動的なSFファン(アクティヴ・ファンといいます)はファンジンを発行します。ファンジンというのはファン・マガジンの略称で、要するにSFファンが自費出版する雑誌のことです。対して、商業誌のことをSFファンはプロジン(プロ・マガジン)と呼んだりします。
 私とファンジンとの付き合いは長いです。最初にファンジンに原稿を掲載してもらった(→「NULL」2号)のも、最初に自分でファンジンを出した(→『ペルシダー・グロッサリー』)のも1974年です。もう40年近く前になるんですよね。その後ファンジンには数え切れないくらいの寄稿をし、かなりの冊数を編集・発行しました。
 昨年から、妙にファンジンを意識せざるを得ない出来事が続いています。
「S-Fファンジン」やらハルコン・SF・シリーズやら、SFファン心理をくすぐるファンジンが何冊も発行されました。
・石原藤夫さんが昔のファンジンのデジタル・データ化をスタートされ、その手伝いをしています。
・わがSFの師匠・岡田正哉さんが亡くなられ、その追悼ファンジンを発行するため、古いファンジンを読みまくりました。で、先月には『ベム AGAIN』を発行!

 そんなこんなで、先日です。
 ひょんなことから、ファンジン「宇宙気流」2012年7月号(84号)が発行されたことを知りました。「宇宙気流」というのは〈SFM同好会〉の会誌です。
 縁あって数ヶ月前、1962年発行の創刊号から1973年発行の83号まで、ずららと目を通す機会に恵まれました。噂には聞いていましたが、これが面白いの何の。84号はグループ設立50周年(!)の記念号とのこと。――欲しいなあ~、読みたいなあ~。
 そういえば、なぜか発行されなくて欠号になっていた50号(1967年10月号)も、ちょっと前に発行されたんだよなあ。1967年10月号を何十年も経ってから発行するなんて、それだけでも面白いよなあ。在庫があるなら、これも欲しいなあ。
 もそもそと考えて、「ひょんなこと」の関係者・北原尚彦さんに「欲しいんだけど、なんとかならない?」と頼んでおいたところ、本日、2冊の「宇宙気流」が届きました。
「宇宙気流」1967年10月号(50号/2010年8月7日発行)
「宇宙気流」2012年7月号(84号/2012年6月23日発行)
宇宙気流50号.jpg 宇宙気流84号.jpg
 うほっ、楽しい~~~~。
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『しずおかSF 異次元への扉』

しずおかSF.jpg SF評論家・宮野由梨香さんが『しずおかSF 異次元への扉 ~SF作品に見る魅惑の静岡県~』財団法人静岡県文化財団・しずおかの文化新書(12)を送ってくれました。ありがとうございます。
 日本SF評論賞の受賞者たち(SF評論賞チーム・プロジェクト 静岡)が静岡を舞台にしたSF、あるいは静岡にゆかりのある作家たちを論じます。昨年(2011年)に静岡で開催された日本SF大会の準備ブログ「ドンブラコン日記L」で連載された「静岡SF大全」をもとに、新たに書き下ろされたものだそうです。
 ショートショートのブログとしては、宮野さんの「土地の精華としての「ひと」 ~星新一『羽衣』~」に注目、ではありますが、ほかの論考も興味深いです。
 巻末付録「しずおかSF作品リスト」も楽しいですね。で、はたと西村京太郎『おお21世紀』春陽堂・サン・ポケット・ブックス(69)を思い出しました。この記事で――
21世紀のブルース.jpg> この本を読んだのは、確か高校生のころだったと思います。
>今回、ちょっと確認したいことができ、ぱらぱら。
 と書いていますが、「ちょっと確認したいこと」というのは実は、「『おお21世紀』の舞台って静岡じゃなかったっけ」なんですよね。ざざっと眺めて、静岡を思わせる描写はあったものの、残念ながら具体的な地名は見つからず……。精読すれば書かれているかもしれないのですが、調べるのが面倒臭くなって、「ま、いいや」と(笑)。(書影は『おお21世紀』の改題文庫化『21世紀のブルース』角川文庫(86)です)
 静岡に限らず、各地方を舞台にしたSFは数多く書かれていて、森下一仁さんのサイトには「日本全国ご当地SF」なんてページもあります。それぞれの地方SFを1冊にまとめたガイドブックが出たら楽しいと思いますが、いかがでしょ。
 そういえば、拙ブログでもお馴染み・北原尚彦さんもご当地SFが好きですよね。『SF奇書天外REACT』第6回「地方色たっぷりの名古屋ご当地SF『アトランティス名古屋に帰る』」では拙作もご紹介いただきました。こういう紹介のされ方は、じわじわと嬉しいです。今さらながら、ありがとうございました。
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TVドラマ『ぼくの夏休み』

 今朝、「中日新聞」を読んでいましたら、気になる新番組がありました。
ぼくの夏休み.jpg
 おお、タイムスリップものですか。大好物。
 とりあえず予約録画し、先ほど第1回の放送を観ました。うん、なかなかいい感じなのですが……。
 問題は長さです。いつまで続くのかなあ。番組公式サイトを見ても書かれていません。
 月曜から金曜までの帯番組。毎日観るのはつらいです。とりあえずは録画を続けますけれど、う~~~む。

 本日は、NHK Eテレ『テストの花道』も録画しました。今回のテーマは「国語がさらに好きになる!日本語をおいしく読むコツ第2弾!」です。これも先ほど観ました。
 たとえばこんな設問が出演者を悩ませます。

◎間違っている慣用句に×をつけろ!!
 的を得る
 足元をすくわれる
 うる覚え
 笑顔がこぼれる 
 肩をなでおろす
◎次の言葉の意味は?
 煮詰まる
 潮時

 日ごろから私が気になっている誤用のオンパレードでした。「的を得る」なんて、毎日のように耳にします。ほんと、耳障り!
 こういう番組を観ていると、テレビ出演者たちの日本語能力、そして日本語に対する意識の低さがよくわかります。こういう人たちがテレビでがんがん話しているのを聞いていれば、多くの日本人が洗脳されてしまうのも仕方ないですね。
 テレビに出演される方々には、もうちょっと日本語を大切にしてほしいと思います。>特にアナウンサーや文化人と言われている方々
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アニメ『キャスパー』

 近所の書店を散歩していたら、『キャスパーDVDBOX』なんてものが目に飛び込んできて、手に取りました。
キャスパー.jpg お化けのキャスパーか。いにしえの記憶に、かすかに残っているなあ。けっこう楽しんでいたような気がするけれど、内容は……?
 記憶は霧の彼方です。観てみたくなり、買うことにしました。
 帰宅して、さっそくプレイヤーにセット。
 ほかのお化けと違って、人間を驚かすのが嫌いなキャスパー。友だちが欲しくて仕方がないのですが、みな、キャスパーの姿を見ると怖がって逃げ出し……。
 へえ、こんな話でしたか。60年くらい前のアニメですが、いま観ても、なかなか面白いです。
 なんだか『オバケのQ太郎』を観たくなりました。こちらは、アニメもマンガもよく覚えています。
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「新潮文庫の100冊」

「新潮文庫の100冊」キャンペーンの季節になりました。
 ショートショートのブログとしては、星新一に注目。星新一はどんな本が採用されてきたのか、「歴代の新潮文庫の100冊一覧」サイトでチェックしてみました。

1976年『ボッコちゃん』
未来いそっぷ.jpg1977年『ボッコちゃん』
1978年『ようこそ地球さん』
1979年『おのぞみの結末』
1980年『ボンボンと悪夢』
1981年『悪魔のいる天国』
1982年『悪魔のいる天国』
1983年『おせっかいな神々』『未来いそっぷ』
1984年『おせっかいな神々』『未来いそっぷ』
1985年『だれかさんの悪夢』『未来いそっぷ』
1986年『おせっかいな神々』『未来いそっぷ』
ボッコちゃん(2009年).jpg1987年『ボッコちゃん』『未来いそっぷ』
1988年『未来いそっぷ』
1989年『未来いそっぷ』
1990年『未来いそっぷ』
1991年『未来いそっぷ』
1992年『未来いそっぷ』
1993年『ありふれた手法』『未来いそっぷ』
1994年『未来いそっぷ』
1995年『未来いそっぷ』
1996年『未来いそっぷ』
未来いそっぷ(2011年).jpg1997年『ボッコちゃん』
1998年『ボッコちゃん』
1999年『ボッコちゃん』
2000年『ボッコちゃん』
2001年『ボッコちゃん』
2002年『ボッコちゃん』
2003年『ボッコちゃん』
2004年『ボッコちゃん』
2005年『ブランコのむこうで』
2006年『ブランコのむこうで』
悪魔のいる天国(2012年).jpg2007年『ボッコちゃん』『ブランコのむこうで』
2008年『ボッコちゃん』
2009年『ボッコちゃん』
2010年『未来いそっぷ』
2011年『未来いそっぷ』
2012年『悪魔のいる天国』

 回数順に並べますと――
★1位(16回)『未来いそっぷ』
★2位(14回)『ボッコちゃん』
★3位(3回)『悪魔のいる天国』『おせっかいな神々』『ブランコのむこうで』
★6位(1回)『ようこそ地球さん』『おのぞみの結末』『ボンボンと悪夢』『だれかさんの悪夢』『ありふれた手法』

【追記】
 とんでもない集計ミスをしていると、読者からご指摘をいただきました。さっそく修正。
 Mさん、ありがとうございました。
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