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『泣けるアカツカ』

 赤塚不二夫『泣けるアカツカ』TOKUMA FAVORITE COMICS(11)を読みました。「ギャグの王様が贈る珠玉の号泣アンソロジー」とのサブタイトルがあります。
泣けるアカツカ.jpg 第1の目的は「チビ太の金庫やぶり」――『おそ松くん』のエピソードを読むことです。ご存じ、O・ヘンリーの名作短編「よみがえった改心」を換骨奪胎した作品。私はO・ヘンリーを読む前に「チビ太の金庫やぶり」を読み、深く心に刻み込まれました。のちに「よみがえった改心」を読んで、うわあ! これかあ、と驚いたものです。
 子どものころ以来の再読になると思いますが、やはり傑作ですね。面白かったです。
『おそ松くん』からはもう1編「イヤミはひとり風のなか」も収録されています。これまた私の心に深く刻み込まれている傑作です。
 この作品はチャップリンの映画『街の灯』を基にしていると書かれています。へえ、そうなんですか。『街の灯』は観たことがなく、知りませんでした。レンタルビデオショップで探してみることにしましょう。
 ほかにも感動作が目白押しで、赤塚不二夫のヒューマニズムが存分に味わえる名アンソロジーでした。満足。

【追記】6月1日
『街の灯』をレンタルし、さっそく鑑賞しました。
 いやあ、いい映画ですねえ。心が洗われます。特に最後のシーンですね。ほんと、胸がジーンとしました。
 残念なのは、コメディ・タッチのシーンがいささか長く、しつこく感じられてしまうこと。チャップリンの映画ゆえ仕方がないのかもしれませんが、こういう映画にコミカルな動きや演出は不要と思います。
 改めて――
「イヤミはひとり風のなか」、お見事! と思いました。
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チラシあれこれ

 昨日行った新刊書店の店長は30年来の友人です。行くと必ず、ぐっちゃらぐっちゃらと世間話や情報交換(笑)。
 昨日は、「片づけをしていたら、こんなのが出てきた」と、古~いチラシをくれました。店で催したサイン会のものです。
筒井康隆サイン会.jpg
星新一サイン会.jpg
 チラシといえば先日、お馴染み北原尚彦さんが星さん原作お芝居の公演チラシを送ってくれました。
若葉の季節の物語.jpg
ひとつの装置.jpg
 私のことを気にかけてくれて……こういう気持ちは本当に嬉しいし、ありがたいです。
 今後ともよろしくお願いいたします。>皆様
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『お菓子の髑髏』

 ここしばらく、なんだか慌ただしい日々を送っていました。ルーチン作業に加えて、ファンジン編集やら新しく購入したパソコンのセットアップ&カスタマイズやら……。
 あれこれ一段落つき、街なかの新刊書店に行ってきました。
 大きな書店に行くのは久しぶりですが、その割には買う本は少なく、購入したのは文庫本2冊のみでした。そのうちの1冊は――
◎レイ・ブラッドベリ『お菓子の髑髏 ブラッドベリ初期ミステリ短篇集』ちくま文庫(12)
>本書は一九八五年十月、徳間文庫より刊行された『悪夢のカーニバル』を改題・再編集したものです。
 とあります。
 再編集となれば何編か作品異同があるんだろうなと思い、増補を期待してしまうわけですが、帰宅して確認したところ、配列が変更されているだけで、収録作品自体は全く同じでした。どうしてそんなことをしたのか不思議です。
お菓子の髑髏.jpg 悪夢のカーニバル.jpg
 ブラッドベリといえば、もうすぐ『ブラッドベリ、自作を語る』(晶文社)という本が出るようです。
 書店に取り置きをお願いしてきました。
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映画『ローラーボール』

2002版映画.jpg ちょっと前、映画『ローラーボール』(2002年公開)を観ました。1975年に作られた同題映画のリメイク版です。原作はウイリアム・ハリスンの短編で、『ローラーボール』早川書房(75)/ハヤカワ文庫NV(02)に収録されています。単行本も文庫本も映画の公開に合わせて刊行されているのですね。
 原作は読んでいるし、オリジナル版の映画も観てはいるのですが、いずれも大昔のことゆえ、記憶は遙かに雲散霧消状態。とはいえ、なんか違うんですよね。>リメイク版映画
 こんな話だったっけ????
 なんて思っていたところ、オリジナル版のDVDを安く売っているのを見かけまして……買っちゃいました。
 ジャケットの説明文を読むと――へえ、舞台は2018年ですか。もうすぐですなあ。
 など、のたりのたりと思いつつ、すぐには映画を観ない私なのでありました。あ、小説も再読しておりません(苦笑)。
1975年版映画.jpg ローラーボール.jpg 文庫.jpg
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追悼ファンジン

 岡田さん追悼ファンジン、続報です。
 ようやく版下を作りました。「出すぞ~」とブログで宣言したのは今年2月15日ですが、出そうと思い立ったのはそのずっと前ですから、呆れるほどに時間がかかってしまいました。――というか、なが~い間、サボっておりました(苦笑)。
 くだんの記事のコメント欄で――

「BEMライブラリイ」「系統宇宙生物分類学」「宇宙生物命名規約・案」「SF雑誌99の謎」「異聞外伝 SF雑誌」「大空の秘境」「影を求めて」――こういったタイトルは絶対に収録しようと考えています。

ベムAGAIN.jpg と書きましたが、あれこれ考えて方針を大幅に変更。上記タイトルのうち収録したのは「大空の秘境」と「影を求めて」だけです。
 誌名は『ベム AGAIN』としました。A5判100ページ。
 あとは印刷屋に納入し、完成品が届くのを待つだけ……なのですが、それを待ちきれず、うちのプリンタで試作品を作ってしまいました(笑)。
 これでもいいなあ(嬉)。

 完成したら、ここでアナウンスいたします。販売方法その他、検討中です。
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豆本『兵隊の死』

 渡辺温といえば、ショートショートの先駆者の1人です。
 先月でしたか、北原尚彦さんから、「豆本『兵隊の死』が出てるよん。欲しかったら買っておくよん」とメールをもらいました。言うまでもありませんが、「兵隊の死」は渡辺温の代表作のひとつ。もちろん私の返事は「欲しい!」です。
 本日、インタホンがピンポーン。北原さんからの荷物でした。
 写真左はストラップ版(平成24年4月5日発行)、右は函入りの特装版(平成24年5月10日発行/限定30部)です。いやあ、どちらもよくできていますねえ。まさに職人の業。嬉しい!(渡辺温といえば、北原さんには前にもこんなのを買っていただきました。ありがたや、ありがたや)
兵隊の死.JPG 武道館にて。.jpg
 豆本2冊以外に、購入を頼んでおいた本も同梱されていました。
 アレステア・レナルズ『武道館にて。』ハルコン・SF・シリーズ(12)
 この記事に書いた2冊に続く、ハルコン・SF・シリーズの第3弾です。ファン出版ですが、ほんっとによくできています。ファン心理、くすぐられまくりです。これまた、嬉しい!
 これらのほかにも、旅行土産だの公演チラシだの……。いずれもショートショート関連の、つまりは資料です。
 感謝感謝。これからもよろしくお願いいたします。
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『トマニ式の生き方』

 入手してから読もう、と思っていましたが、なかなか入手できません。我慢できなくなり、図書館で借りてしまいました。
トマニ式の生き方.jpg
 クリスチーネ・ネストリンガー作/ヘルメ・ハイネ絵
 星新一訳『トマニ式の生き方』エイプリル出版(78)

 
 いやあ、こんな話でしたか。シュールでナンセンスで、ちょっぴりブラックで……。もろに私好みです(嬉)。
 復刊を熱烈希望!
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『十五少年漂流記』

十五少年漂流記.jpg 子どものころに子ども向けの翻訳を読んで、ものすごく強く印象に残っている小説は数多くあります。その筆頭は文句なしに『巌窟王』ですが、それ以外にも、たとえば『十五少年漂流記』も面白かったですねえ。ご存じ、ジュール・ヴェルヌの傑作冒険小説です。
 小学校低学年のころに児童書を読み、確か高校のころに完訳版を読んだような気がしますけれど、定かではありません。ま、最後に読んだのが35年以上前であることは確かです。
 何を思ったのか、ベルヌ『十五少年漂流記 ながい夏休み』集英社みらい文庫(11)を手に取り、一気に読みました。大きな活字で、イラスト・ページも含めて本文180ページ足らず。抄訳の極致ではありますけれど、それでも面白かったです。やはり傑作!
 で、ふと思い出したのが『明治大正文學全集 第8巻 森田思軒/黒岩涙香』春陽堂(29)です。森田思軒訳『十五少年』と黒岩涙香訳『巌窟王』が1冊にまとめられた、まさに豪華版! 感涙ものでありますよ。
巌窟王/十五少年.jpg 冒険ガボテン島.jpg
 それと、久松文雄のマンガ『冒険ガボテン島』も思い出しました。私はアニメが好きで、夢中になって観ていました。

 くわ~、懐かしい!
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TV「ミニスキュル~小さなムシの物語~」

 だいぶ前、ヤン・シュヴァンクマイエルのDVDを貸してくれたMさん(→この記事参照)が「これ、面白いよ~」とTV番組「ミニスキュル~小さなムシの物語~を録画したDVDを渡してくれました。
 へえ、フランスのCGアニメですか。

 うわあ! きれい&愉快。
 子ども向け番組のようですが、オヤジにも充分に楽しめます。こんなの、好きですねえ。
 ありがとうございました。>Mさん
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映画『アポカリプス・オブ・ザ・デッド』

 映画『アポカリプス・オブ・ザ・デッド』を観ました。
アポカリプス・オブ・ザ・デッド.jpg ジャケットに「ワイルド・スピード×ブレイド×マッド・マックス!!」なんて惹句が躍っています。『ワイルド・スピード』は知りませんが、『ブレイド』シリーズは好きですし、『マッドマックス』シリーズは大々好きです。
 う~~ん……。『ブレイド』も『マッドマックス』も少しずつでしょうか。まあ、惹句に使いたくなる気持ちはわからなくありません。『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(というか、 『ブラッド・エンジェル』でもいいけど)も混じっていますね。『ハイランダー』のイメージもあるなあ、なんて思いましたが、肝心の『ハイランダー』がどんな映画だったか思い出せなかったりして(笑)。
 つまらないこともないけれど、面白いとも言えない映画でした。
 んで、久しぶりに『マッドマックス』シリーズを観たくなりました。大好きな映画ゆえDVDは持っていますが、買ってから一度も観てないのです。
マッドマックス.jpg マッドマックス2.jpg マッドマックス3.jpg
 ちょうど今、『ワイルド・スピード×2』なんて映画をテレビ放映していることに気がつきました。ちらちらと横目で観ながら、この記事を書いています。
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モルナールの本

 ブログを開設して間もない2009年3月6日の記事に――

 モルナール(1878~1952)はハンガリーの劇作家で、おもに昭和の初期に盛んに戯曲や小説が出版された。その短編小説にはフランス・コントに似た味わいがある。第一書房から発行された『お互に愛したら』『町のをんな』『奥さんは嘘つき』など、何しろ古い本(それぞれ昭和4年、5年、6年に刊行)で入手は困難だが、機会があれば、一読を勧める。

 と書きました。
 モルナールの本は短編集に限らず、手ごろな値段で売っていれば買うようにしていますが、私の希望する値段では滅多に売っていません。
 そんななか、先日のことです。某古書店の店頭50円均一ワゴンのなかに、フェレンツ・モルナール『回転木馬(原名 リリオム)』春陽堂書店(57)を発見。表題作は戯曲で、併録されている「ドナウの春は浅く」は中編小説です。ショートショートの資料にはなりませんが、この値段なら迷わず買います(嬉)。
 この機会に、うちにあるモルナールの著作をまとめておくことにしました。あくまでも、私の所有本リストです。

モルナアル短篇集 町のをんな』第一書房(30)
モルナアル戯曲集 男の流行』第一書房(30)
町のをんな.jpg 男の流行.jpg
モルナアル小説集 奥さんは嘘つき』第一書房(31)
『お互に愛したら』第一書房(32)
『お人好しの仙女』コバルト叢書(39)
奥さんは嘘つき.jpg お互に愛したら.jpg お人好しの仙女.jpg
『回転木馬(原名 リリオム)』春陽堂書店(57)
『パール街の少年たち』偕成社文庫(76)
『リリオム』中公文庫(76)
回転木馬.jpg パール街の少年たち.jpg リリオム.jpg
『お互に愛したら』は1929年(昭和4年)に初版発行(おそらく函入りのハードカバー)。28編収録のショートショート集です。私の所有本は1932年刊の普及版(書影の本。ソフトカバー)でして、初版も入手したいと思っているのですが、お手ごろ価格では目にしません。

【追記】2021年4月1日
 1929年版の『お互に愛したら』を入手しました。この記事参照。
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映画『クレイジーワールド』

 映画『クレイジーワールド』を観ました。
 冒頭から家族の逃避行が描かれますが、何から逃げているのか、今ひとつ釈然としない展開です。
 DVDジャケットのストーリー紹介には――
クレージーワールド.jpg>何の前触れもなく、その地獄は始まった。ごく普通の人々が突然発狂し、家族や友人を殺害する現象が世界各地で発生したのだ。
 とあり、そうなのか、とは思うのですけれど、う~~~む、やはりよくわかりません。なんとなく、かんべむさしの初期短編「逃げる」を思わせる雰囲気もあって、悪くはないんですけどね。
 さらに、ジャケットには「想像を絶する“真実”」ともあり、期待しちゃいます。……ところが!
 この結末は反則でしょう。呆然としてしまいました。

『クレイジーワールド』かあ。日本語にしたら、どうなるんだろ。『狂った世界』? 『狂人世界』? 『発狂世界』?
 なんて考えていて、J・G・バラードを思い出しました(笑)。
沈んだ世界.jpg 結晶世界.jpg 燃える世界.jpg 狂風世界.jpg
 懐かしい!
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ETV特集「見狼記~神獣ニホンオオカミ~」

 まずは業務連絡です。先日、パソコンを買い換えまして、セットアップやカスタマイズに悪戦苦闘しています。昨日と一昨日、もしかしたらメールのトラブルが生じているかもしれません。心当たりのある方は再送信をお願いします。

 さて。
 NHK・ETV特集「見狼記~神獣ニホンオオカミ~」を観ました。本放送は今年2月19日だったようですが、私が観たのは5月6日の再放送です。
人間と狼.jpg 番組サイトによりますと――
>今から100年以上前に絶滅したとされるニホンオオカミという獣に、今なお特別な思いを抱き、それに呼びかけ続ける人たちを描きます。
 いやあ、面白かったですねえ。こんなの大好き!

 ふと思い出して、實吉達郎『狼と人間』ウルフ会(85)を手に取りました。フィクションの世界(狼男はもちろん、ヴァンパイアやゾンビなど)にも多くのページが割かれ、実に楽しい本です。
 これ、商業出版はされてないのかしらん。だとしたら、もったいない話です。
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映画『蜂女の恐怖』

 こんな看板を街で見かけて、にんまりしました。なぜ? と思われた方は井上雅彦監修『喜劇綺劇』光文社文庫・異形コレクション(09)に収録の拙作「誤用だ! 御用だ!」をご覧ください。どこかにあるだろうと思ってはいても、実際に目にすると嬉しいですね。
 しかし、どんな店なんでしょう。見てみたい気もしますけれど……(笑)。
串カツ屋.jpg 蜂女の恐怖.jpg
 さて。
 ちょっと前、映画『吸血!女王蜂』と『蜂女 インベージョン・オブ・ザ・ビー・ガールズ』を観ました。感想略(笑)。
 で、今日は『蜂女の恐怖』を観ました。ロジャー・コーマン、1960年の作品です。
 ロジャー・コーマン作品は出来不出来が激しいんですが、これは悪くないと思います。ただ、最後に出てくる蜂女の造形は、う~~~~む……。 『蝿男の恐怖』 (1958年製作)と、つい比較しちゃったりして。
 やはり大傑作なんですね。>『蝿男の恐怖』
 改めて、そう思いました。

【追記】
 あ、こんなのもあるのですか。

 面白そうです。
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『大空の秘境』

 岡田さん追悼ファンジンの件です。(説明も過去記事へのリンクも省略)
 5月か~、もうすぐ岡田さんの一周忌だなあ~、なんて想いを巡らせていて――
 そろそろ、ちゃんとした追悼ファンジンを作らなきゃ。
 と一念発起し、もそもそとテキスト入力作業を開始したのですが、以前から悩んでいることがありまして……。それは、イラストや書影の扱いです。
 これまでに作った2冊――『正也君再び近鉄特急に乗る』や『愛しのベムは今何処』は小説やエッセイだけでしたが、追悼ファンジンのメインとなるのは論考です。要するに、ベムやパルプ雑誌に関する研究や紹介ですね。
 特にベム関連の原稿では、青焼きコピーに描かれたイラストが多用されています。で、パルプ雑誌関連では、表紙の写真が誌面に大量に貼付されています。こういったものも再現しないと面白くありません。うちのプリンタで印刷する分には問題ないのですが、印刷所に発注するとなると……。
 網掛けしないと駄目だろうなあ。でも網掛けの方法なんて、知らんなあ。
 悩んだ結果、イラストや書影を割愛しても楽しめる原稿のみを採録することにしました。それでも結構な量があります。
 せこせことテキスト入力作業を続け、ようやく終了。打ち出して、校正・校閲作業にはいろうかと思ったのですが、そのとき、ふと――
 せっかくだから冊子を作って、それを校正しようか。
 なんて思いついてしまいました。ちゃちゃっとレイアウトして、印刷&製本。
大空の秘境.jpg 題して、『大空の秘境』。
 校正はしていないので誤字脱字や誤変換は多いでしょうけれど、見た目は前の2冊と同じような冊子ができあがりました。こんな作業、好きですねえ。ははははは。
 で、さらに思ったのが――
 今回、1人で校正・校閲するのは自信がないなあ。英語に堪能で古典SFに造詣の深い人にもチェックしてもらいたいな。
 つらつら考え、山本孝一さんと北原尚彦さんにお願いすることにしました。この方々なら適格ですし、それに何より、喜んで協力してくれるに違いありません。
 ということで、『大空の秘境』(要するにゲラですが)を新たに2冊製作しました。ご意向も聞かず、勝手に送りつけてしまいますが、よろしくお願いいたします。
 追悼ファンジンには、『愛しのベムは今何処』に収録したエッセイ(後半の4編)も再録しようと考えています。よろしければ、そちらのチェックもお願いします。

 と、この記事を書きながら『大空の秘境(ゲラ)』をちらちら。
 あ。さっそく誤字を発見しちゃいました(笑)。しかし、読みごたえは抜群です。うん、面白い!
 まあ、何はともあれ……。
 がんがん遅れちゃっていましたが、来月には発行できそうです。>岡田さん追悼ファンジン
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訃報:影丸穣也さん

 朝刊で影丸穣也さんのご逝去を知りました。4月5日歿。享年72。
 そんなにたくさん読んだわけでもありませんが、けっこう深く印象に残っているマンガ家です。
 メルヴィル原作『白鯨』や横溝正史原作『八つ墓村』、面白かったですねえ。私が読んだのは小学生のころだったか中学生になっていたか……確か講談社コミックス版だったと思います。当時読んだ本は手放してしまっているのですが、『八つ墓村』は何年か前に講談社漫画文庫版(1996年刊)を、『白鯨』は数ヶ月前に少年画報社・20世紀漫画叢書版(2004年刊)を買いました。『白鯨』は買っただけで、まだ読んでないのですが……(苦笑)。
 追悼の気持ちを込めて、これから『白鯨』を読もうと思います。

白鯨.jpg 八つ墓村.jpg 悪魔が来りて笛を吹く.jpg
 ご冥福をお祈り申し上げます。

【追記】5月10日
 影丸穣也・中城けんたろう『怪奇大作戦』マンガショップ(05)です。
怪奇大作戦.jpg 目次.jpg
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映画『狂わせたいの』

 大熊宏俊さんのところで浅川マキやらカルメン・マキが話題になっています。
 私の場合、浅川マキといえば『かもめ』、カルメン・マキといえば『時には母のない子のように』に尽きるなあ……というか、これしか浮かびません。





 いやあ、どちらも懐かしいなあ。
狂わせたいの.jpg などとノスタルジーに浸っていて、ふと、ちょっと前に観た映画『狂わせたいの』を思い出しました。タイトルはもちろん、山本リンダのヒット曲から採られています。ほかにも、欧陽菲菲『恋の追跡 ラヴ・チェイス』、中村晃子『虹色の湖』、金井克子『他人の関係』など、私が子どものころに聴き、強烈な印象が残っている歌謡曲が映画を席巻します。
 肝心の映画は……。正直なところ、よくわからないのですけれど、不思議に面白かったです。なんでしょうね、この魅力は。
 ちなみに私、『虹色の湖』が好きです。
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世界大衆文學全集

 2010年12月24日の記事で、改造社〈世界大衆文學全集〉に関して以下のように書きました。
> それでも、最重要と思われる巻は入手しました。ほかに参考書として手元に置いておきたい巻の多くは買いましたが、気になっていながら未入手&現物未確認の巻が何冊もあります。持っていても、カバーが欠けている本もあるし……。
 あれから1年半が経ち、少しですがコレクションが充実しました。先日、カバー欠しか持っていなかった『聊斎志異 他一篇』のカバー付をゲット。
背.jpg ショートショートの見地から最重要と思っている巻は――
 第10巻『マーク・トウヱーン名作集』昭和4年3月刊
 第14巻『英米新進作家集』昭和4年11月刊
 第30巻『ポー、ホフマン集』昭和4年4月刊
 第34巻『世界滑稽名作集』昭和4年6月刊
 第35巻『世界怪談名作集』昭和4年8月刊
 第36巻『世界怪奇探偵事實物語集』昭和4年9月刊
 第66巻『聊斎志異 他一篇』昭和5年10月刊
 以上の7冊です。
 参考書として手元に置いておきたい本(エーヴェルスとかチェホフとか、その作家がメインではないけれど短編が収録されている巻)はまだ収集途中ですが、ともあれ最重要と考える7冊はすべてカバー付きの本を揃えることができました。
 ささやかな喜びに浸っております。
マーク・トウヱーン名作集.jpg 英米新進作家集.jpg ポー、ホフマン集.jpg 世界滑稽名作集.jpg
世界怪談名作集.jpg 世界怪奇探偵事實物語集.jpg 聊斎志異.jpg
 あ、そうそう。
 ショートショートとは関係ないんですが、私の趣味として第65巻『ヴェンデッタ』も密かに探索中です。
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『ユートピアズ』

 1ヶ月ほど前だったでしょうか、2008年9月23日放送の『世にも奇妙な物語』を観ました。録画したまま、ずっと放置していたものです。
 その2話目「どつきどつかれて生きるのさ」は以下のナレーションで始まります。

 ここは人口800万の小さな国・大阪。
 大阪の伝統と文化を守るために、10年前、日本から独立してできたのがこの国だ。そんな独立国家・大阪において、何より大切にされているもの、それは世界に誇る独自の文化、大阪人が友好な人間関係を築く上で欠かすことのできないコミュニケーション・ツール、ボケとツッコミだ。
 そしてついには、ボケとツッコミに関する独自の法律まで施行された。それは、一生の相方を決めるコンビ結成法だ。
ユートピアズ.jpg
 もろに私好みの設定で、この時点ですでにテレビ画面に引き込まれましたね。期待通りに面白く、大満足。
 エンドロールには――

 原作●うめざわしゅん
    「どつきどつかれて生きるのさ」
    (小学館ヤングサンデーコミックス『ユートピアズ』所載)

 へえ、原作はマンガなのですか。残念ながら私、この作者の名前も知りません。――気になるなあ~。『ユートピアズ』か。どっかで見かけたら買おう。こんなの、すぐに見つかるだろう。
 そんなわけで、うめざわしゅん『ユートピアズ』ヤングサンデーコミックス(06)です。
 1話目の「ナオミ女王様に仕えた日々」で、いきなりハートを鷲づかみにされました。言うまでもないと思いますが、女王様というのはSMの女王様です。野良女王なんてのも出てきて、森下一仁の傑作ショートショート「オヤジ」(『平成ゲマン語辞典』双葉社(92)所載)を思い出したりして(笑)。
 そのほかの各編も面白く、一気に最後まで読みました。たとえば第3話「チカン列車は危険がいっぱい」や第4話「チューブ」は筒井康隆風(ただし、毒を減らした)だったりして、オリジナリティという点ではいささか物足りないのですが、料理の仕方が抜群にうまいのですね。良質のSFアイデアストーリーだと思います。
 要チェックです。>うめざわしゅん
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DVDムック『燃えろ!新日本プロレス』

 ゴールデンウイークですが、私の場合は特にイベントもなく、ふだんと変わらない生活をしています。
 ふらっと近所の書店に行ったところ、『燃えろ!新日本プロレス』(集英社)なんてDVDムックが目につきました。
 へえ、こんなのが出ていたんですね。知りませんでした。
 この店にはvol.1からvol.3まで売っていました。DVDには過去の試合が収録されていて、vol.1には――
◎アントニオ猪木vsハルク・ホーガン(1983年6月2日、蔵前国技館)
◎アントニオ猪木vs前田明(1983年5月27日、高松市民文化センター)
◎タイガーマスクvsダイナマイト・キッド(1981年4月23日、蔵前国技館)
◎アンドレ・ザ・ジャイアントvsスタン・ハンセン(1981年9月23日、田園コロシアム)
 うわあ、懐かしいですね。この記事にもちらと書きましたが、若かりしころの一時期、私はプロレスに夢中になっていました。ちょうど、この時代なのです。
 私の目を釘づけにしたのは――
冊子.jpg アンドレ・ザ・ジャイアントvsスタン・ハンセン!
 忘れもしません。この試合をテレビでたまたま観て、私はプロレスの虜になってしまったのですよ。
 ムックを手にしたまま、ふらふら~とレジへ。

 帰宅して、すぐにアンドレvsハンセンを観ました。
 いやあ、すっごい迫力! 最高! あの日の興奮が甦ってきました。
 この試合については、「週刊プロレス」1984年8月28日号にエッセイを寄稿しています。ここにアップしておきますね。(画面をクリックすると拡大表示)
 わが青春のヒトコマ、であります。
週刊プロレス.jpg エッセイ.jpg
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映画『人間ミンチ』

 映画『人間ミンチ』を観ました。――『ミミズバーガー』のテッド・V・マイクルズ作品です。
 2010年、「テッド・V・マイクルズ ムービーズ・コレクション」として、DVD『ミミズバーガー』『人間ミンチ』『人間ミンチ2』『アストロ・ゾンビーズ クローン人間の復讐』が発売されました。以前から観たくて仕方がなかった『ミミズバーガー』は購入。ほかの3本はレンタルしようと考えていたのですが、なぜかレンタルはされず……。
 残念に思っていたところ、おお! レンタルが始まったのですね(嬉)。

 人肉入りキャットフードを食べた猫が人肉の味を覚え、人を襲います。――つまりは、牛肉の味を知った人が牛を襲う……というパターンです(笑)。
 タイトルのインパクトとは裏腹にグロテスクなシーンはほとんどありません。お馬鹿な発想と展開を楽しむ映画なのでしょう。ま、それなりに楽しく観ました。もっとも、「観なくてもよかったかな」という思いもありますが(苦笑)。
 などと思いつつも、引き続き『人間ミンチ2』を鑑賞。

 前作から30年後。
 いきなり宇宙人が出てきて……。うは、続編はSFですか(驚)。
 相変わらずのお馬鹿さに呆れつつも、楽しく観ました。これまた「観なくてもよかったかな」ではありますけれど、こういう映画は、何はともあれ観ておきたいのです(笑)。
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